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J-IDEO(ジェイ・イデオ)

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2023年10月の記事一覧

研修医のための微生物レクチャーシリーズ グラム染色所見と培養結果からどう考える?(23)

[第23回]グラム陽性桿菌編(8) 黒田浩一 くろだ ひろかず 神戸市立医療センター中央市民病院感染症科 (初出:J-IDEO Vol.7 No.5 2023年9月 刊行) 前回の連載では,Nocardia属の微生物学的特徴とノカルジア症(Nocardiosis)の臨床像と診断について説明しました.今回は,ノカルジア症の治療と予後について説明していきます. 1.ノカルジア症の治療   前回の連載で詳しく説明しましたが,ノカルジア症は主に細胞性免疫不全のある患者に発症す

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基礎から臨床につなぐ 薬剤耐性菌のハナシ(40)

[第40回]Acinetobacter属の臨床像と耐性機構(3) 西村 翔 にしむらしょう 兵庫県立はりま姫路総合医療センター感染症内科 (初出:J-IDEO Vol.7 No.5 2023年9月 刊行)  前回までAcinetobacter属の疫学について解説してきました.今回からは,2回にわたってA. baumanniiの複雑な病原因子に関して議論していきたいと思います. Acinetobacter属の菌種間での病原性の差  Acinetobacter属は多数の病

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呼吸器感染症よもやま話(40)

[第40回]コロナ禍で活躍したハイフロー酸素療法 倉原 優 くらはら ゆう 国立病院機構近畿中央呼吸器センター内科 (初出:J-IDEO Vol.7 No.5 2023年9月 刊行) COVID—19病棟で鳴り響いた酸素の音  中等症のCOVID—19を診療している病院では,高流量鼻カニュラ酸素療法(high flow nasal cannula:HFNC,ネーザルハイフロー)に助けられました.HFNCは,加温・加湿をかけて大量の酸素を鼻から投与するデバイスで,経鼻で6

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微生物検査危機一髪(39)

[第39回]グラム染色のよもやま話〜実践 グラム染色所見を用いた感染症診療〜 山本 剛 やまもと ごう 大阪大学感染症総合教育研究拠点(CiDER) 大阪大学医学部附属病院感染制御部 (初出:J-IDEO Vol.7 No.5 2023年9月 刊行)  グラム染色は培養結果を待たなくても原因微生物の確認(推定)ができたり,材料が適切に採取されたものかどうかの確認を行うことができます.感染症であれば原因微生物を特定して,その微生物に対して適切な抗菌薬選択を可能とし,その結果

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抗菌薬相互作用整理BOX(30)

[第30回]HBV核酸アナログ四銃士 山田和範 やまだ かずのり 中村記念病院薬剤部係長/北海道科学大学客員教授 (初出:J-IDEO Vol.7 No.5 2023年9月 刊行) はじめに 前回はC型肝炎ウイルス(HCV)治療薬である直接作用型抗ウイルス剤(direct—acting antivirals:DAAs)の相互作用について整理しました.  B型肝炎ウイルス(HBV)感染症に目を向けると,HBV持続感染者は世界で約4億人と推定されています1).わが国における

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突破口 感染症診療の難問に答えはあるか(20)

[第20回]フラットで相対的岩田健太郎 いわた けんたろう 神戸大学大学院医学研究科微生物感染症学講座感染治療学教授 (初出:J-IDEO Vol.7 No.5 2023年9月 刊行)

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