見出し画像

乃木坂46 5期生と『絶望の一秒前』

はじめに

 本稿は乃木坂46の5期生について、および5期生楽曲の『絶望の一秒前』について感想や考えた事などを書いたものになります。第2回「お見立て会」(言葉そのものはあんまり使いたくはないので以下章タイトル以外は「第2回」とします)にも参加してきましたので、そのレポート的な部分も兼ねつつ。性質上回りくどく言葉を重ねる部分もあるかとは思いますが、何卒ご容赦ください。あくまで個人的な感想や感情なのでめちゃくちゃ具体的かつ色んな接続があるかもしれないです。それではどうぞ。

前提:私と乃木坂46

 私は元々橋本奈々未さんが好きで(推しというほどは現場に行っていたわけでもないけれど)、いつ頃から見始めたかは定かではないものの、彼女の卒業コンサートが開催された時期(5thアニラ)あたりまではそこそこ熱量高く乃木坂46という存在を追っかけていました。ちょうど3期生が加わった辺りかなとか。そこから乃木坂との距離は一旦開くものの、「ノギザカスキッツ」(S1)をなんの気なしに観始めてからは徐々に熱も戻り、5期生加入とメンバーお披露目によって完全に「始まっている」状態になっています。

 如何せん橋本奈々未という人を好きだったので、その後「橋本奈々未」は現れることなんて無いしというのはわかっていながらも、彼女が在籍し足跡を残したこの乃木坂46という場所のことはずっと心の中に残っているというか。そんな感じの立ち位置です。
 観ている期間は穴があるし、かつての思い出強めな部分も否めないところはあるものの、MVや冠番組、ライブ映像などでこのあたりは丁寧に拾っていければと思っています。

※余談ですが、『傾斜する』の間奏がむちゃくちゃ好きです

5期生という「希望」

 1期生という礎、2期生という武器、3期生という未来、4期生という光、それぞれの期に言葉を当てはめるならこんなイメージです。それぞれの期にはそれぞれの苦悩や試練があったというのは承知の上で、今回29thより加入した5期生については「希望」という言葉を当てはめたいなと思っています。2022年はデビュー10周年の節目の年であるということを差し引いても、先輩メンバーの卒業が相次ぐというまさしく転換期であるため、この先の未来(向こう10年をも見据えた)を担う存在として運営からの期待も大きかったし今も大きいのだと感じます。色々、ほんとに色々あったものの、それでも「5期生」という世代については「キセキの世代」さながらのワクワク感を覚えずにはいられません。

 あとは、完全に印象ではあるものの、4期生〜5期生については乃木坂46という存在が既に現在のような地位を確立した段階での加入をしているイメージなので、「乃木坂」なるものに何を期待して入ってきているのかは1〜3期生との間では(厳密には1,2期生と3期生との間も違うとは思いますが)異なっている感覚です。この期別に異なるカラーや特性、歴史については乃木坂を見つめる上では特徴的なポイントだと思っていますし、上の世代や各メンバーからの「継承」が既に行われているまたはこれから行われようとしているというのが、少なくともこれまで観てきた中での印象です。

『絶望の一秒前』

楽曲面

 ↑20230201にMVが正式にYouTubeにアップされたので更新しました

 この「希望」の5期生に書いた1曲目が『絶望の一秒前』というタイトルであること、また出音の英詞と冒頭の低音気味の台詞パート、29th表題の『Actually…』もそうですけど勝負を賭けてるな〜と感じさせられるサウンドと「調子が良い時の康詞」感が個人的にドンピシャでした。そして同じピアノフレーズのリフレイン、層のように重なる低音、5期生の歌声、ビート感、そういった純粋な「音」としても聴いていて気持ちが良すぎる。個人的に2022年に入ってから一番聴いてる曲です。
 歌詞の面では今の状況含めての当て書きだった?みたいな見方もあるような雰囲気を感じてはいるものの、いわゆる「僕」の話でありながら聴いているこちら側にも迫ってくる迫力のある詞という印象があり、こうした暗い詞を明るい曲調と表情(後述)で歌うようなアンビバレント感が好きなんですよね、、。「結局は君自身どうしたいか聞こう」がこの曲の骨子だと思っています。

