第18章 花嫁学院(ドラブラメインストーリーまとめ)その2

 スマートフォン向けMMORPGコード:ドラゴンブラッドメインストーリーのまとめです。

新たなる竜王

「これは挑戦だぞ! 竜王の我らに対する挑戦だ!」
「奴は立て続けに竜骨を奪った。我らに宣言しているのだ。奴が来たのだと! 我らの死ぬ時が来たのだと!」

ベーオウルフ

 相次ぐ竜骨強奪とフロストの死にざわめく一同。その時、空席となっていたフロストの席にひとりの青年が歩み寄りました。

「失礼だが、ベーオウルフさん。今そういう話をしても意味がないんだ」
「竜王は俺達を殺したいと思っているが、こっちも当然、同じ思いだ。俺達は生まれてからずっと剣を握ってきた。この戦いは死ぬまで終わらない」

シーザー
ガットゥーゾ家当主代理となったシーザー

 叔父フロストの死によって、シーザーは新たな当主代理に任命されていたのです。

「君の判断は正しい。新たに現れた竜王はこれまでの敵よりもさらに強大だ。奴は人に紛れ、人を理解し、シークレット・ギルドの知識も得た」

シーザー

 竜王が高い知性を持ち、人に擬態できることは夏弥(イエメンジャド)などの例から明らかですね。今回は高レベルのセキュリティで守られた学院内、およびシークレット・ギルド関連施設で起こった事件なので、組織の内部に裏切り者がいる可能性が高いというわけです。

「敵はすでに竜骨を2組も手に入れている。その目的とは一体? 長年身を潜めていたのだとしたら、なぜ突然現れたのか? 更なる手がかりが必要だな」

ベーオウルフ
シーザーの意見を聞くベーオウルフ

「もう一つの手がかりは一一口・メイヒだ」
「同時多発的に事件が起こる中、突然錯乱し、学院から逃げ出した。極めて稀な事件が偶然同時に起こることはない。必ず関係がある」

シーザー

 実際は学院の皆がソ・シハンのことを知らないので若干パニックになり、真相を確かめにノノのもとに行っただけなんだけど……タイミングが悪かったね。

「直接敵の情報を得ることはできないかもしれないが、ロ・メイヒから手を付けるのも手だ」
「彼が犯人ではないと信じている。だが、即刻見つけ出さなければ、完全に主導権を握られてしまう」

シーザー

 さすがシーザーの兄貴! 彼はロ・メイヒの味方として彼を探してくれているんだね。信じてたよ!
 そしてロ・メイヒと時を同じくして、フィンゲルもまた行方をくらましていました。自分に関するすべての情報を、ネットとEVAのデータベースから抹消して……

「無能な奴らめ! 執行部が把握していないのだとしたら……もしかしたら、我らが氷の下に隠しているモノを使う時が来たのかもしれないな」

ベーオウルフ

 ……え、なになに。なんの話?

「今、氷の下に眠るバケモノを起こすのは、良い考えとは言い難いな。今はまだ、ロ・メイヒが裏切った確証はない。敵か味方か、判断できない。やみくもに最終兵器を使ってしまっては、敵の思うつぽになることもある」

シーザー

 何やら物騒な話になってきました。事件の重要参考人として、ロ・メイヒは追われる身となってしまったようです。


ノノの分析

 ここまでの話を聞いたノノが状況を整理します。

「ロ・メイヒはおかしくなって、ソ・シハンという人を知っているという妄想を抱いている。あなた(プレイヤー)は私達のことを知っているのに、ロ・メイヒ以外あなたを知る者はいない」
「そんな時に氷室の竜骨が盗まれ、校長先生が重傷を負った。極めて稀な事件が、同時期に発生。何か関連があると考えるのが自然ね」

「現状、あなた達がおかしくなったと思っている人と、スパイだと疑っている人が半々ってとこかしら」

ノノ

 追手は既にロ・メイヒを探して動き出しており、フィンゲルもキューバで調査員を撃退していました。落ちこぼれ先輩のくせに妙に戦闘スキルの高いフィンゲル……
 しかしノノは、学院の本質は世界最古の暴力組織であり、ここにもすぐに追手が来るだろうと警告します。

学院の危険性を解くノノ

 ノノは今ある手がかりから3つの可能性を導き出しました。

「1つ目は、2人に記憶の同期が起こったということ。同じ夢を見たと思って。2人はソ・シハンという人物とこの一年の出来事を夢で見た。あまりにリアルでソ・シハンという人物の存在を錯覚するに至った」
「2つ目、あなた達は竜族のスパイかも。竜骨を盗み、校長先生に重傷を負わせたうえ、私の目の前ではいい人を演じている」
「3つ目は、あなた達以外の全員が集団催眠にかかっている、という可能性ね。普通の催眠術ならまずありえない。でも、言霊ならできる」

ノノ

 言霊による記憶操作も、かつて夏弥がソ・シハンに対して行った例があるため上位の竜族であれば可能なのでしょう。ここまで大規模な記憶改ざんは前例がありませんが……

「この世から誰かの存在を完全に治すなんて無理よ。ソ・シハンが本当に存在するなら、あなたとロ・メイヒがその痕跡と言えるわね」

ノノ

花嫁強奪

 アンジェ襲撃とソ・シハンの件が関係しているとすれば、ソ・シハンの記憶の痕跡を探すことで事件の黒幕や動機がわかるかもしれません。
 そうと決まればさっそく任務開始だ!

新たな冒険に浮き立つフィンゲル

 ……しかしノノは眉を顰めます。

「一緒に行くとは言ってないわよ!」
「よく考えてちょうだい。私は花嫁修業のためにいるの! カッセル学院を退学した日から、私には竜族のことも関係ないわ」

ノノ

 ノノ先輩、卒業や留学じゃなく退学扱いになっているのか……学院もよくノノのような人材を手放すことができたものです。ガットゥーゾファミリーからの圧力があったのでしょうか。

「私はね、貴族のお嫁さんになるの。さあ、笑いなさいよ。遅かれ早かれそうなる運命だし……」

ノノ

 ロ・メイヒの目に、ノノの姿と絵梨衣の姿が重なります。

ノノに絵梨衣の面影が重なる

「本当は、あなたが1つ選ぶたび、他の選択肢は全て消えてしまうの。最初から最後まで、道は1つしかないのよ」

ノノ

 勇気がなくて迷い、選択を間違えてしまったために助けられなかった絵梨衣……

「私がこうなった理由は知らなくていい。でも、私は選択したの」

ノノ

 きっぱりと告げるノノ。
 しかし、背後にいたフィンゲルが手刀でノノを気絶させてしまいます。

花嫁強奪の瞬間

「世界を救うのに女性版ホームズは欠かせないだろう? 誰の花嫁だろうが連れ去るまでだ!」

フィンゲル

 ノノを横抱きにし「重い……この女、一体何キロあるんだ?」と愚痴をこぼすフィンゲル。これノノが知ったら殺されますよ?

 何はともあれ、強奪した花嫁を無理やり仲間に加えた4人で新チーム結成です。このメンバーでまた世界を救っちゃうぞ!


(第19章に続きます)