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一事が万事雑事

高校生でスコットランドに留学した時、ちびっこにすごくナチュラルにイエローモンキーと言われた。彼等はきっちり自分たちを黄色と認識できるのかと感心した。自分がイエローと呼ばれる人種であると知ってはいたが、やはり周りに外国人がほとんどいない生活だったし、ラグビーをやっていた自分は塾で黒人か!と言われるくらいにはイエローという色ではなかった。その時やっと自分がイエローと認識できた。

その子供には眉毛をピクピクと動かして答えた。クソガキが。「自分も愚かな時期がありました」といつか言う時に俺の眉毛ぴくぴくを思い出しやがれ。

あのスコットランド旅行を今思い返すとどこにも居場所がないと感じるだけの時間だったと思う。約一か月の日程の四日目にはルームメイトの日本人と二度と口を利かないほどの喧嘩をした。二人の京都の人間が喧嘩したのだ、正直陰湿極まりないにらみ合いをした。

書いて書いて消す。なにか足りないと感じる時は決まって言い訳が足りないと感じている。言い訳は三日も効果を持たない。せめて一週間は効果のある事を口にしていたい。

結婚相談所を利用するひとを実際に見た時に「こうはなりたくない」と切に思う。そこまでプライドを保つために頑張ったのに、結局誰かが欲しくてへーこらするようなら、いろいろと裏切りに近い。あえて切り捨てたものを拾い始める処罰。それがあまりに嫌で、できるうちに先に結婚しておこうかとさえ一瞬よぎる。もしくはやっぱり一生一人がいい。

がんじがらめ。結婚しないと言ったせいで、「結婚しない」という鎖だけが残っている。その内実は失われてしまっている。なんで結婚しないんだっけ。過去の自分が何を思っていたのかって案外覚えていないもので、なるほどアフォリズムはいつだってシンプル、かっこよく見えるよなと納得する。とりあえずなんで結婚しないのか思い出すまでは結婚はよしとこう。


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