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クリスコラム33 【高騰する電気代】

今回のクリスコラム33は
昨今どんどん上がる電気代についてです。



今後、電気料金は上がる?下がる?

昨年から電気料金が値上がりし、
今後に不安を感じている方もいるかと思います。




上記の画像は、
小売物価統計調査による価格を用いて,
1か月441kW使用した時の料金をもとにグラフです。



2021年から大きく値上がりし、
2023年2月より急激に下がっていることが分かります。




【電気料金はどのように決まる?】
月々の電気料金の内訳は、
2枚目画像のように計算されます。






図のように、
電気料金は使用電力量だけで決定されるわけではありません。


また、各家庭が契約している電気料金は、


・大手電力会社が提供の従来型の規制料金
・大手電力会社が提供している自由料金
・新電力会社が提供している自由料金
のいずれかです。



【電気料金はなぜ上がった?】

①燃料価格の高騰
新型コロナウイルスによって
停滞していた世界経済が再び動き出したことにより、
原油の需要が急速に高まりました。



またウクライナ侵攻でロシアが
経済制裁を受けたことも、
燃料価格高騰の一因となりました。



②再エネ賦課金の値上げ

再生可能エネルギーによる
発電を普及させるために、
大手電力会社は決まった価格で
再生可能エネルギーを買い取っています。




しかし、
その買い取りコストを電力会社が
全て負担するのは難しいため、
費用の一部を電気利用者から幅広く集めましょう、
という発想のもと作られたのが「再エネ賦課金」です。



その単価が制度開始以来、
上昇傾向にありました。



2012年度は1kWhあたり0.22円でしたが、
2022年度には3.45円まで上がりました。



2023年度は、
1kWhあたり1.40円に下がっているのですが、
その理由は再エネ賦課金単価の算出方法にあります。



回避可能費用とは、
再生可能エネルギー電力を
買い取っていなかった場合に生じて
いたはずの発電や調達にかかる費用です。



この費用は電力の市場価格に連動します。



エネルギー価格の高騰に比例するように、
電力の市場価格も上昇していることから、
回避可能費用は上がり、再エネ賦課金単価は
下がったということです。



【今後電気料金はどうなる?】

■大手電力会社7社の規制料金の引き上げ

日本の燃料輸入価格は高騰していますが、
規制料金には月々の電気料金に上乗せできる
燃料費調整額に上限が設定されています。



その上限を上回ったコストは
電力会社が負担することになりますが、
それが各電力会社の赤字の大きな原因となりました。




そこで大手電力会社7社は
規制料金の値上げを経済産業省に申請し、
2023年6月から7社の規制料金が上がりました。



■「電気・ガス価格激変緩和対策事業」による料金の値引き


エネルギー価格高騰による
家庭や企業の負担を軽減するため、
経済産業省が電気料金の値引きを行っています。



期間は、2023年1月使用分(2月検針分)から
2023年9月使用分(10月検針分)までです。



2023年2月に電気料金が
急激に下がったのは、この事業が要因です。



電気料金は生活に直結するため、
公的支援が実施されることがあり、
今後の電気料金の予想は困難です。




しかし、
今現在もエネルギー価格の高騰は続いており、
その終着点は今も見通せない状態です。



世の中は今回の電気代も含めて
様々なモノの値段が上がっています。



言い方を変えれば円の価値が落ち
世界の通過に置いていかれてると言う事です。



今こそ、
資産運用でインフレに備えることが大切ではないでしょうか

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