『後継者』のタラパティはとても美しい

さて、2014年の #刃物と水道管 の後で’23年の #後継者 を見て、「タラパティ若返った?!」と仰天した事をご報告致します。なんで10年近く前の作品より最新作の方が若くて美しいの?! と思って、監督が誰かを思い出しました。チャランもタラクも最高に美しく撮ったヴァムシー監督だもん、当然よね。

#ザ・フェイス #ブリンダーヴァナム #後継者 と見て、ヴァムシー・パイディパッリ監督はスター俳優の魅力がどこにあるかを的確に見抜き、その美を最大限にスクリーンに投影できる神技の持ち主であることが分かりました。チャランガルは目と睫毛、タラクアンナは横顔と顎のライン、ではタラパティは?

タラパティは摩訶不思議な人で、その美がどこにあるかを指摘するのが難しいんです。少なくともパーツではない。実は私はタラパティの唇の形が大好きなんですが、どうもインド的には人気がないみたいなんですね。タラクさんのようなふっくら厚めの唇が好まれてそう。髭の下でも存在感あるからね。


タラパティはこのように額と眉骨が作る角度と、眉骨と鼻梁が作る角度が向きは違えどほぼ同じなのですよ。それに続く人中と唇の合わせ目の角度も、下唇と顎の作る角度もほぼ相似。そしてこの画像だと睫毛の線と鼻筋がほぼ平行でしょ。この方、数学的に美しいのよ(ナンチャッテ)。


正面だとこの画像が分かりやすい。タラパティはね、顎の中心から下唇のこの角度に合わせて直線を結ぶと、その延長上に目尻と眉尻が揃うんです。パーツの配置が芸術的に整っているのよ、ヴィジャイさんは。


極めつけがコレ(タヌパティじゃありませんよ!)。タラパティの鼻根(鼻の付け根)は秀でた額からガクンと下がってるんだけど、そこを中心にして右眉と左目、左眉と右目をつなぐラインが交差してインフィニティ「∞」を形成するのよね。美貌とも端正とも違うのにタラパティの顔が忘れられない理由かも。

#後継者 にはタラパティの顔やパーツのドアップというのはほぼないんですよ。その代わり様々な角度での彼の美を引き出してる。でも、そもそも万人が認めるタラパティの美はその比類なきプロポーション! だから全身を引きで撮ってるのが多い。前半はカジュアル、後半はスーツで決めてくれてます。

でもさらに言うとタラパティは動いてナンボなんだよね。ヴァムシー監督はアクションにあまりリアルを求めないタイプなんだけど、美しく見えるポーズはちゃんと心得ていて、衣装の翻りとか小道具の演出も上手いのですよ。もちろんダンスシーンはタラパティの独壇場で、何度でも見たくなっちゃう♪

ヴァムシー監督は睫毛が大好きで、チャランには事あるごとに目を伏せさせては長くて濃い睫毛をアピールし、タラクさんは横顔の向こうに睫毛をのぞかせては上向きクルンの可愛さを強調してたのに、タラパティのはないんだな、と残念に思ってたら隠し球として大事にとっておいたみたい。

最後の最後、タラパティがその目を伏せ続けるシーン、彼の長く細いセミの翅脈のような睫毛が初めてその全貌を明らかにし、その繊細さがまるで彼の心情を表現しているようでした。このはっと息を呑むような美しさを、ラストに観客に感じて欲しかったのね。

(おまけ)
後半、タラパティがスーツの上着を脱いだら中が半袖シャツのシーンがあるんだけど、それが断ち切りじゃなくて巾広のカフスが付いてるのね。で、そのカフスが二の腕半ばでピッチリ止まっているので、あたかもパフスリーブのように見えるのよ。萌え袖ならぬ萌カフス。毎回そのシーンで悶絶してる

午前7:06 · 2024年4月7日

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