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【和風TRPGリプレイ】デモンパラサイト異聞 鬼御魂最終章「苦思を断ち勝ちを得る語」1話

動画はこちら。
https://www.nicovideo.jp/watch/sm36998305
https://youtu.be/GbCNqo3-N_Q

シロ:これで良いのかな?
サスケ:そうそう。
黒鉄:2レベルから3レベルに上がるときは特殊能力チャートは選べないんですね。迷わなくて良いですけど。
シロ:できたー。僕の新しい特殊能力は《顕界・方士》。ポチが強くなったよ!
サスケ:経験点が75点残ってたら、奇魂もレベルアップさせることができるにゃよ。
シロ:まじか。じゃあ《吸血能力ドレイン》の能力を付与させて〜、肉弾ダメージを与えたら回復できるようにしました!
ゴリ:元々肉弾攻撃だからちょうど良いな。
シロ:血ぃ吸うたろか〜♪ 名前も変えます。神袋から福袋に変更!
黒鉄:良いことありそう(笑)。

サスケ:私の新しい特殊能力は《血脈操作》。味方の攻撃力を上げます。あと、首輪の鈴を鳴らしたら《練体変身メタモルフォーゼ》で凛ちゃんに変身できるようになった! これで情報収集が楽になるにゃ〜!
黒鉄:ああ、良いねぇ。コピーロボットみたいだ。
シロ:そういえば、奇魂の特殊能力って、使う時にはコストは必要なの?
サスケ:それがねぇ、コストはいらないって書いてあるんだよな。
シロ:すばら!

ゴリ:我は《鬼眼》。殴った時のダメージ決定のダイス目に1があった場合、6にすることができる。
シロ:おお、それは強い!
ゴリ:奇魂は普通の数珠から良い数珠にレベルアップし、カウンターができるようになりました。
黒鉄:丈夫になった分やり返せるようになったわけか(笑)。
シロ:ゴリさんって確か、人の攻撃を身代わりに受ける能力あったでしょ? その時もカウンターできるの?
ゴリ:うむ、自分に来た攻撃も、身代わりに受けた攻撃も、どちらもカウンターできるぞ。
サスケ:防御がむしろ攻撃。
シロ:……やべーなこいつ。

黒鉄:私は《妖力歩法》が取れるのだが……「常時天井や壁を移動できる」って書いてある。
シロ:元々鳥だしなぁ(笑)。
サスケ:ルール的には「転倒」を無効化させるってのが有利なのかにゃ?
黒鉄:その代わり奇魂のレベルをあげ、特殊能力を付与してみた。《衝撃咆哮ソニックシャウト》で全体攻撃できるようになったぞ。とはいえ2Dダメージですが。
サスケ:いや、最終能力とセットで使ったらなかなかの能力にゃよ? 分身をした状態で《衝撃咆哮ソニックシャウト》を使えば、分身分攻撃力が上がる!
黒鉄:つまり2羽だったら4Dに、3羽だったら6Dになるわけか。3羽揃ってカァー!!
シロ:すごいウルセェ!
ゴリ:今駅前とかで問題になってるやつだ。

GM:こんにちはー。遅くなりました。
シロ:マスター来た。
GM:すいません、今日は夕方から用事があるんで、ちょっと早めに上がらないといけないんですが……
黒鉄:了解です。ではさっくり事件を解決してとっとと敵を倒しますか!
GM:そう上手くいくかな?
サスケ:どっちなんだにゃ。
GM:それではデモンパラサイト異聞 鬼御霊、動物たちの妖怪退治も今回いったん最終回となります。よろしくお願いします!
一同:よろしくお願いしまーす!

GM:餓鬼が蘇ったり埴輪が銀行強盗をしたり、何かと騒がしいさわらび町でしたが、あれから2ヶ月経った今では平和が続いています。
ゴリ:我は退魔師協会の支部で、今日も潮にヒーローの心得を説いている。
GM:そうですね(笑)。町は平和ですが、些細な妖怪事件は起こってます。カエルが荒御魂に覚醒して「俺はカッパだ」と言い出して悪さしたり、その程度ですが。
シロ:かわいい。
GM:学校帰りで部活がない日とか土日とかに事務所に顔を出して手伝ってます。
シロ:言われることとか全部メモってそう。
GM:何やったらゴリさんに書いてもらった書を部屋に貼ったりしてますよ。「ヒーローとは!」
サスケ:それ、ゴリラが書いた文字やで……?
