最高の旅行カバンを作る(前編)

旅行が好きだ。ここ2年くらいはあまり行けていないが、一人でバイクを駆って福島や山梨に行ったり、あるいは友人と離島に行ったりと、国内旅行はけっこうしている方だという自負がある。

カメラを持ち運ぶこともあり、これまではマンフロットのStreetを持ち、飛行機を使う時は機内持ち込み可能なスーツケースを併用していたのだが、カメラ2台持ち(RX1とE-M1Ⅱ)をしようとなるとこの運用は厳しいので新しい旅行カバンを作ろうと思い立った。

Streetは廃盤になっておりAmazonではプレ値になっているが定価1万円程度で非常に満足できるバッグだった。南は鹿児島から北は仙台まで至る所に持ち出して使い倒したバックパックである。

使い倒しておいてなんだが、Streetはタウンユースなら非常に良いのだが宿泊となるとかなり厳しい。なにせ容量は12Lしかなく、2気室の半分≒6Lはカメラに消えるので6Lに全てを突っ込む他ない。パッキングを工夫すれば意外となんとかなるのだが、キツいものはキツい。

Streetを買ってから3年は経っているし、そろそろ旅行用に新しいセットアップを考えてもいいんじゃないかと思い、選定を開始した。

要件定義

要件はシンプルだ。旅行とカメラの両立。なので箇条書きにすると以下のようになる。

  • 機内持ち込みが可能なサイズ

  • カメラにアクセスしやすい

この2つを満たすカメラバッグとして真っ先に思い浮かぶのはPeak DesignのEveryday Backpack 30Lだろう。

結論から言うと、Everyday Backpackは買っていない。理由はけっこう単純だ。

  • 飛行機や新幹線だと座席上にバックパックを収納するのでiPadその他のアイテムもアクセスが悪くなる

  • 純粋に値段が高い

行動時のカメラアクセスも大事なのだが、それ以上に飛行機や新幹線で簡単にiPadやKindleにアクセスできるのも大事なのである。なので、要件としてはここに

  • 飛行機移動、新幹線移動の快適さを損なわない

という無茶苦茶な要件が加わる。

そんな無茶振り、通るのか

そんな無茶な要件が通るのか。バッグインバッグ+Peak Design Captureという技で解決しようと考えた。

まずはバックパックである。これは飛行機持ち込みの定番であるノースフェイスのプロヒューズボックスを買うことにした。普通のヒューズボックスは現行品だがプロは廃盤なのでメルカリで購入。(廃盤のバックパック大好きかよ) プロを選んだのは単純に気分というのもあるが、タブレット用ポケットがあるとか、上部収納に外からアクセスできるとか、そういった細かな使い勝手でプロのほうが良さそうなので選んだ。

さらにプロヒューズボックスの中にハクバのプラスシェル シティ04 メッセンジャー Mを入れる。シティ04のMはちょうどヒューズボックスに入り、しかもE-M1ⅡとiPad miniが入る完璧なカメラバッグなのである。

飛行機内や新幹線内、あとは宿に荷物を置いた後の散策はこれで賄い、移動はプロヒューズボックスの大容量に任せる。理屈の上では完璧である。

とはいえ、バッグインバッグでは「カメラにアクセスしやすい」という要件が満たせない。そこで登場するのがCaptureである。カメラをどこかの紐に固定して素早く取り出すためのやつなのだが、言葉ではイメージしにくいと思うので公式動画を見てもらうのが一番分かりやすい。

要するにこれをバックパックにつけると、カメラをバックパックにマウントしながらの移動が可能になるのだ。

しかし現実は甘くない

そんな見込みを抱いて1月頭に北海道に2泊3日で行ってきたのだが、カバンの容量は全く足りなかった。理由は単純で、2泊3日で寒いところに行くと防寒着が嵩むのでカメラまで手が回らないのだ。そもそも、バッグインバッグは面倒臭い。というわけでこのシステムは万能ではなさそうだ。

結局北海道旅行はE-M1Ⅱしか持っていけなかったし、バックパックに加えてトートバッグを持ち運ぶハメになった。これはこれで悪くはないのだけど、やっぱり面倒だ。

というわけで、バッグインバッグ+Capture案は汎用性に乏しいことが判明したので、次なる計画を立てることにした(後編に続く)

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