『本好きの下剋上』を全部読んだ【ネタバレあり】
こんにちは。
いや、違いますね。
「風の女神 シュツェーリアの守る実りの日、神々のお導きによる出会いに、祝福を祈ることをお許しください。」
(許します)
「新しき出会いに風の女神 シュツェーリアの祝福を。」
💍 ~〇
はい。貴族式のご挨拶を済ませたところで、
皆さん、『本好きの下剋上』という作品をご存じでしょうか?
「小説家になろう」という小説投稿サイトで連載されていた、異世界転生小説(著:香月美夜先生)なのですが、これがめちゃ面白くてですね。
かなり長い作品ではありましたが、この度完結まで読み切ったので、雑に感想を書きたいと思います。
※ネタバレ全開なので未読の方は注意!
『本好きの下剋上』のここが凄かった
『本好きの下剋上』に触れることになったきっかけは、うちの奥さんがこの作品の大ファンでして、「面白いから読め!」と半ば強制的に読まされたような形ではあったのですが、実際かなり面白く、何よりその世界観の作り込みの強固さが凄いなと思いましたね。
ぱっと思いつくだけでも、
・ 広大なユルゲンシュミットの地理や風土
・ 貴族社会や身分制度
・ 魔法や神々関係、式典や儀礼、祈りの言葉
・ 膨大な登場人物とその親族関係
などなど、これらの莫大な情報をきっちり練り上げて物語に落とし込んでいるのが本当に凄いなと思いましたね。
あと、登場人物の行動にちゃんと背景と思惑による裏付けがあって、キャラクター像に厚みがあって凄いんですよ。
作品を読んでいる中で、「え、この人今なんでこんな事言ったの?」とか「なんでこんな事したの?」と登場人物の不審な言動を見聞きすることが結構あるんですけど、その後に側近が「こんな背景があってこういう考えがあってこうしたんですよ」と意図を説明したりだとか、別視点の閑話で意味が明らかになったりするんですよね。それに加えて、初見で読んだときは何とも思わなかったような描写や台詞にも意味があったりして、改めて読み返してみると、「ここでこんな事言ってたんだ!」と気付きがありますね。
伏線の張り方と回収がしっかりしていて読んでいて気持ちが良い。これが凄いなと思いました。
なので、作中に出て来る疑問の大体が作中でちゃんと説明されていて、読んでいてその辺のストレスが全然無いんですよね。
ファンブックも奥さんにチラッと読ませてもらったんですが、作者さんに対する物凄い量のQ&Aが載っていて、「もしローゼマインがいなかった場合、このキャラはあの時どうなってましたか?」という質問にも、その場合はこれこれこうなります。と、きっぱり回答がなされてるんですね。作者の頭の中にはその場合の答えが「当然」入っているというか、想定して物語を作ってるんですよね。マジですごいよ香月先生!
各キャラクターに対する講評
ここからは、主要人物や思い入れのあるキャラクターに対して講評というか、言いたいことを好き放題にコメントしていきたいと思います。この記事のメインコンテンツです。
すみません、多少言葉遣いが乱暴になるかもしれませんのであらかじめ謝罪しておきます。
いかんせん登場人物が多いので、長くなるかと思いますが良ければお付き合いくださいませ。
・ローゼマイン(マイン)
我らが主人公ローゼマインさん。「本好き」というかもはや「本キチ」だよ。とりあえず、目の前に本ぶら下げられたら何より優先して飛びつく性格何とかした方が良いよ…
まぁ「性格」というか「性質」なんだろうな。そのせいでどれだけの周りの人たちが迷惑を被ってきたのかちゃんと理解してる?してないんだろうな…
貴族の常識についても全然お勉強が足りてないし、公の場で破廉恥な事言い過ぎ。実質的な婚約状態とはいえ、「今からラブホ行ってフェルディナンド様と子供作ってきますわ」レベルのことを平気で言うんじゃないよ。そりゃコル兄も焦るって。「隠し部屋に男女2人で入るのはおやめください!」
まぁでもマインさんが転生して来なかったらユルゲンシュミット崩壊してただろうし、これからはアレキサンドリア領で思う存分残りの人生を本と家族に捧げて謳歌してください。グルトリスハイトとか読んでるだけで一生時間潰せそうだし。なんだかんだ頑張りましたね。花マルあげちゃう。お疲れ様でした。
・フェルディナンド
フェルディナンド様…いや、神官長と呼ばせてください。あなたがあんなにも家族の愛に飢えてたなんて知らんかったよ…第2部のラストの契約のシーンとかネッチョリした目線でマインの家族たちを見てたんかなぁ…見てたんだろうな…
でも神官長、家族に対する愛ってやつに対してちょっと歪んだ価値観持って無い?歯車が狂ったらファミパンおじさんになってたんかな。独占欲爆発して監禁とかしそう。してない?大丈夫?
