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わたしからみた調剤室 一 VOL .1 [ 広島のわたしが愛知へ足を運ぶわけ ]




白衣を着て、
小さい私に薬の説明をしてくれた優しい女の人。







小学生だった私は
「かっこいい」という憧れと同時に、

「私もこうなりたい、なる」という
一種の運命のようなものを感じました。


後にその人が薬剤師だということを知り、
中学・高校生時代もブレることなく
薬学部へ入学し、つい最近まで
小さい頃の情熱を持ち続けていました。



転機が起こったのは、大学5年生の初夏。


就職活動が本格化する手前、
ある疑問が生まれました。




(私は、このまま本当に薬剤師の道でいいの…?)



あの頃の情熱が薄れた訳ではありません。

実務実習で薬剤師の働きがいを感じられ、
モチベーションもありました。



ただ、

このまま国家試験に通って、薬剤師として働いて、退職後は余生を過ごす、

薬学部に進んだ人間達が通る当たり前な道を、
どこかつまらなく思ってしまったんです。


どこか自分の可能性やアイデンティティが
薬剤師という職の中に埋もれてしまうのではないか、と抵抗感もあったように思います。


そこで、当たり前ではない道を知るため、
SNSを始めました。


手始めに、活動的な薬剤師さんや薬学生さんを
どんどんフォローしていきました。

そこには知らない世界が広がっており、
終始目をキラキラさせていました。

そしてだんだんと、自分も何かできたら、
と心の何処かに思うようになりました。


ちょうどその頃、
タイムラインで流れてきたあるツイート。




(薬学生を募集しているのに、
内容が全然医療チックじゃない…!?)



そのギャップが私の心にどストライクで、
気づけばメッセージを送り、
その日にミーティングに参加していました。


昔から絵を描くのが好きだったことから
商品デザインを担当させてもらいましたが、
現実は甘くない。

想像以上にデザインが浮かばなく、、
毎日Pinterestで大量の写真を見ながら
少しでもビビっとくるものを保存し、
アイデアを探していました。

実用化するのもまた別次元で、
カップの素材から購入先まで
一から調べてやっていました。


薬学ではない色んな事に悩み、勉強し、苦戦した
あの時間はとても貴重だったとしみじみ思います。


またメンバーと一緒に練り上げていくうちに、

(どうしても現地に行きたい、会いたい)

と強く思うようになりました。


そして、広島~名古屋間を
日帰りするという行動に至りました。
自分にそんなフッ軽要素があったなんて驚きです笑


行って気づいたのが、

現地に行ってこそ調剤室一の醍醐味

だということです。


薬学生という肩書きに頼らず、
一人の人間として、
出会った人と対話する。


お店側としての行動するにあたって、
そもそもマニュアルがないのは
珍しいかったかもしれない。

飲食店のバイトだと
先輩から色々立ち振る舞い教えてもらえるけど、
ここではそういうものはない。

自分の今までの経験から何とか絞り出して、
考えて行動してみる。


手さぐりで話すのは難しくて、
正解を求めそうになるけれど、
回数を重ねるうちに何か掴めてくる。


─これらの調剤室一による新鮮な体験により、
私の幾つかの価値観が変わりました。


また、ゼロからのスタートで
お客さんに価値を提供できたという
チームでの達成感もすごくて。

参加後も高揚感が収まらなく、、笑


これまで傍観者だったのが

「自分も何か発信したい」

と思うようになり、調剤室一以外のことにも
参加して発信するようになりました。


今では様々なコミュニティに参加し、
FPとしてセミナー講演するなど、
1年前には思ってもみなかった活動をしています。



最近よく、PDCAよりも
ARR循環が軸になっているなと思ってます。


上手くいくかどうかよりも、まず始めてみる。


昔の私は、Planを慎重になり過ぎて、
Doに進めませんでした。

失敗したくなかったからです。
確実な方法で、確実に実行することが
自分の為だと思っていました。

それがいろいろな場所で
リミッターとして自分を制御していました。


しかし、
調剤室一をきっかけに行動して感じることは、

「失敗なんてない」

ことです。


私が思っていた失敗は、
自分に汚点をつけるような、
目を逸らしたいものだと思っていました。


でも実際は違って、
成功の副産物のような、希望あるものでした。


─そもそも挑戦しなければ現状維持のまま。
挑戦に失敗はつきもの。しない方がおかしい。
大事なのはその失敗をどう活かすか。─


周りの仲間が気づかせてくれて、

失敗への恐れを取り払うことができました。

1歩踏み出すことへの勇気をくれました。




このARR循環が回っていくことで
SNSを始めた当初より

更に大きな世界を    広い視野で

見れるようになったと思います。





今私を動かしている情熱は、
小さい頃に見た夢に加え

実体験からくる自己確信

が合わさった強力なものになっています。


色んな人やものに出会えたからこそ、
薬剤師というものに
自分で価値を見出すことができ、
自信を持って歩み出そうとしています。







2023年9月。

気づけば調剤室一も3期目に突入し、
今回も岡崎に足を運ぶ予定です。








岡本 凜
広島の薬学6年生
調剤室 一初期メンバー




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