ちょっと誰かに言いたくて
久しぶりに衝撃を受けた。
朝いつもの道を歩いて通勤していたとき、たまたま目に入った1人の女性から目が離せなくなった。
その方は綺麗な白髪の70代くらいのおばあちゃん。20代の若い子が着ていそうな服を着こなしていた。
白と黒のタイトな膝丈のボーダーワンピースに淡いデニムシャツをはおり、白いハットにペタンコの黒い編み込みのパンプス。
赤いリップが差し色になっていて様になっていた。私でも膝上ワンピースなんて着たことがない。
これがもう、ほんとうに衝撃だった。
お世辞抜きでとっても似合っていたからだ。
若作りとは違う、若々しさがあって心の底から素敵だと思った。
初めて70代以上の方に心を奪われた。
若々しさというより、そのおばあちゃんから「女性」を感じたことが、目が離せなくなった理由かもしれない。
この説明だと、夏木マリのようなスレンダーで若々しいおばあちゃんを想像させてしまったかもしれないが、それとは違う。
どちらかというと背は低く、体型も細身よりは少しポッチャリしていた。
身近にいる親しみやすそうなおばあちゃんといった感じだ。
若いことが当たり前だった頃は、年を取ったらもうお終いだなんて浅い考えしかもてなかった。それは30歳手前の今でも潜在的にあったのかもしれない。
けれども年齢を重ねても「女性」でいることを楽しんでいる姿に、不思議な勇気をもらった朝だった。
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