※加えて楽曲を聴いた時の最初の印象は緑黄色社会の『アウトサイダー』とか『Bitter』に近いなというものでした。

MV

・ロケ地
あとはMVもまた素晴らしくって。4月30日現時点ではYoutubeにおいてはプレミアム会員のみ視聴可能な状態ではあるものの、円盤(Type D)でめちゃくちゃ繰り返し観てました(→2023年2月1日に5期生加入1周年としてMVがYouTubeに全体公開されました、やったね)。ロケ地が筆者の地元でもある立川なんですよねこれ。冒頭井上和さんの1カット目で即確信しました。びっくりした。
(下記は筆者のツイートです)

最初のカット
冒頭の井上和さんシーンの場所。MVでは落書きが綺麗に消えてた。(3月27日筆者撮影)
5期生が走る河川敷(3月27日筆者撮影)
小川・菅原・中西の歩く坂。ここのカーブ下はマジで急坂。(3月27日筆者撮影)
佇むアルル
小川・菅原・中西の歩いていた橋の遠景(山中坂下橋)(3月27日筆者撮影)

 また上記の写真には無いものの、MV内における学校のシーンはおそらく旧多摩川小学校、現たちかわ創造舎の校舎を使用していると思われます。もともとドラマ等の撮影でよく使用される場所ではあり、かつてはアイドルネッサンスの『君の知らない物語』にも使われたりしている場所です。

 この『絶望の一秒前』MVには主に五百城さん、一ノ瀬さん、井上さん、小川さん、岡本さん、奥田さん(あ行の多さよ)、菅原さん、冨里さん、中西さんの9名が殆どのパートおよび歌唱・ダンスシーンに出演し、池田さん川﨑さんは一部シルエット的に出演していると思われます。

・MV構成
冒頭の数カットはそれぞれのメンバーが横顔または後ろ姿で映され1カットずつ遷移→学校の屋上で制服を着た数人のメンバーの姿(顔が見えないような映し方)→夕暮れの中走る2人(奥田さん一ノ瀬さん?)の後ろ姿→一歩を踏み出す井上和さんの足元映し→タイトル表示へと繋がります。この作りは、まだ何者でもなかった彼女らがタイトルの表示でもって名前とともに「乃木坂46の5期生として歩み始める」という表象なのかなと感じています。

 ちなみにバンと挟まるタイトル画面なんですけど、表示されている楽曲タイトルは「絶望の1秒前」で、CDクレジットは『絶望の一秒前』なので、ここに意図があるのかは謎です。ここではMVにメインで出演している9名のメンバー名が、フロント3名と2列目6名に分けられてフォーメーション順に並べられています。
 なおタイトル画面下部に11個の*(アスタリスク)がありますが、こちらは11人の5期生を表しているのではないかと思われます。

<『絶望の一秒前』MV内メンバー名クレジット表記順>
一ノ瀬 / 井上 / 奥田
五百城 / 菅原 / 岡本/ 中西/ 小川 / 冨里 

『絶望の一秒前』MVより(名称表記方法を変更)

 タイトル画面以後は各メンバーのソロの表情をカメラがギューーーーーンと回りながら映していくカットが挟まりつつ(この映し方超好きなんですよね)、夕暮れの中を走るメンバー、校内での憂いた表情→3人ずつ集まりながら談笑→屋上での1サビにおけるダンスパートへと展開します。ダンスについては後述しますが、このダンスパートへの流れが徐々に笑顔になっていく感じが超好きです。未来。「これから何をすべきか?」

 1サビ終わりから2サビまでは先程のギューーーーーン(略)を引き続き使用しているものの、それまでと対称的に静止画写真のBoomerang(Instagram)的なカットを入れ込みながら、画面サイズも意図的に写真ベースというか(この画面比率については明るくないのであれですが)、明確に「過去」を意識させる作りなのかなと思います。「誰だって昨日に縛られたように今日を生きる」

 そしてメンバーそれぞれの夕暮れダッシュからラスサビのスタジオダンスパートへの展開。ここの菅原さんのトメハネ的緩急のあるダンスが好きです。ダンスパートはそれぞれの動きが見られるので見どころ満載なんですけど、パッと挟まれる井上和さんの祈りにも似た表情は宗教画のそれで、やはりこの方は只者ではないオーラを放っている…!と確信してしまいます。