あと、ローゼマインに対しても極大の矢印向け過ぎ。好き過ぎるだろ。いつからなの?第4部のラストでローゼマインにレアリティSSSSS級の虹色魔石の髪飾り送ったあたりでちょっとこの人おかしいなと思ってたけどさ。
もうさ、健康診断と称してローゼマインの身体ペタペタ触ってたのも何か違う意図があるように思えちゃうじゃん。そりゃ昔はすぐ熱出して数日寝込むのがデフォだったから理解るよ。でも2回もユレーヴェ漬かって、アーンヴァックスの祝福で成長して、その後も頻繁に健康診断すんのはどう考えてもおかしいじゃん。なんなんだよ。何も知らないローゼマインに自分の魔力しれっと飲まして「ふむ。なるほど…」とか言ってんじゃないよ。何がなるほどだよ、破廉恥行為すな。
あと神様とケンカすんのやめてよ。神に対して躊躇なく即死毒ロケットランチャーぶち込む奴がどこにいるんだよ。怖いよ。
まぁでも最終的に命も助かったし、ローゼマインも家族も研究施設も手に入って、フェルディナンド様、ユルゲンシュミットで一番の幸せ者か?よかったね…本当に…さもありなん…
・ルッツ
ルッツ~!!!初期からマインを良き幼馴染兼親友として支えてくれた聖人!お前最終的にトゥーリとくっつくんかい~!!ってなったけどまぁ、そりゃそうか(他に相手居ないもんな)。
ってことは、ルッツも正式に家族ってことじゃん!(本好きの下剋上はマインが家族を増やす物語だった…?)
今後は隠し部屋を通じてまた会えるようになったし、好物のパルゥケーキとか一緒に食べられたらいいな。アレキサンドリアでは食べられるのかな。パルゥケーキ。私も食べたいぜ、パルゥケーキ。
・ベンノ
ベンノさん!あなたが居なかったら詰んでました。ずーっとマイン(ローゼマイン)に振り回されて苦労してきたよね…お疲れ様です。
でもベンノさんに叩き込まれた商人気質が最後までローゼマインの武器になってたんだよね。ありがとうベンノさん。
そういえば、なんかクラッセンブルクの商人の娘と結婚しかけてたけど、しれっと領地に帰してるし、何だったんだろうあれ。まぁでもベンノさんには幸せになって欲しいな…ずっとマルクさんと楽しく商売しててくれ…
・マインの家族(ギュンター・エーファ・トゥーリ・カミル)
神官長が羨むほど優しい家族…!転生先がここの家族で本当に良かったね。
兵士の仕事で培った暴力で娘を守った父さん、読み書き出来なかったのに娘と文通するために努力した母さん、髪飾りの技術一本でのし上がった優秀お姉ちゃんトゥーリ。そして何も知らないカミル。
とんでもなく時間が掛かったけど、またマインと家族に戻れて本当に良かったね。権力があれば何でも出来る!権力最高!
・フラン
フラン~!青色巫女マインにとって初めての側仕え!
