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1年越しの春に出会う

その黄色い花を知ったのは昨年のことだった。

暦生活さんのこの投稿で、この季節に咲く黄色い花のことを知ったのだった。

この記事を読んですぐに私は祖母に電話を掛けた。

祖母の家は四方を山にかこまれたのどかな場所。

畑も田んぼも山もあり、毎年梅が咲くころに枝を切ってもらっているので、もしかしたらこれまで知らなかっただけで蝋梅も敷地内にあったのではないかと思ったのだ。

しかし、残念ながら祖母の家に蝋梅はなかった。

それからちかくの花屋さんを覗いてみたりもしたがその姿はなく、昨年は結局目にすることができないまま季節が過ぎたのだった。

そして、1年が過ぎ、またSNSなどでその黄色の花を見かけるようになってきた最近。
やっぱり見てみたい、今年こそは!との気持ちでそれらを眺めていた。

昨日、近くの産直市に行ったら
入り口にはたくさん蝋梅の枝。

開いてる花に、そおっと顔を近づけてみる…。

1年ごしに出会えた黄色の花は、想像していたよりもずっと甘くて華やかな香りだった。
こんな香りだったのね、こんな姿だったのね、と心で話しかけながら枝を選び、嬉々として家に連れて帰った。



枝をベースに差すあいだにどうしてもつぼみが落ちてしまったので、おちょこや小さな器に水を張って観察してみることにする。


梅はいつもこの方法で開くけれど、はてさて。


黄色って、元気が出る色。

しかも、お部屋に花があるというのは、そこに命があり生きていることをとても感じられるので部屋の氣もよいようなきがする。

花で季節を知り、花で歴史を知るというのもよい時間。
年が明け、あたたかい日差しにどことなく春らしさを感じるようなこの季節。

春が、ますます待ち遠しくなる。

2022.1.10

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