井上和さんの「祈り」イメージ図

 そしてラストのカット、アウトロ部分では乃木坂新メンバーオーディションのときに用いられていた手書きの⊿が夕暮れに浮かぶ中、後ろ姿のメンバー2名が映ります。この2名が池田さん川﨑さんなのではないかと。手を繋ぎ11名でのスタートなんだよという。そして手書き⊿が次第に乃木坂46の公式ロゴに整っていく部分はまさに、5期生の乃木坂46としての決意表明のように思われました。

・ダンス
 メンバーみんな素晴らしいのは前提の上で書きますが、やはりダンス面でも井上和さんの華がすごい。サビ含め全体的に振りが可愛い曲ではあるんですけど、とくに上半身の使い方がポップでキュートで印象的です。首の角度、肩から腕のしならせ方、全体の構図のバランス、あーこの方はセンターだという説得力があります。そして表情管理!!!!!ほかにも技術的に言うと小川彩さんが頭一つ抜けている感覚がありますし、岡本さんもバレエで培ってきたしなやかさが随所に発揮されていて見応えがあります。また、一ノ瀬さんは「アイドル」という要素においてそのダンスは表情その他全て含めてめちゃんこ好きです。
 振り付け的な意味だと手をよく使う印象で、顔の下で手を組んだり、両手小指を立てた後ハートを描くような?振りだったり、指を指しながら腕を前に伸ばして円を描く動作(伝われ)だったり、それらがこの楽曲の振りの「可愛い」成分の肝になっているのかなとか。振りコピしやすいし楽しい。
 フォーメーションの動き的な意味では『シンクロニシティ』に近い印象を受けたりもしました。まあ全体的によく使われる奥行きとか回転とか前後の入れ替えとかがあるんですけど、やはり手の使い方とかですかね…振り付け誰だったんだろうというのは気になってます。公表とかはされてないよねおそらく。

 総じて、「5期生初の楽曲」という文脈、サウンド面、歌詞、MV、それらすべてのクリエイティブがガッチリ噛み合っている良作だと思っています。

※余談:あーやが口開けて走ってるの好きすぎる

「第2回5期生お見立て会」の話

 先の『絶望の一秒前』に射抜かれてからというもの、何としても11人での『絶望の一秒前』の初披露を見届けたいという一心で気づいたら約6年ぶりにモバイル会員となり、チケットを申し込んでいました。そして運良く当選しこちらに参加できたので、この章はそちらのレポ的な内容になります。個人的なレポなので個人の見方ですし公式にレポートなどは基本的に4月30日現在で出ていないので、この内容を一般化してほしくないし、あくまでいちオタクがなんか言ってるぞくらいに思っていてください。

参加するまで

 岡本さんと中西さんの件についてはそれぞれ思うところが違う部分はあるものの、あまりの燃え方に普通にファンダムの空気感が怖かったです。TwitterやYoutubeコメント欄とか。ヒヤヒヤしてた。個人的には別に細かく5chとかリークとかを追っかけるほど時間に余裕があったわけでもなかったし、全部本当かどうかもあんまり興味はないので、いまさら仔細に触れてその内容の再生産をすることには与したくなかったです。なのでニュアンスの話にはなりますが、中西さんに関しては加入前のことだし発言内容とか活動とかは「清廉潔白なアイドル」という「理想化されすぎた像」からすると違和感を覚える人はいるだろうな、とは感じつつも、ZOC受けてたらしいという流れからならば納得はできるな(?)という感覚です。面白い子だなと。岡本さんに関しては「流出」ということ自体はマジか〜と思いつつも、まあなんだろうあらゆる意味で「現代っ子」な子なのかなという印象でした。
 だからこそ、ある意味かなり大きくビハインドを背負ったこの2人が「それでも頑張りたい」と思うならば、茨の道であることを承知の上で進むならば、そしてその決断を運営が後押ししたのならば、それはもうその決断を見守るしかないなあ、というのが私のスタンスの全てです。まだパフォーマンスをほとんど観ていないのもあるし。
 なので、そうしたファンダムとしての会場の空気感とかも含めて目撃してやるぞという感覚が当日は大きかったです。

