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多少の金ドブは許容しようと思った話【s2:5話】

s2:4話連載トップs2:6話

貯金できるかどうかの境目には諸説あるが、筆者はすぐにお金を使うことを躊躇してしまってお金が貯まるタイプの人間だ。なにせ新卒の頃、手取りが20万円を割った状態でも管理費込み75,000円/月の部屋で一人暮らしをしながらでもギリギリ貯金はできていたくらいである。とはいえ栄養バランスは崩壊していたし、ストレスが振り切れた2017年度は1年で50万円ほど貯金が減った。働き始めてから年度単位で貯金を減らしたのは後にも先にもこの時だけである。逆に今年度は大きな買い物以外は節制しているので、車を買ったのに年単位では収支がプラスである。

とはいえデフォルトが倹約に傾いているので、手取りが上がった今でもスーパーでは鶏肉か安い豚こまばかり買っている。一時期は豚ヒレに手を出していたが、それだって地域で一番安いスーパーで安くなっているときだけ買っていた。今はロピアみたいな安いスーパーが近くにないので豚ヒレは久しく食べていない。横須賀にはエイヴイがあるのだけど安いのは魚だし、何より少し遠いのがネックである。

普段のランニングコストを抑えているからこそ、ここぞというときに大きく買い物ができるという長所はある。気が狂ってレヴォーグを買ったのもそうだ。キャッシュ一括で買っているので1年足らずで売り、売却で得た金を原資に引っ越すことだってできる。たぶんこちらのほうがムーブとしては狂っている。この連載だって、周囲の人間にプライベートを売ることでマッチングアプリ代を稼ぐためのケチ根性が根っこにある。

とはいえこういう性格だとなかなか行動に移せない。それで人生をドブに捨ててきた自覚があるので、しばらくは体験にお金を使おうと決心した。

愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶと言われる。筆者は愚者なので経験から学んでばかりである。愚かなのだから体験に投資するほかない。

とはいえ決心するだけでは無駄である。行動を変えるためのプロセスを用意しなければならない。そこで今回は予算を策定することにした。一般的には使いすぎを予防するためのメソッドであるが、使わなさすぎることにも使えるのではないかと思った。

というわけでまずはスプレッドシートを開く。収入と新居でかかる固定費を入れる。

きちんと記入すると気づくことは多い。横須賀生活では外貨でバンガードのS&P500を毎月買っていたのだが、毎月6万円ほど米国株を買っていると考えるとかなり突っ込んでいる。逆に言えば投資を調整弁にできそうであるわけで、投資額を調整したり車を手放すことで少なくとも毎月10万円は余りそうなことが分かった。S&P500を抜いてもNISAとiDeCoがあるから投資はできている。問題ない。ちなみにNISAが野村になっているのは1社目の持株会が野村だったからである。証券会社を変えるのが面倒でそのまま来てしまった。新NISAのタイミングで変えようかな。

つまり、ざっくり計算だがイキり新築デザイナーズ物件を契約しても毎月10万円はパートナー作りに投資できるというわけだ。流石にこんなには使えないだろうという気持ちと、この性格がこれまでの人生を灰色にしてきたのだという気持ちが交錯する。ここは理性を捨てることにしよう。いや、やはり10万円はやりすぎなので3万円くらいに日和るか。物事はだいたい3割くらいが良いと民明書房にも書いてある。

で、3万円で何をするのかについては有料部分にて。

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