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回転面積の求め方

中学受験で学校側が図形問題を重要視する理由。
それはセンスを測れるからだ。
(ここで言うセンスは大学受験まで通用する才能の事)

図形問題は解き方を言語化して再現性のあるものにしづらい。
よって他の分野よりセンスが問いやすいと思われている。

実際、難易度の高い図形問題は上記の通りセンスを問える。
だが、ある程度の難易度までは記憶問題だと思っている。

ということで今回はそのある程度の難易度までの図形問題の1つ。
回転面積の求め方を言語化してみる。

まず例題。
以下の画像の射線部分の面積を求めよ、というもの。

解答にはこういう説明が載ってる。

以下画像を見ながら読んで欲しい。
AC'より左の影は△AD'C'ー△ADP
△AD'C'は△ADCと合同なので上記=△ADCー△ADP
よって求める面積は扇形AC'C。

この解説の通り解こうとするとつまづきポイントが2点ある。
それを言語化して記憶しておくだけでかなり解きやすくなる。


1.回転系の問題は面積移動を基本とする

まずは「回転系の問題を見たら面積移動」と教える。
図形を回転させると合同図形が出来る。
それを利用して面積移動をするのが基本となるからだ。

これで解けるようになる子はそれで良い。
探す癖がついてどこからどこに面積移動すればわかるようになる。

しかしそう上手く行かない場合もある。
「面積移動はわかってたけど見つからなかった」
「どことどこが一緒になるのかわからなかった」
という事もあるだろう。
そういう子には見つけ方のこつを教えて覚えてもらう。


2.「全体から引く」で考えると面積移動を見つけやすい

「回転系の問題を見たら面積移動」。
「面積移動が見つからないなら全体から引く」と教える。

例題に沿って説明する。
全体の面積を求めよ、という問題と考えてみる。
右のように3つの部分に分けてたし算することになるだろう。

全体が出れば後は以下画像の白い長方形を引くだけとなる。
上画像の青い三角形2つは下画像の白い長方形と同じ大きさ。
よって差し引き上の画像の赤い扇形部分、となる。

今回は差し引きする部分が三角形と長方形なので足しちゃった後に引いても労力に大差はないが、労力に差がある場合もあるので基本は差し引きした後に計算するようにしたい。


方針と計算の分離について

話が横にそれるが面積や体積の問題で1つずつ計算しながら解くのは計算ミスや方針ミスが起こりやすいので避けた方が良い。
方針は方針、計算は計算、で分ける癖をつけたい。
これは大学受験まで使うのでしっかり身につけたい。

今回の例で言うと、まずは下のように方針を書く。
そして消せるものは消して後は計算するだけ、という状態にする。

最後に計算に集中して計算する。
というやり方をすると方針ミス(考慮漏れ)や計算ミスが起こりにくい。

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