冒頭

 開演に先立ち、菊池チーフマネージャーから岡本さん中西さんからの言葉があるとのアナウンス。からの壇上に菊池チーフマネージャー→岡本さん、中西さんの順で入場。言葉の内容は他のオタクのレポートに仔細に載っていたので割愛しますが、2人が出てきた瞬間の空気はやはりピリついた部分はあったし、岡本さん・中西さんのそれぞれからの謝罪の言葉に対する客席の反応は私の回りだけでも拍手している人もいれば全く拍手していない人もいたりとバラバラでした。オタクそれぞれ思うことの内容は違うからそりゃそうやろなあと感じつつも、これがリアルなオタクの反応なんだなあと。
 2人の言葉はある程度運営側からもチェックされていたとは思いますけど、岡本さんのそれは中西さんの活動自粛が公式HPに掲載された際の中西さんコメントのごとく割と仔細に話していたこと、中西さんは「全ての意見を受け止めた上で」と話したこと、このあたりが印象的でした。
 個人的に一番色々話さなきゃいけなかったのは運営だったと思いますし、正直菊池さんの言葉もまあ「メンバーを矢面に立たせてきた人たち」の言葉なんだよなあとか思いつつも、それでも「この2人を守っていく」という意志が明確に見えたことそれ1点は聞けてよかったという感情でした。今野さんが出るべき??みたいな意見もチラホラ見かけましたけれども、あらゆる意味での落とし所としては菊池さんレベル(言い方はあれですけど)がちょうどよかったのかなとも思いました。この先もメンバーを守れるのは運営なのであって、メンバーの自衛に任せるのではなくしっかりとしてほしいなと。

本編

 そして本編。Overtureのあとにサプライズで秋元真夏さん、梅澤美波さんの両名の登場は全く予期していなかったので普通に少しだけ声が漏れた。そしてこの2人の登場で会場の空気も和らいだというか、11人としてのお披露目ですよという空気感が醸成された感覚がありました。頼もしかった。岡本さん中西さんのこともそうだけど、前回参加できなかった池田さん、川﨑さん、冨里さん含めて揃い踏みというのは壮観だったなあと。

・自己紹介(11人)
五百城茉央さん
5期生としてこれまで少しの期間活動してきての「まおあるある」を披露。素直で良い子だよなあというのが話し方からも表情からも伝わってきます。工事中での太刀魚締めが印象的すぎるんだけど、実直な子だなあと。

池田瑛紗さん
ミーグリやCDでのドキュメンタリー、またスター誕生などでは登場済みでしたけど客前でのパフォーマンスは今回が初でした。得意な絵をスケッチブックに描いての自己紹介。最後に電王の変身ポーズという情報量。テレサパン、大物の予感しかしない。

一ノ瀬美空さん
5期生の中で自覚的に「アイドル」を背負おうとしている感じがあります。伝家の宝刀になりつつある「み〜キュンキュン♡」にノックアウトされているオタク多数。手振の指定まであっての「み〜キュンキュン♡」のカロリーは高いがいわゆる「ひめたんビーム」的なものとして理解しています。スター誕生でのオズワルドとの絡みも面白かったので期待大です。

井上和さん
QUEENの風格が既にあります。自己紹介では工事中内で発表していた早口言葉をもう一度披露していて、一度も噛まずに走り抜けた勝負強さもありました。ビジュアルとしては強く見えるものの、コロコロ笑うし動きもとにかくキュート。あとは他のメンバーの自己紹介を観ているときも前のめりだし、話を聞く時は相手に体を向ける、みたいな部分もあって非常に素敵でした。

岡本姫奈さん
バレエの経験を活かし、立ったままの姿勢からブリッジをしつつ、「芋はパサパサしたものが好き」と話していました。前後の文脈わからんけど、アイドルの自己紹介ってこんな感じだよこれこれ、という原点を感じました。このときには笑顔も見え始めていたので良かったです。

小川彩さん
自分の名前の文字をかたどったうちわを使用しながら、「小」「川」「彩」でのあいうえお作文的な自己紹介をしていました。最年少としてのどこか不敵な部分も併せ持ちつつ、のびのびとしていてこれからがとても楽しみです。スター誕生のあだ名付けのセンスが好きです。