ゴリ:あ、そういえば、前回の活躍で人員増強されていたりしないんですか? 事務員さんとか。
GM:えー、では若くて綺麗で優秀な女性の事務員さんがバイトとしてあてがわれます。
シロ:おー!
GM:「よろしくお願いします、おコンです」
黒鉄:おコンさんかい!
サスケ:「亭主がああだから、私も働きに出ないといけないと思って……」?
GM:「いえ、前までもパートで働いてたんですが、ここだと狐の姿のままで働けると聞いて」
シロ:妖怪たちに優しい職場!
ゴリ:おコンさんなら安心だ。よろしく頼む。
GM:さてそんなある日のこと。ゴリさん、事務所で事務仕事をしていると、そろそろ学校が終わって顔を出すはずの潮から着信が入ります。
ゴリ:ふむ、ではまず……
GM:あ、人間形態になったるなら衝動貯めておいてね。
ゴリ:着信音を決めるところからだな……
一同:そっからかよ!
ゴリ:まだまだ半人前なので、ヒヨコの着信音が響き渡ります。
GM:ピヨピヨ、ピヨピヨ。
ゴリ:ピッ。どうした、潮……
GM:「し、師匠ー!」
黒鉄:師匠? 師匠って呼んでるの? ゴリさんのこと?
サスケ:何遍も言うけど、それゴリラやで……?
GM:「やばいっす! なんか訳のわからない黒服に追われて……」ドキューン!
サスケ:あ……潮、短い付き合いだったにゃ(合唱)。
GM:「……るんですけど!」まだ生きてるよ!
ゴリ:それくらいうぬで対処してみろ。ピッ。
シロ:ゴリラだけどライオン的教育方針!!
GM:ぴ、ピヨピヨ、ピヨピヨ!「む、無理っす師匠ーっ!」
ゴリ:やれやれ仕方がない。我が出向こう。おコンに「留守を頼む」と言って事務所を出る。
シロ:学校帰りってことは夕方だよね? 僕たちも登場しようか。
黒鉄:巻いていきましょう(笑)。
サスケ:私は相変わらず凛の部屋で……って言いたいところだけど、気候も良くなってきたのでみんなで散歩してるにゃ。
GM:ふむ、では君たちが「いや〜涼しくなってきたね〜」って話しながら歩いてると、路地の方からバキューンという音が聞こえてくるぞ。
黒鉄:お二方。今の、聞こえたかね?
シロ:銃声だったよね。他の一般人たちは気づいてる?
GM:ではそこで違和感に気づく。いつもだったらそこそこ人通りのある通りなのに、ほとんど……というか、いつの間にか自分たちの周りに全く人がいない。
サスケ:《空間遮断》的なものが使われたにゃ? 二人とも、荒御魂が近くにいるにゃ!
シロ:音のした方に走っていくよ!
GM:はい。とはいえ、3匹がつくのは次のターン。まずは電話で呼び出されたゴリさんからですよ。細い路地裏に、潮が逃げ込んでいます。敵は黒いスーツを着た男が3人。右腕を突き出し……その腕がガチャンガチャンと展開して、中からニューっと銃が突き出てくる。
ゴリ:サイコガンか!?
サスケ:どっちかっつーと004じゃないかにゃ。
GM:袋小路に追い込まれ、退路を阻まれた潮。銃口を突きつけられ、なすすべなく見つめたまま……
ゴリ:ではそこで颯爽と登場しよう。ターミネーターの音楽とともに……逆光になってシルエットで登場。
GM:「し……師匠!!」嬉しそうに叫ぶ潮。黒服の一人がゴリの方に向き合い、片目から光を発してゴリの体をスキャンする。(機械的な声で)「コードネーム、ゴリ」
シロ:コードネーム、ゴリ!?
