タラパティの BEAST 16 形勢逆転
ネットフリックスにあるインド映画の『BEAST』英字幕部分を翻訳してみました。素人の意訳ですがご参考までに。
基本的に映像を見ながらというのが前提。
話者の名前はネタバレ防止のため、最初は「見たまま」。その後正体が判明した時点で「男」→「キーリ」のように変化。
ネタバレの影響がない場合は最初から役名で記載。
台詞以外の字幕部分は「字幕」「歌詞」と記載。
話者が不明の場合は「音」等と記載。
【 】は場所・場面・状況等の説明。
( )筆者による注釈。
<>筆者による状況説明。
タイムコードは残り時間を指す。
見出しは筆者の趣味です。
形勢逆転
子どもを守るためならば… 46:55
【モール グランドフロア】
サイーフ:これはただのハイジャックではない。
これは戦争だ。
貴様は私を裏切ろうとした。
よく知っているだろうが、貴様はその結果に直面することになる。
承知の上で貴様は裏切りを働いた。
それは今は問題ではない。
過ぎたことは過ぎたことだ。
だが私はこの間違いを誰にも繰り返して欲しくない。
だからこれしか方法がないのだ。
理解したか?
<店内スクリーンに苦しげな息子が映る> 46:20
父親:家族には手を出さないでくれ。
母親:私の大事な坊や!
何をするの……
父親:家族を助けてください。どうか傷つけないで!
代わりに私を殺せ!
家族はそっとしておいてくれ。
どうか傷つけないでください。
サイーフ:貴様の息子は貴様の裏切りの結果に直面しているのだ。
父親:お願いですから家族は助けて。
サイーフ:そうでなければ、平穏に暮らしていけただろうにな。
父親:家族があなたに何をしたって言うんです?
私を殺せ!
サイーフ:貴様に望みはない。
貴様を助けに誰か来るか待とうじゃないか。
誰が助けに来るのかな?
父親:家族をこんな目にあわせないでくれ。
ヴィーラの投降 45:06
ヴィーラ:その男と家族を解放してやれ。
代わりに俺はあんたの部下を解放し、投降する。
お前は思い通りにしろ。
俺はこの作戦についてこれ以上何もするつもりはない。
サイーフ:何故私がこいつを見逃すべきなのかね?
ヴィーラ:俺がその男に守ってやると誓ったからだ。
それは俺にとって大切な事なんだ。
他の連中には何が起ころうと構わん。
この申し出を断ってその男を撃ったら…
その時は全力をもって反撃するからな!
お前がこの事態を収拾できる立場にあるかどうか俺は知らん。
だから選ぶのはお前の方だ。
彼らを自由にしてやれば
俺はこの通り投降する。
さもなくば…
あんたはその結果に直面することになるぞ。
サイーフ:家族を自由にしろ。
母親:アシフ。
母親(声):ありがとうございます。
プリティ:ちょっと、あなた一体どうするつもりなの?
ヴィーラ:この状況下で俺に何かできると期待してるのかい?
それが投降する理由だよ。
ドミニク:朝の内にお前さんがそうしておけば
わしらはもっと安らかに死ねただろうに。
今となっては残酷なやり方で殺されるぞ。
ラーム:わかってたさ。
ドミニク:どれ、エレベーターを使うか。
【エレベーター内部】 44:08
プリティ:私達を助けるという約束はどうなるの?
ヴィーラ:俺、君達全員をしっかり保護しなかった?
それは政府の責任で
俺の義務じゃないのに。
全員よくきいてくれ。
もし全員がここで死んだら、
その責任は政府と情報機関の失敗にある。
だがあの子が死んだなら、
その責任は俺が負うことになる。
俺はそんな罪業に耐えられない。
プリティ:私達は?
ヴィーラ:君達だって?
以上だ。
プリティ:それどういう意味?
私達を死なせたいの?
ヴィーラ:君は俺のためなら何でもすると言ったじゃないか。
俺のために死んでくれないのか?
君もいつかは死ぬんだ。
少なくとも第一面を飾れるんだから喜べよ。
めでたいじゃないか。
俺をなじるのはよせ。
このおっさんが諸悪の根源だ。
ドミニク:矛先がわしに向いたようだ。
ヴィーラ:何でもかんでも喋るから。
ラーム:プリティ、彼に同意するだけだ。
ボクがテロリストを全員殺して君と結婚する。
ドミニク:お前さんが?