奥田いろはさん
絵本を描いてきたとのこと。オタクへの読み聞かせ形式だったのでオタクは赤ちゃんだと思われているのかもしれない(?)。すでに歌唱面における彼女の実力はドキュメンタリー然りスター誕生然りで確認できている部分ではありましたが、優しくて思いやりがあって少し泣き虫(?)な部分も初々しいなあと。個人的に『絶望の一秒前』フロントは納得です。

川﨑桜さん
期待の新星。私からみた第一印象は遠藤さくら×山﨑天。芸能活動禁止の学校だったので参加とスタートが遅れたとのこと。擬音そのままのASMRはゆるくてサイコー。「シャンプーのCM風」と題して髪をなびかせて「うるおいさくら」と話されていた記憶があります。不思議な部分もありつつ要所でオタクを仕留めていく、日向坂なら河田さん的なタイプの方なのかなとも感じました。

菅原咲月さん
菅原咲月さん!!!!!!!!!おれだ!!!!!!!!!気を取り直しますと、自己紹介ではトトロのごとく「さーーーつきちゃーーーん」「はーあーいー!」の掛け合いのくだりがあり楽しい。「ポンコツや天然と言われがちだけど、カッコいいも可愛いも色んな一面を見せていきたい」という宣言が頼もしかったです。その後MCの真夏さんが「ポンコツでも大丈夫だよ!」的な感じでアドバイスするも「いえいえ全然、そんなそんな、、」的なリアクションだったのも良かった。よく笑う(というかゲラなのでは)ところも素晴らしく好き。

冨里奈央さん
前回には残念ながら参加できなかったものの、今回の自己紹介では工事中だったりの文脈も踏まえた上で、iPhoneを模した画用紙フリップにSiriのマークをあしらい、Siriに自分のことを聞くという形式での自己紹介を実施していました。Siriの抑揚とかがうますぎる。あの癒し空間と時間は唯一無二だなあと。ほっぺもちもちもここで披露。キュートすぎる。

中西アルノさん
前回の会では自身が飼っているペットの名前を紹介していましたが、今回は活動自粛期間に新たに増えたハムスターの名前を紹介。「付けた名前はディープインパクトです」「競馬好きなの?」「そうでもないです」的な。発想が斜め上すぎる。面白い子なんだなというのを確信。あとめちゃくちゃ芯が強いと思う。


・個人パフォーマンス(4人)
池田瑛紗さん
バスケを6年間やっていたということで、3ポイントシュート、フリースロー、レイアップを一通り、かつ審判を兼任するという構成。3ポイントシュートは空を切るも、フリースローはちゃんと2回やるし、ホイッスルの音のキレが素晴らしい。着ていたバスケの練習着も背中に「愛♡籠球」的な文字が記されたトレーニングシャツだったりと、こういう女バスの子いたな〜〜と記憶を想起させられました。「最後に好きな審判の動きをします!」からの手をぐるぐるさせて「トラベリング!」が可愛すぎました。

岡本姫奈さん
バレエを1曲披露していました。12年間習っていた、と言っていたかな、そしてロシアにバレエ留学予定だったと言われるのも納得のパフォーマンスでした。ほかにもバレエ経験者のメンバーは例えば乃木坂だったら早川聖来さんだったり、日向坂だったら濱岸さんだったりが居ると思うのですが、共通してやはり姿勢が良いしブレないところ、そして指先の1ミリ単位までをコントロールして踊らせること、そして身体に感情を乗せることへの蓄積が感じられる動きだったし、こんなにもひとつのことに打ち込めた人ならばパフォーマンスにおいても目を引くようになるんだろうなとも感じました。

川﨑桜さん
フィギュアスケート経験者であることを活かし(?)、ぐるぐるバット10回転からの乃木坂曲を踊るというパフォーマンス。不思議だ。合間に「疲れた…」とかこぼすしぐるぐるバットから一瞬間が空いてからダンスが始まるのが非常にシュールで楽しかったです。大物の予感だ…!ちなみに後述の5期生チャレンジ大縄のあとでミニライブまでの衣装替えタイム中に、真夏さんが「実はお見立て会に参加できていない」という話から(真夏さんもそういえば合流が遅れていたよねと思い出す)、同じぐるぐるバットをやらされてて、その様子が微笑ましかった。同い年の星こと真夏さん。