サスケ:それただの名前やんw
GM:「調査対象発見。お前に力があるなら目覚めさせろ」。で、もう片方もゴリさんに対峙。
ゴリ:ほう、やる気かね? と戦闘モードに変身。敵の情報は……?
GM:荒御魂ではないので、『知力』で振ってみてください。
ゴリ:(コロコロ)……ふむ、前の報告書により本部から通達が来ていたな。なんでもサイボーグとやらがいるらしい、と……
サスケ:あ、やっぱりサイボーグ戦士だったにゃ。
GM:では行動値。ゴリさんは10? だったらこっちの方が早い。22で射撃してきます。
ゴリ:(コロコロ)当たります。
サスケ:振り直しはしなくていいの?
ゴリ:いいんです。前回「ゴリ死す」って予告したんで、多分このシーンが予告編に使われたはずです。
GM:ゴリが撃たれて、潮が「し、師匠ーっ!」って叫ぶシーンが使われてる感じ。視聴者は「あ、これクライマックスシーンやな」って思ってたのに、蓋を開けてみたら冒頭のシーンだった、みたいな(笑)。(コロコロ)あ、低い。ちょー低い。出目3やて。射撃ダメージ10点。
ゴリ:それでも7点食らう。
GM:もう一人の方もゴリさんを撃つよ。
ゴリ:(コロコロ)当たります。
GM:今度は期待値。15点ダメージ。で、最後の一人は潮を撃ちます。
シロ:潮撃たれる!
GM:こちらも同様に機械的な声で「お前に力があるなら目覚めさせろ……」と言って、ターン! 銃弾が頬をかすめます。
ゴリ:潮の方が避けてる!(ガーン)
サスケ:違うと思うよ!?
シロ:まーたこいつは、厨二心をくすぐられるようなことを言われてむしろ喜んでるんじゃないの?
GM:「はっ、ぼ、僕に秘められた力が……ようし! 目覚めろ、俺の力……!」とサイボーグに突っ込んでいって蹴り倒されます。
ゴリ:では、潮が撃たれたのをみてブチ切れます。「うぬらの運命は決まった」。ズンズンと近寄って行って肉弾攻撃。22。ダメージ……肉弾で25点。
GM:メキョメキョ! 強化された骨格がひしゃげ、火花が散ります。
サスケ:でも倒れてはいないと。
GM:はい。硬いですよ。そしてターン終了時に「ウィーン、サイバービジョンカット!」と言って回復する。
サスケ:その辺は前回のハニワ幻人と同じなんだにゃ。
GM:ハニワ幻人違う。

GM:では次のターン……潮に対峙していたサイボーグが「こいつではないようだ……」と言って潮の額に銃を向ける。今度は本当に当てるつもりのようだ。そこに登場する3匹。変身はしておいてもいいよ。
黒鉄:キラキラしつつ突っ込みます!《光羽招来》!
シロ:ポチを呼びます! おいでポチ!
GM:(裏声で)わん!
シロ:かわいい。
サスケ:このターン、黒鉄ってソニックシャウト撃てるにゃ? じゃあ《血脈操作》でダメージ上げます。プラス1D6できるよ。
ゴリ:では3匹を見て「遅い!」
黒鉄:ぁあん!?
シロ:やっぱりほっとこうかな(笑)。
ゴリ:この異変に気付かぬとは、まだまだ未熟だな。
サスケ:すいません、こいつ先に殴っていいですか?
GM:は、それは自分の手番でどうぞ。
シロ:止めない。
黒鉄:バカな会話はともかく、ソニックシャウト撃ちます!(コロコロ)22! 射撃ダメージ17。
GM:ちょっとずつ止めますけどね……まだ全員立ってますよ。
シロ:そういえば潮は大丈夫なの? さっき蹴り倒されてたけど。
GM:あれは演出なので大丈夫(笑)。まだ生きてますよ。もっとも、次にこっちの行動が移ったら容赦無く撃ち殺す感じですけどね。次の行動値は? こっちは16あるけど。
シロ:13。
サスケ:私はシロより遅い。
GM:てことはこっちの手番。……あれ? こっちの手番。やばい。潮撃ち殺される。
しーん。
GM:えー、さすがに3体敵が増えたので、潮を狙っていたやつも全員君たちの方に向きました(笑)。で、3匹を先ほどのようにスキャンした後、「コードネーム、シロ、クロ、猫」
サスケ:猫ぉ!?