心に闇を抱えた青年が、常識はずれな主との交流を経てトラウマを克服、成長するの…良いよね!(満面の笑み)
何も分からないマインに時に厳しく、時に優しく、色々教えてくれてありがとう。もうさ、母じゃん。神殿の母。母親何人いるんだよローゼマイン。
ヴィルフリートの尊厳破壊回一日神殿長の時も、難しい立場なのにガチ説教カマしてくれてありがとうな。
あれのおかげでアイツもだいぶ成長したと思うよ。(その後神官長が信じられないくらいメタメタにしてたけど)
ローゼマインが神殿にほとんど来なくなってからはすっかり影が薄くなっちゃったけどさ、たまに姿見せてくれた時は元気そうで安心するんだよな。
これからはアレキサンドリアの神殿の運営やるみたいだし、また神官長とローゼマインと同じ土地で働けて良かったね。
・ギル
ギル!最初はお前もクソガキだったけどさ、めっちゃ成長したよな。誇らしいよ。
ユレーヴェに漬かってるローゼマインに「起きた時に本が読みたかったら困るだろうから」ってルッツと一緒に本作ってくれてたの、健気でマジ泣けるよね。側仕えの鑑だよギル。頭撫でてあげようね。
思ったんですけどこの作品って、環境と教育の重要さをすごく丁寧に描いてますよね。『立場が人を作る』という言葉がありますけど、マイン工房の管理者を他の神官に奪われたくないとか、年の近いルッツに負けたくないから努力して成長する、目標があるから人は頑張れるんだってことをギルは教えてくれたよね。
本好きの下剋上、教育アニメとしてNHKで15シーズンくらいかけてやって欲しい。『進撃の巨人』がいけるならもう何でもアリだろ。
・ロジーナ
ロジーナ!灰色巫女からアウブの専属楽師ってロジーナもめちゃくちゃ成り上がってんじゃん!楽器好きの下剋上か!?
え…?たまたま勝ち馬に乗っただけじゃないかって?運も実力の内だろうが!!
それ抜きにしてもロジーナは演奏も王室レベルだし作曲も編曲も耳コピも出来んだぞ!舐めんじゃねぇぞ!おい!!(私の側仕えは優秀なのですよ!)
・ヴィルマ
ヴィルマ!孤児院の優しいお姉さん!いつも子供たちの面倒見てくれてありがとな…
あとヴィルマと言えばやっぱり絵師としてもすごい優秀なんだけど、個人的に印象に残ってるのがハッセの件でベンノさんにガチ説教されたとこなんですよね。
あそこ何かもう自分が怒られてるような気持ちで読んでましたよね。(はい…おっしゃる通りです…大変申し訳ございません…)
本好きの下剋上って説教シーンというか、ド正論で詰めたり詰められたりする場面が結構な頻度で出てきますよね。(だいたいローゼマインと神官長のせい)
本好き名物説教バトル、ひょっとして香月先生の”癖”だったりする?怒らせたら怖そう…怒らないで…
・デリア
デリア。絵に描いたようなTHE・メスガキ。せっかく改心してお仕事頑張ってたのに、マインと前神殿長、どちらにBETするか賭けた結果、ギャンブルに負けて一生涯孤児院にぶち込まれる羽目になった哀れな女。かわいそう。
将来的にはディルクが頑張って貴族として神殿の役職に就くことが出来たら救いがあったりするのかなぁ…?でもこの世界、ローゼマインの周りがおかしいだけで基本的に平民に厳しいから、この件に関してはちょっと無理かも分からんね。すまんデリア…私には何もしてやれそうに無い…連座を免れただけでもありがたいと思って健やかに過ごしてくれ…
・ダームエル
伝説の独身護衛騎士ダームエル。平民時代からずーーーーーーっとマインを見守ってくれた聖人その2。平民からめっちゃ人気あるの良いよね。個人的に本好きの登場人物で一番好きかもしれません。
なので、恋愛絡みの話だとダームエルとフィリーネのカップリングが一番好きなんですよね。早く結婚しろや!!というかフィリーネが貴族院卒業する時にダームエルがエスコートするところ見せろや!!おい!!!という気持ちが日に日に膨れ上がっているので、香月先生、そこんとこマジでよろしくお願いします。え!?ハンネローレ様が主人公の続編があるんですか!?
・フィリーネ
フィリーネ!クソみたいな実家の底辺下級貴族からアウブ・アレキサンドリアの側近(予定)とか前代未聞じゃない?やっぱり持つべきものは子供部屋時代からのコネだね。まぁそのせいで陰口叩かれたりは可哀想だけど。
でもさ、もう後やることと言えばさ、成人した瞬間にダームエル押し倒して結婚するだけじゃん!待ち遠しいな。でも、我慢出来なくなって孤児院長室に隠し部屋作っていけないことするフィリーネを見たくないと言ったら、噓になりますよね。(フィリーネはそんなことしない…よね?)
