第19章 あの頃の同級生(ドラブラメインストーリーまとめ)その1

 スマートフォン向けMMORPGコード:ドラゴンブラッドメインストーリーのまとめです。

前回のあらすじ

 消えたソ・シハンの痕跡を探すため、ロ・メイヒと《プレイヤー》、フィンゲルはプロファイリング能力を持つノノに協力を求める。一方、ロ・メイヒらがカッセルを発ったのと同じタイミングで、校長アンジェが襲撃される事件が発生。ロ・メイヒは被疑者としてシークレット・パーティーから追われる身となったーー

第19章 あの頃の同級生

シラン高校へ

 ノノを睡眠薬で眠らせたまま、一行はロ・メイヒとソ・シハンがカッセルに来る前に暮らしていた街、シランへとやってきました。

 案の定、目を覚ましたノノは激怒。

うわぁ、やっぱり怒ってるよね……


 しかし彼女も覚悟を決めたらしく、すぐに今後の方針について話し合いが始まりました。

「ロ・メイヒによると、このソ・シハンはシラン高校のアイドル的な存在だったらしい。当時の教師や同級生、あとは彼に憧れていた女子生徒を探そう」

フィンゲル

 さて、シラン高校にやってくると、何やら賑やかな様子。ちょうど創立50周年記念式典が始まるところのようです。
 高校の警備員はロ・メイヒの姿を認めると目を輝かせます。どうやらロ・メイヒはシラン高校で知らない者はない有名人となっているようです。これにはロ・メイヒだけではなくフィンゲルやノノもびっくり。

ロ・メイヒの活躍を讃えるポスター
もちろん彼にバスケの才覚はない……

「お前、学校でそんなに有名だったのか?」
「逆にお前がずっと独りだったことが不思議でならないよ」

フィンゲル

「どれも先輩の人生だ。バスケが上手くて、勉強もできて、市内でも有数の優等生だった。けど、先輩が消えちゃったから、それが僕に上書きされたんだ」

ロ・メイヒ

 式典にはロ・メイヒがかつて憧れていた同級生、チン・ブンブンも来ていました。

恋する乙女のようなチン・ブンブン

 ロ・メイヒに対してなんの思いも抱いていなかったはずの彼女だったのに、今はもじもじと恥ずかしそうに……熱っぽい視線で「ロ先輩」を見つめています。

 ロ・メイヒ来校の噂を聞きつけたのか、校長も現れました。卒業生代表としてぜひ式典のスピーチを頼みたいと言ってきます。一行は促されるままに応接室へ。


別の選択肢

 応接室でロ・メイヒが校長らと話している時、ふと違和感を覚えた《プレイヤー》は霊視を発動。空間に亀裂を見つけます。

 その先に待ち構えていたのはロ・メイタクでした。

全てこの悪魔の奸計だったのだろうか?

「別の選択肢に、君も兄さんも気づいてないのか。それとも、気づいてないふりかな」
「今なら君たちが取って代われるんだ! ソ・シハンを忘れ去ることで、彼の最後の痕跡も消えてなくなる。ソ・シハンのいない世界でなら、君たちの人生は大いに輝くんだ」

ロ・メイタク

 ロ・メイタクは、ソ・シハンとオーディンが最後に対峙するシーンを再現してみせます。

これが最後に見た先輩の姿だった

「君が正しかったかどうかは、俺にはわからない。ただ、結果は常に予測できないものさ。その都度、君の心に従って決めるしかないんだ」
「何があっても、簡単に諦めるなよ」

ソ・シハン

 炎に包まれるソ・シハン。それを見て、ロ・メイタクは嘲笑うように囁きます。

「小さな世界にいれば、憂うこともないのに、どうして一人で茨だらけの道を歩もうとするんだい?」

ロ・メイタク

偽りの記憶

 現実世界に戻ると、ちょうどスピーチの準備が整ったところでした。ロ・メイヒが舞台に上がり、生徒たちの姿勢が一斉に彼に注がれます。

(知ってるか? 僕が考える成功は、君たちが思うものとは全く違う。このコートは学生自治会が作ってくれた。だがその下に隠れているのは、ダメな人間さ。それだけじゃない。僕は正気じゃないからな!)
(ここにソ・シハンっていうバケモノがいたなんて言ってるのは、世界で僕だけさ。成績やバスケにおける栄誉は、全部先輩のものなんだ……)

ロ・メイヒ

 本当はそう言ってやりたかった。しかし、世界の危機も竜族の存在も知らない彼らを無用な混乱に陥れる訳にはいきません。

求められるまま「ロ先輩」を演じる

「学生代表として発言する機会を頂いたこと、卒業生として嬉しく思います……」

ロ・メイヒ

 ロ・メイヒは用意された原稿のとおりを読み上げ、無事スピーチを終えたのでした。

 一方、ノノとフィンゲルは、初めて出会った頃のロ・メイヒが負け犬のような顔をした寂しげな少年だったことを思い出し、シラン高校での彼とのギャップに違和感を覚えます。

「あり得ないことが起きている。普通じゃない『何か』があるのは確かね」

ノノ

 その後、ロ・メイヒの叔父が一行をガーデンレストランへと誘います。これから謝恩会が行われるようです。校長やかつての同級生と話せる絶好の機会、これは行くしかない。

料理目当て? もちろん任務も忘れていない

 フィンゲルは校長に、かつてソ・シハンという生徒がカッセル学院に進学しなかったかと尋ねますが、そのような生徒は存在していないと言われます。

 また、ロ・メイヒはチン・ブンブンにノノとの初対面時の状況を確認します。本来のシナリオであれば、ロ・メイヒは映画館でチン・ブンブンに告白しようとして失敗し、失意の中でノノに助けられるはずでした。しかし……

「そうね、文芸部の送別会のときよ。あなたのスピーチ中にフラッと入ってきて、そのまま高級車に乗せていったじゃない?」

チン・ブンブン

 絶妙にありそうな話ではありますが、やはりここでも記憶の齟齬が起こっていました。ソ・シハン関連だけでなく、ロ・メイヒの不幸な記憶も改ざんされているようです。

 ロ・メイヒは居た堪れなくなったのか、トイレに行くと言って席を立ってしまいました。

(その2に続きます)