GM:「調査対象ではない。排除する」と言って銃を展開する。27で回避してください。
シロ:避けた……! けど衝動が溜まった。(コロコロ)11。
サスケ:右に同じく。(コロコロ)5。
シロ:シロは「枯渇」によってダメージ+2。サスケは「咆哮」によって行動不可に。
サスケ:猫の喧嘩だ。アオオ〜〜〜〜〜! ワオオ〜〜〜〜〜!
シロ:じゃあ特殊攻撃をあげてポチに攻撃させるよ! 23で当てて……(コロコロ)16特殊ダメージ!
GM:それ、ゴリさんが攻撃したやつですよね? どごお! 粉砕されました。
黒鉄:ポチ強いなぁ!
GM:ポチはシロの方を向いて尻尾を振って、褒められるのを待ってる。どっスか!? どっスか!?って。
シロ:かわいい……! よくやれる子だよね……! よしよし。……最近僕より強くなってるんだよねぇ。宮司さんも僕よりポチの方がかわいいみたいで……
サスケ:そんな常時出してんの?(笑)
ゴリ:では我の番……潮を撃とうとしていたやつに右ストレートだ。23点。
GM:死んじゃう。では次のターン開始時に「調査終了、撤退!」と言って飛行状態になる。
黒鉄:また飛んで逃げるか!
GM:追いますか?
黒鉄:……今度は2対1になるんですよね。それは辛いのでやめておきます。
GM:了解。ではこちらは逃げる……前に、倒された一体に射撃攻撃。
ゴリ:証拠隠滅を図るつもりか。そうはさせん! かばいます。
サスケ:うおっ!?
GM:2D+15のダメージを2回受けますよ、良いですか? 《御法鬼》は使ってもいいですけど。
黒鉄:MAX27ダメージか……
サスケ:別に無理に庇う必要ないんじゃないかにゃ? デメリットはせいぜい捜査が長引くくらいでしょ?
ゴリ:いやでも後々使えるかもしれない。あと師匠としてかっこいい姿を見せたい。敵も庇うんや……ていうところを。
サスケ:しょーもない!
GM:じゃ、自分で降って.
サスケ:私が振ろうか? うりゃ!(コロコロ)……6ゾロ!
一同:うおーっ!?
ゴリ:ゴリ死す!
シロ:まさかのこのタイミングで!?
GM:容赦ねーなこの人! 24点通ってるよー!?
シロ:あと22点しかないっス!
ゴリ:まさか味方にやられるとは思ってなかった……
サスケ:だから私はかばわなくてもいいって言ったじゃん! ハイもう一発行くよ!(ヤケ)(コロコロ)6と……
黒鉄:おおお!?
サスケ:1。惜しい。19点通ったね。
ゴリ:エナジー3点で生き残りました(笑)。
シロ:もうボロボロやん?(笑)
GM:潮が駆けつけてゴリにしがみつきます。「師匠ーっ! なんで……なんでこんなやつをかばって……! すいません、俺が、俺がもっとちゃんとできてれば……っ! 師匠の意思は俺が継ぎます!」
ゴリ:まだ……死なぬ!
GM:「ああ、良かった、師匠が生きてる……!」滂沱の涙を流します。
シロ:昔のスポ根アニメみたいな涙流してるきっと。
サスケ:じゃあ無駄にトランスフォームして凛に変身して潮に話しかけよう。
シロ:凛ちゃんになって潮くんを落ち着かせるの? いいね! 新しい!
サスケ:あ? そんなんじゃなくてすごく心配そうに話しかけるよ。「潮、大丈夫!? 怪我してるじゃない! あんまり心配させないで! 潮に何かあったら私……!」
シロ:惑わしてる!
GM:ただの嫌がらせじゃねーか!