・アンゲリカ
脳筋残念美少女アンゲリカ。思考能力と引き換えに人間離れした身体能力を手に入れたフィジカルギフテッド(天与呪縛)である。
というのは半分冗談だけど戦闘面ではめっぽう強い頼れる護衛騎士。戦いになったらとりあえずアンゲリカをぶっ放しておけばいいという安心感がある。護衛騎士としては初期メンでしたっけ。いつもローゼマインを扉の前で見守ってくれてありがとうな。
アンゲリカと言えば、ボタンを押すと神官長のボイスが流れる『DX魔剣シュティンルーク』だけど、この魔剣という代物、もしローゼマインが女神の化身状態の時に剣に魔力注いでたらどんなヤバい代物が出来たんでしょうね。気になります。ファンブックに書いてあったりする?教えて香月先生~!
・コルネリウス
コル兄。護衛騎士として、時には兄としてローゼマインをずっと支えてくれたイケメン騎士。マジありがとうな…
ローゼマインが家に来たばっかりの時、気を使って連れ回そうとしたエピソード、マジ微笑ましいよね。まぁ本人はトラウマになったみたいだけど。さもありなん。第3部までのローゼマインってほんと弱っちいよね。HP3くらいしかなさそう。
そんな優しいコルネリウスお兄ちゃん、よくローゼマインと神官長に対して「外聞を気にしてください!」とか怒るよね。でもさぁコル兄、自分は主の見てないところでレオノーレとイチャイチャしてるの私は知ってんだからな!おい!!(豹変)
結局風紀委員長が一番破廉恥だったとかそういうアレか!?貴族院の東屋はラブホじゃねぇぞ!!この件はエルヴィーラ様にしっかり報告しておくから。覚悟しておくように。わかったか!!お幸せに!!
・リヒャルダ
リヒャルダ!城の貴族連中をまとめて叱り飛ばせるエーレンフェスト最強の側仕え!やっぱ『AKIRA』しかり『ブラックラグーン』しかり、強いお婆さんが出てくる作品ってのは名作なんだよ!
リヒャルダがローゼマインからの命に対して「確かに拝命いたしました」って跪いて了解するの、マジでカッコいいよね。私も会社で真似しようかな。
エーレンフェストの貴族連中、ローゼマインの側近以外は事なかれ主義の腐った奴らばっかりだから、リヒャルダみたいな存在って本当に貴重なんだよね。いつまでも元気で居てくれ~!
・ブリュンヒルデ
流行大好き上級貴族ブリュンヒルデ。最初名前聞いた時、絶対護衛騎士だ!って思ったんだけど側仕えでした。だって「ブリュンヒルデ」って、北欧神話の戦乙女ワルキューレの一人ですよね?まぁいいや。
貴族院では本当にめちゃめちゃ頼りになる側近だったよね。何も考えてねぇ主が上位領地とのお茶会とか王族からの呼び出しとかクソ案件ばっかり取ってくるにもかかわらず、完璧に仕事こなしてくれたブリュンヒルデ、マジ最高。なんて優秀なんだ…「私はアウブ・エーレンフェストの第二夫人になりますわ」って言った時も、何の違和感も心配も無かったもんね。美人で仕事が出来るキャリアウーマン!フロレンツィア様と一緒にちょっと頼りない領主様を支えてやってくれよな。
・レオノーレ
魔物に詳しい護衛騎士レオノーレ!貴族院で全然連携取れない見習い騎士連中をまとめ上げてくれてありがとうな。
たぶんなんだけどさレオノーレ、結構嫉妬深いよね。なんかさ、コル兄に対する私以外の女と仲良くすんなよオーラが漏れ出てるんだよね。ちょっと怖いよ。貴族って基本感情的になっちゃダメだからさ、あんまり表に出さないように振舞ってるのは分かるよ。でもさ、モノローグはごまかせないから。別視点のSS読んでる我々には全部バレてるから。