冨里奈央さん
工事中で披露していたモノマネ15連発が記憶に新しいですが、今回は全く新作で追加されたさらなるモノマネ15連発を披露。レパートリーの記憶が定かではないけれど、千尋(千と千尋の神隠し)、トモダチコレクションの声、土屋太鳳、有村架純、みたいな前回のモノマネ15連発と構成を被せつつも、クオリティは高く面白かったです。文字通りの持ちネタが多いのは強い。そしてずーーーーーーーっとニコニコしている、可愛すぎる。


・5期生チャレンジ企画(大縄跳び)
1期生が10年越しでようやく46回を成功させたという、乃木坂におけるおなじみの企画に5期生が挑戦。ここで5期生の乃木坂ジャージもお披露目になっていました。両端は井上和さんと小川彩さん(たしか)。真ん中には背の高い五百城さんと冨里さんという布陣。何度かチャレンジしたものの結果としては成功ならずではあったものの、池田さんや中西さんといった面々が引っかかったりしていたのは運動能力的な意味である意味納得だったけれども、そのたびに5期生間で励まし合っていたので、この子達の「11人で」という意識はこちらが思う以上に高いのかもしれないな、とか考えたりもしました。今後いずれ工事中でもやりそうです。

ミニライブ

セットリストは以下。

01:ぐるぐるカーテン(小川彩センター)
02:君の名は希望(五百城茉央センター)
03:シンクロニシティ(冨里奈央センター)
04:Sing Out!(菅原咲月センター)
MC
05:絶望の一秒前(井上和センター)

01:ぐるぐるカーテン(小川彩センター)
解釈の一致〜〜〜〜〜〜という人選。可愛さと未来が詰まっていました。歌唱とかダンスと言うよりは「乃木坂」感が濃く出るのがこの曲だと思っているので、脈々と受け継がれてきたこの曲を5期生の最年少がセンターとしてパフォーマンスするところ、「文脈」だ…と勝手に感動していました。

02:君の名は希望(五百城茉央センター)
生田絵梨花さん卒業後は否が応でも意味が変わってきてしまっているこの曲だけれども、曲の強度に負けることなく堂々とパフォーマンスしていたセンターの五百城さん、および10人のメンバーそれぞれの胆力を感じました。やっぱり歌唱面では奥田さん中西さんが柱だし、存在感では井上和さんが引っ張っているし、という頼もしさを感じました。『絶望の一秒前』を課した5期生に『君の名は希望』を歌わせるのも何というか試練的な面もあったとは思いますが、こんなに堂々としているならば安心できるなあとも思いました。

03:シンクロニシティ(冨里奈央センター)
最後の振り返りの表情、いつもはあんなにもニコニコしている冨里さんが切なげな表情でやりきる。そこを見れただけでも「光」でした。またこの曲はダンス面が非常に問われる曲だと思うのでダンスメンバーに注目していたんですけど、やはりダンス面では井上和さん、小川さん、岡本さん、菅原さんが目を引くし説得力のレベルがひとつ上にある感覚がありました。5期生の精神の根幹にはこの曲があるんじゃないかと思っているので、そういった意味でも冨里さんがセンターというのは重要な意味を持っているのかなとも。

04:Sing Out!(菅原咲月センター)
ここで菅原さん?!とは思ったものの、各所各所でのダンスの機微、ソロダンスの貫禄、この子もパフォーマンスの人だ!!と確信できたのが非常に大きかったです。齋藤飛鳥さんの場所を、という意味でプレッシャー凄そうだったけれど、見事にやりきっていたんじゃないかと思いました。歌詞の意味もすばらしいのよな、、、、。03→04の流れも含めてグッときていました。