黒鉄:そして勘違いした潮が本物の凛に馴れ馴れしくして、余計に嫌われて……という悪循環を呼び起こす。凛に対してもひどい話だ。
シロ:悪ぅ……!
GM:なめるなよ!? 「お、お前サスケだな! 騙されないぞ! 凛が俺に対してそんなに優しいわけないだろ!」
黒鉄:悲しい悟りだな!
サスケ:チッ、よく気がついたにゃ!
GM:「俺は凛のことならなんでもわかるんだ!」
サスケ:私は凛のことならなんでも知ってるにゃ?
シロ:そこ、しょーもないことで争わないで(笑)。
GM:「じゃ、じゃあじゃあじゃあ……!」と、凛の細かい仕草について「お前はこれこれこういうことを知っているか?!」ということを言い出すわけですよ。……ちょっと待て、(サイコロを握って)知力で判定しあおうじゃないか。違う、どっちがキモいか勝負や。
シロ:キモいか!?(笑)
GM:だってこれ、よう見てる方がキモくない?
サスケ:何で判定? 『知力』?
GM:ちなみに潮には【知識:凛】が初級あります。
サスケ:きも!
GM:キモい言うな! キモいけど! たぁ!(コロコロ)出目3!
サスケ:話になんねーじゃねーか!(蔑んだ声で)お前凛の何見てたにゃ! そんなんだから凛に嫌われるんだにゃ!
GM:ガーン! ショック。凹んでおります。
サスケ:好かれたいんだったらもっと私から情報を引き出すべきだにゃ。
GM:「すいません! 師匠!!」ガバァ!と土下座します。……潮くんにどんどん師匠が増える。
サスケ:多いな師匠! ていうか動物しかいないな。
ゴリ:とりあえず我は回復したいのだが。
GM:「い、今病院呼びます!」
サスケ:病院は呼んでも来ないにゃ。
ゴリ:大事ない。いつものだ。と言って1万円を渡します。
GM:「は、はい! バナナっすね! 買ってくるっす!」と言って潮は走り去る。このゲーム、8千円で5点エナジーが回復します。
黒鉄:5点だけ……! 思ったより少ないんですね……
GM:その代わり、お金さえあればいくらでも回復できます。ゴリさん、所持金どれくらいあるか、ダイスを振って決めましょうか。2D+5千円で。
ゴリ:(コロコロ)1ゾロ。(一同爆笑)
黒鉄:今日はことごとくダイス目がひどい(笑)。
GM:え、えーとですね……では潮くんが、なけなしのお小遣いを足して16000円分のバナナを買ってきます。10点回復していいよ……
シロ:凛ちゃんに花束を買うために貯めたお小遣いなのに(そっと涙を拭う)……僕も回復してあげよう。(コロコロ)12点回復。
GM:あとゆっくり睡眠を取っても回復しますんでね。
サスケ:じゃあサイボーグを退魔師協会に持っていってもらうにゃ。その前にちょっと調べておくかにゃ?
GM:どっちでもいいですが、そろそろその場にかかっている《空間遮断》の効果が切れますよ。そろそろ人が増えてきて、一見人間が倒れてる周りに犬と猫とカラスとゴリラがうずくまっているのを発見されますが。
シロ:儀式かな。
ゴリ:む、では面倒なことが起こる前に事務所に持っていこう。
サスケ:念のためにもう一回《空間遮断》使っておくにゃ。
GM:OKです。では何事もなく事務所に着くことができました。おコンさんが出迎えてくれます。「まぁ、皆さんお揃いで!」
ゴリ:至急、引き取りに来るよう連絡を入れてくれ。
シロ:アマゾンお急ぎ便で。
サスケ:アマゾン!? ちょっと引き取っていただけないんじゃないかな!?
黒鉄:重量制限に引っかかる(笑)。
GM:(笑)えー、では退魔師協会に引き取って……もらう前に、何もしなくていいんかね?
黒鉄:一応調べておきましょうか。何かわかります?
GM:幸い、徹底的に破壊されなかったので、着ているスーツとか無事です。で、その内側に紋章のようなものが刺繍されていますね。
シロ:紋章。
GM:こう……くねくねと絡み合った蛇のような。
サスケ:ウロボロス?