それにしてもアンゲリカにかなり警戒してたよね、成績上げ隊とかでコル兄と結構距離が近かったもんね。でもレオノーレ大丈夫、あの子マジで何にも考えてない。基本強くなることしか考えてない脳筋だから。そもそも上級貴族と中級貴族だから魔力量釣り合わないしさ。えっ?それでも警戒してたってことは…『ローゼマイン式魔力圧縮法』による魔力の底上げも計算に入れてた…ってコト!?さすが貴族院優秀生は頭の出来が違うな…大変結構ですよ。
まぁでも無事コル兄と結婚出来て良かったね。でもアイツ、ああ見えて結構破廉恥だからさ、秋の訪れを待たずに冬の到来を早めようとしてくるからさ、気を付けるんだぞ。
・ハルトムート
ローゼマイン最前列強火厄介オタクハルトムート。ほんと気持ち悪いなお前な。いかんせん優秀なのがタチ悪いよ。お前のお陰で助かったこと沢山あるけどさ、ローゼマインが見てないとこで名捧げ組とかに陰湿な嫌がらせするとか、マジやめろよ本当に。
第4部のコミカライズ読んでる時さ、皆で机囲んで会議してる場面あるじゃん、その時しれっとローゼマインの隣に座ってたりするの、気付いた時寒気がしたよね。怖いよ。
神殿で神官長やってる間、隠し部屋作って壁一面にローゼマインのイラスト貼りまくってたりしてないよな?ヴィルマに頼んでさ。やってそう。主の印刷技術をそんなことに使うな。
それとさ、息をするようにアーレンスバッハの貴族を洗脳するんじゃないよ。怖いんだよ。ハルトムートとクラリッサのせいでアレキサンドリア領がローゼマインの狂信者の土地になりそうな気がするんだよな。変な宗教立ち上げたりするなよ?もう遅いか。あと分かってるだろうけど、あんまやり過ぎると独占欲激強神官長に消されるから。気を付けろよ。じゃあ、夫婦仲良くな。
・クラリッサ
ローゼマイン大好き武よりの文官。そしてダンケルフェルガー出身のやべー奴。
クラリッサと言えばやっぱあれだよね、『ダンケル式求婚法』。足払いからメッサーを喉元に突き付けてのディープキス。こんなふざけた求婚があるかよ。ハルトムートも男の尊厳ボロボロにされながらよく冷静に対応出来たな。まぁでもこやつもたいがい変な奴だし別にいいか。
ローゼマインは度々常識が無い!って言われてるけどさ、クラリッサの場合ちゃんと上級貴族の教育を受けて、貴族としての常識を持ちながらこんな事してくる方がどう考えてもヤバいだろ!地元では「クラリッサは猪突猛進ガールだからなぁ…HAHAHA!そんなことよりディッターやろうぜ!」で済まされてたんかなぁ(偏見)
でも流石にあの嫁入り騒動、クッソ忙しい時に連絡も無くダンケルフェルガーからエーレンフェストまで騎獣で乗り込んできた時はバチクソ怒られてたけど(当たり前だろ)
そういえば8月末に更新された第4部のコミカライズでクラリッサが出てきましたけど、見た目はめちゃくちゃ可愛いんですよね。ハルトムートにはもったいねぇなって一瞬思うんですけど、この二人には二人でしか理解出来ない世界があるから、ここでくっ付くのが一番の幸せなんだろうな。子供が生まれたら何て名前付けるんだろう。シンプルに『ローゼマイン』って名付けようとして本人にめちゃ怒られて欲しい。
・ジルヴェスター
なんかチャラチャラしてるけどなんだかんだ頼れる養父様。CVが井上和彦な時点で只者ではないと思っていたけどやっぱり只者じゃなかった。(アニメも見てるよ)