MC
05:絶望の一秒前(井上和センター)
井上和さんのMCで5期生楽曲である旨、初披露である旨を告げてからのスタート。入りの低音ポエトリーは井上和さんで、先日のスター誕生でのAIの『Story』を歌い上げた姿を思い出すなどしました。11人版の細かいフォーメーションは詳細には覚えていないものの、要所のシンメは変わらず一ノ瀬・奥田や岡本・中西が記憶に残っています。東京国際フォーラムホールAの音響も良かったな…低音が気持ち良くて歌声を圧迫することもなく。ライブで浴びる『絶望の一秒前』はやはり迫力がありましたし、メンバーひとりひとりの表情を観られたことが何よりも代え難い経験だったなと思います。なによりも井上和というQUEENの説得力と、11人という全体で織りなす哀しくも明るい曲、誇張なしに2022年でトップクラスに観たいと熱望していたものが観れたので本望でした。『絶望の一秒前』はダンスナンバーです(?)

お見送り会

 終演後はお見送り会なるものがあるとのアナウンス。第1回(46時間TVのときの)はメンバーごとのレーンがあってカードごとに振り分けられる的な方式だったらしいことは調べていてわかってはいたものの、今回はどうなんだろうと思ったら結果としてメンバー全員でのお見送りと知りひっくり返りました。座っていた座席の関係上規制退場がかなり後の方だったので、20時を過ぎた段階で小川彩さんは規制の関係で退勤(表現あってるかな)したため、10人にお見送られてきました。
 いざ順番が来て列を進むと、規制退場の中出口から2列に分かれて1つの通路を進んで行くスタイル。通路沿って右側に長机が並べられそこにアクリル板を立て、その向こう側にメンバーが名前順で立っている形式でした。えっこの距離なん????!!!とこういう地上アイドルの人たちを至近距離で見る経験に乏しかったこともあり、一周回ってめちゃんこ穏やかな気持で手を振ったりハートを送ったり会釈したり、目線を受け止めたりしました。情報量。「ハートください!」の団扇作っていっていたので、ひとりひとりの反応がみんな違って印象的でした。もうあれはレスとかじゃなくて対話。このやりとりを退場が終わるまで2時間近くずっとやっていたの、それもパフォーマンス後に、というのは本当に頭が下がるなと思いました。
 改めてお疲れ様でした。いいイベントでした。楽しかった。

おわりに

 ようやく11人が揃った上での5期生としての活動がスタートしたことは、個人的に喜ばしいことだと思っています。色んな意見がありますし許す/許さないも個人の自由だとは思うものの、個人的には乃木坂46がより強くなっていくためにあの11人を加入させたのだと思うので、グループ通史でみた時にその選択が良かったと思えるように、選択を正解にしていけるように、ファンダムも運営もメンバーも向き合いながら進んでいってほしいなあと考えています。
 そしてあとは『絶望の一秒前』を通常のYoutubeにも願わくば上げてほしいなあと思います。あの曲は見つかるべきなので。MV含め。想定され得る反応とか色々ありますけど、諸々検討してくれたら良いなあといういちオタクの勝手な願望を最後に書き残して締めたいと思います。

余談

・池田瑛紗さんから渡辺麻友みを感じません??????
・奥田さんの歌声はマジで守って欲しいしもっとフィーチャーされて良いはず。ドキュメンタリーで恩師に向けて歌った『歳月の轍』で泣いてしまったもん
・5期生の「ノギザカスキッツ」が観たい。さらば×乃木坂は4期の関係性もあるけど、単純にさらばも好きなので。
・冨里さんの自己紹介における「平成18年の〜」でひっくり返った平成5年生まれのオタク
・菅原咲月さんのパフォーマンス時のカッコいい方向のギャップはズルい
・後ろのおじさんたちがやたら喋ってたの気になった
・洗練はされているんだけど決して完成していないこの11人たちがこれから伸びていくの楽しみすぎる
・川﨑さん、背高そうに見えて一ノ瀬さんのほうが背高いのギャップ
・『絶望の一秒前』は『asthma』
・スター誕生、未だに初回方法の余韻で白米が食える
・五百城さんブログ、フレッシュすぎて眩しい

・池田さんブログ、文才と底知れなさと賢さを感じる

・スター誕生のHulu特別版が完全にドキュメンタリーの作りなのでオタクは観てほしい
・Smash、桃源郷だ。
・菅原さんが「さっちゃん」って呼ばれてるの良いよね

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?