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J-IDEO(ジェイ・イデオ)

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2019年12月の記事一覧

日本全国感染症ケースカンファレンス道場破り(13)

日本全国感染症ケースカンファレンス道場破り(13) [第13話]やっぱり猫が好き (vs長崎大学病院感染症内科 安田一行) 忽那賢志 くつな さとし 国立国際医療研究センター 国際感染症センター/国際感染症対策室医長 忽那「長崎はいいなあ……やっぱ異国情緒があるよなあ……」 上村「そうですか? 坂ばっかりで,暮らすの大変そうですけどね」 忽那「おまえにはわからんだろうなあ,この異国情緒が.ほら,目を閉じれば浮かんでくるだろう,南蛮貿易の雄大な船が……」 上村「発想がチープっ

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抗菌薬選択チェックメイトへの道(13)

[第13回]To do, or not to do:that is the question. 山田和範 やまだ かずのり 中村記念南病院薬剤部係長 (初出:J-IDEO Vol.3 No.2 2019年3月 刊行) 医師「療養病棟に入院中の患者さんが微熱とCRP高値を認めています.不顕性誤嚥は普段からあると思います.何かおすすめの抗菌薬ありますか?」 薬剤師「12月中旬を過ぎるとインフルエンザも流行ってきますからね.インフルチェックはされましたか?」 医師「はい.イン

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Dr.岸田の 感染症コンサルタントの挑戦(13)

Dr.岸田の 感染症コンサルタントの挑戦(13) 第13回 Process 3 病院ごとのニーズに合わせた介入② 岸田直樹 きしだ なおき 感染症コンサルタント 北海道科学大学薬学部客員教授 はじめに  前回は感染症コンサルタントとしての介入Process 3「病院ごとのニーズに合わせた介入」と題して,常勤職員による多職種勉強会サポートについて解説しました.黒船のように外からコンサルタントが話をすることの効果もありますが,すでに現場で活躍している感染スタッフなど現場職員の発

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微生物検査 危機一髪!(12)

微生物検査 危機一髪!(12) [第12回]血液腫瘍患者の微生物検査 山本 剛 やまもと ごう 神戸市立医療センター中央市民病院 臨床検査技術部 はじめに  がん患者は感染症の罹患率が高く,重症化する機会が多いため死亡率が高いのが特徴である.がん患者の感染症は,がんによる解剖学的変化により発生するものやデバイス挿入に伴って発生するもの,手術や抗がん剤投与に伴い発生するものがある.そのため,感染症診断の幅が広がり,診断も難しくなるため,原因となる微生物も幅広く,鑑別するための

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Dr.岸田の 感染症コンサルタントの挑戦(12)

Dr.岸田の 感染症コンサルタントの挑戦(12) 第12回 Process 3 病院ごとのニーズに合わせた介入 岸田直樹 きしだ なおき 感染症コンサルタント 北海道科学大学薬学部客員教授 はじめに  前回まで4回にわたって多職種に必要な感染症の臨床推論に関して述べてきました.臓器横断的に診療可能な感染症専門医がいるのが理想ですが,なかなかそのような施設は多くはないでしょう.耐性菌を減らす戦略は感染対策からASTへのフェーズに来ており,抗菌薬適正使用への介入は急務の課題です

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