ローゼマインのせいで振り回す側から振り回される側になってしまった可哀想な保護者。貴族院の報告書を読んで頭抱えるの良いよね。でも二人きりで話すときはちゃんと自分の子供としての愛情を持って接してくれる感じはあったので、私は結構好きですね。
好きな台詞:「秋の訪れを待たずに冬の到来を早めるというのか!?」
・フロレンツィア
フロレンツィアお養母様!エーレンフェストに嫁いできたと思ったら、姑がクソ過ぎて散々な目にあったね…お可哀想に…
初めて生まれた息子だっていうのに養育権を取り上げられて、夫は「放っといても私のように育つから大丈夫大丈夫w」とか言ってアホみたいに楽観的だし、側近には虚偽報告されて、蓋開けてみたらアレですよ。そらキレるわ。ローゼマインが養女に来てくれて本当に良かったね。
でもローゼマインの性知識が足りないのはフロレンツィア様が教育を怠ったせいなんじゃないのって言われてるらしいですけど(うちの奥さんに聞いた)、まぁ確かに一理あるけどあの小っさい神殿長が忙しすぎるのも悪いよ!って思いましたね。
神殿業務に加えて印刷業・レストラン関係の仕事に魔力の訓練、ユレーヴェの素材集め、それに油断したらすぐぶっ倒れる健康面も考えたらそりゃ性教育とか後回しになるわな。せめてユレーヴェで冬眠してた2年があればね…。人前で恥かかずに済んだかもしれないですけどね。
よし!じゃあこれを教訓としてアレキサンドリアでは保健体育の教科書を作ろう!原稿はそうだな…コル兄、お前が書いてくれ。なんか詳しそうだし。頼んだぞ。
・ヴィルフリート
ハァ…ヴィルフリートはなぁ…祖母に父親に側近に甘やかされた結果、アホの子に育って、白の塔事件でやらかして怖い叔父さんに脅されて、貴族院時代は人生二週目のふざけた魔力持ちと比較されて、結局次期領主からは外されて、散々な人生だったね。そりゃ文句の一つも言いたくなるわな。
一日神殿長の時は極上のクソガキわからせを楽しませてもらったので、私からはもう何も言いません。
これからは、そう…エーレンフェストの南の辺り…アレキサンドリアとの境界らへんの土地で両領地の交易を支えるギーベとかになったら良いんじゃないかな…達者でな…ヴィルフリート…
・シャルロッテ
シャルロッテ…可愛いローゼマインの妹…。君はずーっといい子だったね。たまーに毒吐くけど。君の挿絵を見た時、この世界ってリンシャン無いのに髪の毛縦ロールにする技術はあるんだ!?ってびっくりしたよね。側仕えの人毎日大変そう。「髪の巻き方が足りませんわ!!」とか言うのかな(シャルロッテはそんなこと言わない)
ヴィルフリートの存在のせいで色々我慢してたけど、これからはね、やりたいことやって良いんだよ。目指せ、次期アウブ・エーレンフェスト!
・エルヴィーラ
エルヴィーラお母様…(泣)。第5部でローゼマインが王族に嫁ぐのが決まって一緒に隠し部屋作ったときの会話、本好きの下剋上で一番好きなイベントかもしれません。皆さんも好きでしょ?
なんかローゼマインの行動ってめちゃくちゃで周りに迷惑かけてばっかりって感じだったけど、その裏で救われた人もちゃんと居るんだなって。嬉しくて泣いちゃいますよね。なんて眩しいんだろうな、母の愛ってやつは。
それはそれとしてエルヴィーラお母様、ナマモノを題材とした面白恋愛同人作家としての顔もあるので凄く好きなキャラですね。チャリティーコンサートでローゼマインと共謀して勝手に作った神官長のイラストを売り捌いたのも最高に面白かったです。
フェルマイとかいう超大型カップリングも爆誕したことだし、ここはいっちょ長編恋愛物語でも書いてみませんか?
