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自由帳13頁目「ふいに来ては去るあいつ」

昨日、何の気なしに物を持ち上げたら
左肩にピキッときた。
(やったか…?いやまさか…気のせいかもよ)
自分の甘さに反吐が出る。
通算何度目かしら。
四十肩、降臨。
いつも決まって左肩。

個人差あるかもしれないし、
もしくは四十肩あるあるかもしれないが
とにかく私の経験上、
四十肩は本当に何の前触れもなく現れる。
さっきまで普通に物も持てたし
スムーズに服を着られたのに
次の瞬間、肩の動きに痛みが伴う。
上げられなくなる。
気の合う仲間同士の軽口やいじりに対し
いつもなら笑ってツッコんでくれるはずが
何故か今日は怒り出すみたいな感じ。
私で例えるなら、
ゴリラって言ってきた同業の仲間を
無言で殴りつけるような。
私で説明してもピンとこないかしら。
じゃあスーパースターの林家木久扇師匠が
『笑点』で大喜利の最中、
ばかだねえって言われたことに
激怒して座布団引きちぎるようなもの。
理不尽かつ唐突。
ラブストーリーと四十肩は突然に。

以前、腰痛治療のため通っていた
整骨院でトレーナーさんに聞いたのだが、
四十肩は凍り肩とか言うらしい。
調べたら突発性凍結肩とか。
トレーナーさん曰く
「痛いくらいならまだ大丈夫、
動かなくなったらまずいですよ」
私のはまだそこまででもない、と。
今も動くには動く。痛いけど。

あの整骨院に通っていた頃は
腰は痛いわ肩は痛いわで
とにかくしんどかった。
太ってたしなあ…。
その代わり仕事もあった。
今は痩せたし腰も痛くないけど仕事が少ない。
思うに、腰痛はメンタルと密接に
結びついている気がする。
減量で腰の負担が軽くなったのは
もちろんあるんだろうけど、
最近腰の調子が良いのは
仕事は無いがストレスも無い、
というのが大きいのではないか。
どっちが良いって、腰痛い方がまだ良い。

となると四十肩はストレスも関係ない、と。
酷使による現象でもない。
だって使ってないもん。
十日連続で『引越しの夢』演っても
こんなことにはならないと思う。

原因が分からないというのが本当に嫌いで。
突発性、というのは
原因不明の症状ということなんだそうな。
専門家の先生方が分からんもんが
私に分かるわけないか…。

それでもいくらか対処法はあるようで。
上記の整骨院でこうすると良いよと
言われたのが、
脇の下の適切な箇所を指圧すること。
トレーナーさんが押すと凄い痛い。
どこを押すのか覚えたいけど
痛みに耐えるので手一杯。
覚えられない。
だから家で自分の脇を押しても
あの療治を再現できない。
他の部位ならいざ知らず、
脇の下は無暗に押すとくすぐったい。
ようやく正解らしき箇所を押すと
死ぬほど痛い。
そんなもん自分の力加減だろと
思うかもしれないが
ソフトタッチはくすぐったいだけ。
ちゃんと押すと痛い。
ちょっとでもずれるとくすぐったい。
微調整してまた押す、痛い。
そもそも痛みから逃れたいからやってんのに
そのために痛い思いするってなんなの。
借金返すために借金するようなもんじゃないか。
「これホントに効くのか!?」
と疑いながら続けていると
押している方の右肩まで辛くなる。
もはや老々介護の如き様相。
気力が尽きて療治をあきらめる。
左肩は痛いまま。

初めて発症したのが39歳の誕生日翌日。
このあわてんぼうめ、一年早いじゃねえか。
まだ三十代、四十じゃねえよと
随分腹が立ったものだ。

もう今は、何とも思わない。
今年で43歳だもんね。
四十肩だよそりゃ。
年相応ってやつだ。
こうしてPCでカタカタやったりとかは
問題ないし。
何もしてなくても痛い始終肩だったら
地獄だったけど、
こういうものとも上手く付き合って
生きていくしかないんだろう。

そのためにはやはり情報だ。
ネットで再度検索してみた。
複数のサイトでの記述を俯瞰すると
どうやら「五十肩」が正式名称らしい。
発症年齢が下がってきたため
四十肩と言うようになったとかなんとか…。

このあわてんぼうめ…。





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