GM:いや、いっぱい。8匹とか9匹の蛇が、複雑に、しかし規則正しく美しく絡み合っている。
ゴリ:ほほう? 我はこれに見覚えが?
GM:では『知力』で。それに成功すれば、「オロチ機関」という単語を思い出します。
黒鉄:オロチ。ヤマタノオロチ。
サスケ:8匹9匹の蛇っていうことはそういうことなんだろうにゃ。……潮に、襲われた時の状況を聞いていいですか? あ、凛の姿で。
GM:「襲われた時の状況……と言ってもなにせ急なことだったから……あ、突然俺の前に立ちふさがって「お前にクシナダの力があるなら目覚めさせろ」って言ってきたんだ」
シロ:クシナダだって!? クシナダってあれでしょ、貢ぎもんにされる娘さんでしょ?
GM:そうです。プレイヤーが知っているなら判定はいりません。
黒鉄:貢ぎもんにされる娘さん。知り合いかよっていうくらいのフランクさ。
サスケ:「力があるなら目覚めさせろ」……確か私たちの時もそんなこと言ってたような。
黒鉄:「調査対象」とも言っていたな。誰かが我々を調べている?
シロ:誰が? って、まぁ神宮寺さんだよね(笑)。
サスケ:だよねー(笑)。
黒鉄:しかし誰が我々の情報を? って、まぁ円之丞だろうなー(笑)。
GM:「うちの亭主ですか!? ……いやありえるな……」
黒鉄:悪気の如何はともかく、円之丞から我々の情報が伝わっていることはあり得そうだ。
シロ:そういえば宮口も「円之丞どもの妖怪か」って言ってたな。
GM:「本当にすいません、重ね重ねうちの亭主が……! あの、首に縄つけて旦那の前に引っ張ってきます!」
黒鉄:あいやそれには及ばん。その代わりおコン、一つ頼みがある。
GM:「頼み? 何でしょう」
黒鉄:それはな……。えー、皆さん、今ちょっと怖いことを想像してしまったんですが。
シロ:何でしょう?
黒鉄:敵が我々のことをどれくらい知っているかはわからないんですが、最悪の場合凛とか芹香とか、レナのことも知ってるんじゃないかと。特にレナは一度敵の手に落ちているわけですし。
シロ:はあはあ。てことは、もしかしたら芹香ちゃんたちに危害が及ぶようなこともあるかと?
サスケ:そんなことはさせないにゃ!
黒鉄:そこで、しばらくおコンさんたちにかくまってもらうというのはどうでしょう。少なくとも一人でいるよりは安全かと。
GM:ああなるほど。「よござんす、お任せください黒鉄の旦那! 凛ちゃんとはうちの子供達も顔見知りですし、お役に立てるかと思います!」おコンさんたちは人間名「結城」と言って、一つ上の先輩でもあります。
サスケ:じゃあ凛に伝えに行くにゃ。……凛のままで家に入って、「ただいま〜」
GM:では凛が出てきて……「うわっ!? ……もしかしてサスケ!?」
サスケ:どうにゃ? どうにゃ?
GM:「……イイね!」
シロ:いいのだ……
GM:「色々とアリバイが作れそう」
黒鉄:悪い考え方だ!
ゴリ:飼い主と飼い猫は似るということか……
サスケ:にゃっはっは! ところで凛、急だけど結城先輩のところに行って欲しいにゃ。
GM:「本当に急ね!?」
サスケ:じゃ、ここでちょっとシリアスな顔になって言います。「実は今日、潮が襲われたにゃ」
GM:「ええ!? あのバカ……!」
サスケ:いや、別に潮は悪くないんだけどにゃ。
GM:「ちょっとお見舞い行ってくる!」
サスケ:待つにゃ待つにゃ。潮は無事にゃ。ちょっとゴリさんが死にかけただけにゃ。
シロ:サスケのダイス目でね。
サスケ:で、今この町でちょっとした問題が起こってる……もしくは起こりそうだにゃ。私もシロたちも、人間が被害にあうのを許すわけにはいかないにゃ。
GM:「……うん」
サスケ:そこで、八武衆に話を聞きたいにゃ。八武衆なら、オロチ機関や神宮寺について何か知ってるんじゃないかにゃ?