なんかダンケルフェルガーの方に活きの良い絵師がいるらしいっすよ。あいつに挿絵、書かせましょうよ。
・ボニファティウス
ローゼマイン大好き脳筋おじい様。本好きが格ゲーになったら絶対に投げキャラだと思う。なんか作中戦闘の時ラリアットで敵を爆散させてなかった?シュタープ使いなさいよ。
急に生えてきた孫娘にデレッデレだけど、元領主候補生だけあって貴族としての考え方には厳しかったですね。「名捧げの意味を変えてしまうんじゃない」とローゼマインに説教してたのが妙に印象に残ってます。
でも愛するローゼマインがお手々でハート作ってお願いしたら全部聞いてくれそう。可愛いね、おじいちゃん。
・ユストクス
情報大好き神官長の有能側仕え兼文官ユストクス。若いかと思ったら意外と歳いっててびっくりしましたね。ローゼマインのこと元平民って知っても優しく「姫様」って呼んでくれるの好き。ハッセの反逆者に対する処刑でウッキウキになってたのは見なかったことにしとくね。
エーレンフェストの変人情報通繋がりで、ハルトムートと絡んだら面白そうだなって思いましたけど、あんまり絡むこと無かったですかね。第4部でユストクスが貴族院に女装しに来た時くらい?(語弊)結構人気ありそうな2人だと思うんですけど、これからアレキサンドリアでは一緒だし、今後に期待と言うことで。これからもローゼマインと神官長を助けてやってくださいな。
・エックハルト
焼き菓子みたいな名前のローゼマインの良きお兄ちゃん。神官長大好き護衛騎士。そしてエーレンフェストの狂犬。
第3部の初め、ローゼマインに対しての「フェルディナンド様が庇護するとおっしゃった巫女見習いだからね。私も君を妹として大事にするよ。」っていうセリフ、初見の時はさらっと流して読んでたけど、人柄知ってから改めて聞くと、これ意味が分かると怖い話じゃん!!もしローゼマインが嘘設定通りの子で、神官長とは関係無かったとしたら大事にしませんってこと!?行動理念の優先順位1位がフェルディナンド様なのがめちゃくちゃ怖いよ!
でもさ、ローゼマインは神官長の命を救ったんだからさ、エックハルト兄さんはもうちょっと彼女に感謝してくれても良いんじゃないかな~って。いや別にマティアスみたいに跪いてお礼しろとは言わないけどさ、何かほら、欲しいじゃん、そういうローゼマインに感謝してる描写が。書籍の書き下ろしに期待しても良いですかね?
・ハンネローレ
ハンネローレ様!エーレンフェストの変な奴に目を付けられたばっかりに色々と巻き込まれてしまって可哀想…!!でもね、ほら、ハンネローレ様は『ダンケルフェルガーの女』だからさ、まぁ、大丈夫だよね。(何が?)
てかハンネローレ様のビジュアル、結構読み進めた後から知ったのでびっくりしましたね。なんかもっとふんわりした大人し目女子~みたいなのを想像してたのでピンクのツインテールとかアリなんだ…。WEBで読んでると頭の中で思い描いてたキャラの造形が実際と全然違ったりしますよね。これ、本好きの下剋上あるあるだと思います。
どうやら噂によると続編の主人公をお勤めのようで、またアイツのせいで大変なことになるとは思いますけど、どうか頑張ってください。
・レスティラウト
レスティラウト…お前変わったな…いや、変わっちまったな…
初期のお前はさ、威厳ある大領地の領主候補生でさ、突っかかって来て「俺はローゼマインを聖女とは認めん!!」とか言ってた癖にさ、それが目キラッキラさせてエグランティーヌ様とローゼマインの奉納舞見てんだもんな。お母さんに「筆記用具は持って来てはいけませんよ」とか言われてるんじゃないよ。妹も呆れとったわ。でもさ、正直レスティラウトが段々デレてくところとか、嫁盗りディッターのとこらへん、貴族院編の中ではめちゃくちゃ面白かったよ。ありがとう、レスティラウト。ディッターで壊した闇の魔石の盾、ちゃんと弁償しろよな。
・ディートリンデ
こいつはいけすかねぇ女だ!でも度々この女がアホな事やってくれるおかげで貴族院編が面白かったのも事実。特に卒業式の昇天ペガサスMIX盛り電飾ピカピカクリスマスツリー奉納舞には笑わせてもらいましたね。いくらなんでもあんなマヌケは居ないだろ。
ただ外患誘致とかあれだけ滅茶苦茶やっといて、結局ディートリンデが貴族院防衛戦で捕縛された所とか、その後の顛末を私まだ見てないんですよね。いかんせん本編がローゼマイン視点なので。その辺り別の誰かの視点で補完されますよね?私はあの高飛車女が惨たらしく命乞いするとこがみたいんだよォーッ!!
