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クリスコラム31 【金融用語 タカ派とハト派】

クリスコラム31はちょっと
マニアックな部分について触れていきます。


タカ派?ハト派?




米国の利上げに関するニュースを見ていると、
時々「タカ派」「ハト派」といった用語が出てきます。

ニュースで解説されないことも多いので、
ご存じない方も多いかもしれません。




【タカ派・ハト派って何?】

元々は政治の世界で使われていた言葉です。




武力行使などの強硬手段を
辞さない人や集団を「タカ派」、
平和的な解決手段を模索する人や集団を
「ハト派」と呼びます。



鷹は力強く積極的なイメージがあり、
鳩は平和の象徴で、
穏やかなイメージがあることから、
このように呼ばれるようになりました。




そして、現在この言葉は
金融政策に対する姿勢も表します。



物価の安定を重視し、
金融引き締めに前向きで、
利上げ賛成派の人を「タカ派」と呼びます。



一方、景気への配慮を重視し、
金融引き締めに慎重で、
利上げ反対派の人を「ハト派」と呼びます。




【利上げは誰が決めている?】

米国では、FOMC(連邦公開市場委員会)で
金融政策を決定します。



FRB(連邦準備理事会)の7名の理事と、
地区連銀総裁の5名の計12名が
金融政策に関する投票権を持っています。



投票権を持っている人物の発言は、
金融市場を動かす要因となるため、
彼らは慎重に発言します。




ブラックアウト期間といって、
FOMCが近づくと、
投票権を持つメンバーには
何も発言できない期間が定められています。




因みにバイナリーオプションや
FXをやってる際に一気に相場が動くのは
このうちの誰かが何か発言した際などに
バッと動くのでトレーダーは常にこのような
発信を気にしていると言うのはあります。




【金融市場はどう動く?】


あくまで一般論ですが、
「タカ派」の意見が多いと、
金融市場は「FRBが利上げをする可能性が高い」と受け取り、
株安や債券安、米ドル高円安に動きやすく、
逆に「ハト派」の意見が多いと、株高、債券高、
米ドル安円高に動きやすくなります。



ちなみに先日、
FRBが昨年から10回連続で
行ってきた利上げを、今回停止しました。



あと1~2回の利上げは想定されていますが、
度重なる利上げに終わりが見えてきました。



「タカ派」と「ハト派」の発言に注目しながら、
今後の金利動向を予想してみると面白いかもしれません。


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