GM:うーん、そうやって真剣に言われると……「でも……私から八武衆に連絡を入れるのは禁止されてるの」
サスケ:にゃ? お母さんはいないのかにゃ?
GM:「うん、実はさっき、突然連絡があって……急ぎの仕事が入ったから2、3日帰れないって」
シロ:お仕事。
GM:詳しくは聞いても教えてくれないけど、まぁ多分八武衆のお仕事だろうなぁってことは凛も薄々気づいてる。「前にも、二人で出かけた先から電話かかってきて「ちょっとお父さん盲腸になったから! しばらく入院するから!」ってことが何回かあった」
黒鉄:何回もあるなよ!
GM:「うちの家系は盲腸がいくつもあるのよ」って。
シロ:雑! 嘘が雑!
サスケ:お母さん、たまにそういう大雑把なところがあるからにゃ〜……
GM:まぁ妖怪退治なんて一般的には怪しげな仕事だし、悪いことしてるわけじゃないだろうからって凛も放置。親がいないと自由に配信もできるし(笑)。
サスケ:にゃ、にゃるほど……しかし、ということは今回は八武衆の助力は得られないにゃ?
GM:ちなみに、何について聞きたかったですか?
シロ:何だろ。今のところ知りたいのはオロチ機関、クシナダの力……
ゴリ:あと神宮寺敬三。
GM:そのうち一つなら、お母さんに聞いてくれてもいいですよ。凛ちゃんがLINEに送っておいてくれます。
シロ:どーしよ?
黒鉄:オロチ機関とか陸軍関係は退魔師協会の方に直接教えてもらったらいいんじゃないかな。
サスケ:じゃクシナダで。
GM:了解。凛が「サスケがクシナダの力って何?って聞いてるんだけど」と送信してくれました。……既読はつかない。
サスケ:忙しいだにゃ。じゃあ凛、早速今からおコンさんの家に……
GM:と、出かけようとしたところにLINE通話が来ました。お母さんからです。
サスケ:早!? 出ます。
GM:「サスケちゃん? どういうこと? どこでその言葉を!?」……えー、ちなみにお母さんの背後からはどかーんとかばこーんとか、今まさに戦闘中ですって音が聞こえてますが(笑)。
サスケ:おかーにゃん!? 忙しいなら後でもよかったのに!!
GM:「いや……こっちをできるだけ早く切り上げて帰るから、それまでくれぐれも独自に八武衆にコンタクトしないようにね? 約束よ!?」
サスケ:……? お母ニャン、どうしてそこまで八武衆に内緒にする必要があるんだにゃ? 何かまずい理由があるのかにゃ?
GM:「そ、それは……はっ! 危ない!」ドカドカドカ!「ごめんサスケちゃん、また後で連絡するから! ……おらああ! 往生せえやあああ!」プツッ(笑)。
サスケ:お、お母ニャーーーン!(笑) 結局何も分からんかった。
黒鉄:ハズレだったかな?
サスケ:仕方にゃいから凛を連れてさっさとおコンさん家行くにゃ。芹香たちにも声かけてもらうにゃ。
シロ:じゃー、僕の方でクシナダ調べてみてもいい? 神社だったら何かしらあるかも。神話だし。
GM:ではサスケと同じタイミングで事務所を出たということで、いいですか?
黒鉄:サスケは凛の家、シロは神社、ゴリさんは事務所に残って退魔師協会の人を待ってサイボーグを引き渡し、私はおコンさんの家に同行、こんな感じですかね。
GM:はい。では神社。……時間的にはもう夜ですね。神主さんは晩酌の途中だったので、ちょっと赤い顔をしていますよ。
シロ:ただいまー。神主さん、クシナダって知ってる〜?
GM:「帰ってくるなり何だいシロちゃん。いやいや、クシナダっていったら……うちの神社で祀っている神様の名前じゃないか」
一同:……。はああああ!?
シロ:え、聞いてない(笑)。

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