才能あふれる男だな!
今から死ぬかもしれない時でさえ
笑かしてくれるもんだ。
まさしく神童そのものだよ。
ウザいやつ!
再交渉が始まる 43:10
【モール配管室】
サイーフ:進展は?
アルターフ:進展? あるものか。
中に入るのは簡単でも
外に出るのはそんなにたやすい事じゃない!
私は問題解決に努力している。
君の要求はじきにかなえられる。
準備できしだい君に伝えよう。
焦らず待て。
サイーフ:OK。
だが私には君に聞いて欲しいニュースがあるんだよ。
アルターフ:なんだと?
サイーフ:私と君の両方をたばかった男がいるだろ。
バングラデシュ人だと主張した。
実際のところ、彼はバングラ人ではなかった。
インド人だった。こんな男さ。
私はRAWに2006年から2020年まで勤務していました。
また2010から2012年の間は
アルターフ・フセインと同僚でした。
つけて加えて、アルターフは今朝から5回にわたり
私と連絡をつけようとしました。
もしも私が全てを白状したとしたら
どうなるでしょうか?
人質を引き渡し
自分自身をもテロ組織に引き渡したなら…
お前はどうする?
アルターフ:ウマール・ファルークを解放する。
サイーフ:それが一番目だ。
アルターフ:しかし人質については……
サイーフ:ダメダメ。
私に条件を出そうとするな。
大臣:ウマール・サイーフ、ちょっと待ちなさい。
アルターフではない。
インドの内務大臣が話してるんだ。
そちらの問題は理解している。
だが国民の命こそ私にとって最優先だ。
そちらの要求はなんだ?
政府は約束を守らないと考えているんだろう。
私が今からそちらへ行く!
一切の警護をつけずこの身ひとつで
乗り込んでやる!
私を人質にするがいい。
我が国民を傷つける代わりに
私を殺せ!
私はここだ。信じてくれ!
サイーフ:それを聞けて嬉しい。
だがあなたに一人でこの中に入ってくるだけの根性はあるかな?
大臣:今すぐ行ってやる。
国民こそが第一だ!
待っていろ!
アルターフ:閣下、頭がどうかしたんですか?
何故そんな危険を冒すんです?
大臣:君はこの救出計画をめちゃめちゃにしてる。
私にはどうすれば国民を救えるか分かってる。
彼らは私に投票したんだ。
この国は君達のような官僚に頼っているんじゃない。
インドは私のような政治家を信頼してるんだ。
国民のために命を投げ出す私のような人物をね!
私にはどうすればいいか分かってる!
お前達なぞ誰一人いらん!
たった一人で行ってやる。
どうなろうと立ち向かうんだ!
ゴーパール:何故悪口を言ったんですか?
あの方は自分の命を犠牲にするおつもりですよ。
アルターフ:それなら彼はすぐに入るべきだな。
だがそうはしないだろう。
まず記者会見を開いて
全国ニュースにしてから
ようやくモールの中に足を踏み入れるだろうよ。
もし彼が立派な人間じゃないと証明されたら
煙草代は払わない、いいか?
煙草を賭けるんだ。
お前と私の間で。
【記者会見】 40:51
声:大臣。
大臣:皆さんに重大発表がある。
私は政治家一家の三代目です。
私がこの世界に足を踏み入れたのは
マハトマ・ガンディーに触発されたからです。
私はこの身を犠牲とし国家に捧げる以上の
名誉は存在しないと考えています。
今から私は赴きます。
テロリストの目をまっすぐのぞきこんで
言ってやります。
”我が国からひとすくいの土でさえも
奪い取らせるものか。
それなのにどうやって
我が国民の命を奪えるのだ?”と。
私は問いただし、詰め寄ります。
たった一人でやってのけます。
例え悪戦苦闘の末死んだとしても
私は幸せの内に天国からここにいる全ての皆さんを見守るでしょう。
それではまた! 失礼、また
生きて会えるかどうかもわからないのに。
もう行かなくては。
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