・ジギスヴァルト
このアホ!バカ!金粉王子!ローゼマインと交渉するならあいつが一番大事にしてるものくらい把握しとけや!という感情でずっと読んでました。全体的にレスバが弱すぎる。「うちら王族より外患誘致止められなかったフェルディナンドの方が悪いんじゃないっすか~?(意訳)」とか言い出した時は「あ、こいつやったな」って思いましたよね。やっぱ王室育ちのお坊ちゃまはダメだな。
これからは新領地のアウブやるらしいけど、次期ツェントの第一王子からアウブに格下げされてちゃんとやっていけんのかね?なんかローゼマインに逆恨みして変な事しないと良いけど。大人しくしとけお前は。
・アナスタージウス
アナスタージウス王子~!王族の中では一番好きなキャラですね。貴族院で最初に出てきた時はいかにもTHE・王族!って感じで威圧的な雰囲気醸し出してたんですけど、ヴァイスとシュヴァルツの件でダンケルフェルガーと小競り合いした後とか、ちゃんとローゼマインの話を聴いてくれたりして、「へへっ…なんだよお前、結構話分かる奴じゃん…」ってなって好感度上がりましたけどね。エグランティーヌ様のことになると様子がおかしくなるのも面白かった。
ただ物語が進むにつれて、そもそも王族のやってきた事とか思考回路がクソってことが露呈してしまってからはローゼマイン達から王族共々めっちゃ嫌われてましたね。さもありなん。
・ヒルデブラント
ローゼマインに恋する第三王子、というおいしいポジションだったのに、特に進展することも無く気が付いたら前科者になってた悲しい子供。
これからどんな人生を歩むんでしょうね。説明ありましたっけ?元々レティーツィアの婚約者として地方にドナドナされる予定だったけど、アーレンスバッハはもう無いし、ローゼマインもこんなやつ別に要らんだろうし。元犯罪者の王子とかめっちゃ扱いに困るな。命があるだけありがたいと思え!ってことで白の塔で魔力バッテリーとして過ごす?ダメ?
今後も楽しみ
奥さんからの情報によると、現在なろうでハンネローレ様が主役の続編が連載されているらしいですね。更新頻度は控えめだそうですがこちらも読むのが楽しみです。それにSS置き場の別視点の話も読んでないのがあるのでそちらも全部読みたいと思います。
あと、今年の冬には書籍版『本好きの下剋上』の最終巻が発売されるそうで、なんと聞くところによると、大半のページが書き下ろしになるらしいじゃないですか!
「小説家になろう」によれば、最終話が更新されたのが2017年03月12日だから…本好きのファンはこれを6年間待たされてた…ってコト!?
なんだか『進撃の巨人』の「面構えが違う」のシーンを思い出しました。
まぁその6年の間にコミカライズとかドラマCDとかファンブックとか色々供給はあったとは思いますが、やっぱり原作に勝るものはありませんよね(聖典原理主義)
そういえば以前、蔦屋書店で『本好きの下剋上』POP UP SHOPなるものが開催されていましたね。私も奥さんに連れられて足を運びました。その時思ったんですけどグッズがオシャレですよね。お茶会セットとか本革ブックカバーとか。でも神官長の例のイラストも売られてたのは流石に笑いました。ファンの需要を理解し過ぎているだろ。
おわりに
というわけで、ここまで言いたい放題書いてきましたが、これだけ書けるのも『本好きの下剋上』が超濃厚で重厚な素晴らしい作品だってことですね。(最後に褒めればすべて良し)
一応本編は全て読み終わったということで、そろそろ私もファンの一人として名乗りを上げても良いんじゃないでしょうか。
これからはネタバレも気にせず、避けていた他の方の感想とか本好きWikiとかの情報を読み漁って楽しみたいと思います。
『本好きの下剋上』、最高~!
では長々とここまで読んでくださった方、ありがとうございました!
最後は貴族式の別れのご挨拶で締めましょう。
「またいつか時の女神 ドレッファングーアの紡ぐ糸が重なる日まで、神々の御加護と共に健やかに過ごされますように。」