多様性のデメリットと日本人の弱さ
先日、欧州の友人と話していて驚いたことがありました。
友人の前情報4つ
・友人は43歳男性、3歳年下の奥さん、息子が2人(14歳と12歳)
・友人の住む国の小学校は7〜15歳の9学年制
・友人の住む国の学校は、周辺諸国からの移民の子供も多くいて多国籍(よってグローバル教育)
・上記の教育のおかげか、小学校を卒業する頃にはほぼ全員が英会話可能に
長男くんの進学先の高校をどうするか
今9月から高校に進学する長男くんですが、
進学先の選択肢は2つ。
1、近所にあり(自宅から通え)、小学校と同じくグローバル教育が受けられる高校
2、遠方にある(下宿が必要)、自国民しかいない高校
どうすれば子供たちにグローバル教育(=多様性の良さ)を学ばせてやれるか、を考えていた僕にとっては、悩むまでもなく「1」なのですが、
長男くんの父親である僕の友人は、息子くんに2の「自国民しかいない高校」に進学させる予定で、本人の希望でもあるとのこと。自宅からも通えず、費用もその分余計にかかるのに、です。
これが、全く逆の発想で驚きでした。
多様性のデメリットと日本人の弱さ
普段から多様性のある社会にいると、
同じ国民・人種・文化・宗教だけの社会に比べれば、
・意思疎通がスムーズにいかない(そもそもの価値観が異なるため空気を読むことを相手に求めること自体が無意味で、自分の気持ちも、相手にして欲しいことも、全て言語化して伝えないと伝わらない。逆に、相手が考えていることも見えにくい)
・相手に合わせて我慢する場面も多くなる(イスラム教徒が一人でもいれば豚肉の店には行けない、など)
など、さまざまな弊害があるのは確かで、
自国民しかいない環境の方が安心感があり、魅力的に感じるのはとても理解できます。
全く同じとは言わなくとも、似た価値観を持った人たちとしか関わることのない環境で育つことで、
「空気を読んで、言われなくても察する能力」を身につけたことが僕ら日本人の強みである反面、
それと反比例して「自分の(正直な)気持ちを言語化する能力」が下がってしまっていることが、一歩日本の外に出た時に感じる僕ら日本人の弱さであり、
多様化した社会では生きづらい人が多いだろうな、と思います。
多様性のある環境に身を置きつつ、気を抜ける価値観の近い仲間も持っておくことができれば、うまくバランスが取れて良いんでしょうね。
ではまた。
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