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いわゆる五十肩について

 教科書によれば、50歳前後に原因不明の可動域の制限を伴う肩関節の痛みと説明されています。

 私の個人的見解として、原因にはDNAの「メチル化」という現象が関わっているのではないかと考えています。

 ご存知の通り、DNAには人体の設計図である遺伝子が含まれています。しかし、それだけでなく、遺伝子の発現を制御するゲノムも含まれています。

 どういうことかと言うと、例えば体のどこかに故障が起こった場合、DNAに記された設計図を元に、修復するためのタンパク質が作られ、またそれを必要な場所へ運ぶ必要があります。

 若い頃はそれらの機能が正常に働きますが、老化とともに、DNAの構造に変化が生じることがあります。その一つがDNAのメチル化です。

 DNAは4種類の塩基(アデニン、グアニン、シトシン、チミン)から成り立っています。その塩基にメチル基が結合すると、DNAの機能が変わってしまいます。そして、このメチル化は50歳前後に特に見られる現象だと言われています。

 肩の関節は大きな可動域を持っており、普段から多くの負荷がかかっています。それ故、常に損傷と修復のサイクルを繰り返しています。修復が順調に行われている時は問題が生じません。

 しかし、DNAのメチル化が進行すると、修復の過程がうまくいかなくなると考えられます。その結果、炎症が持続し、最終的には線維化などの変化が起こる可能性があります。このため、痛みは治まるものの、関節の可動域の完全な回復は難しくなると思われます。

 以上が私の五十肩に対する仮説です。

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