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あつまれどうぶつの森 1日目

はじめましてこんにちは、ちょびんです。気温が上昇する一方、なお終わらない引きこもり生活で私の情緒は乱れ続けております。今回、多少ブームには乗り遅れましたが、この夏をのんびり過ごすためにタイトルの通り新しいゲームを買いましたので、それについての一日目の感想を。
以下記事


早速プレイしたいところだが、まずこの「どうぶつの森」というタイトルについて考える必要があるだろう。皆さんは「どうぶつの森」とはそもそもどういう意味なのか考えたことはあるだろうか。

自分以外にヒトが存在しないユートピア的な意味の森なのか。でも通信で他の森(島)から海を越え山を越えヒトはやって来る。よく分からない。「どうぶつの」とくくるのはスケールが大きすぎて解釈の幅がいささか広すぎるように思える。よって今回は、想定しうる仮説を挙げ、実際にプレイして考えていきたいと思う。


まず、「どうぶつ」「の」「森」それぞれの意味を確認しよう。

どう‐ぶつ【動物】
①一般には、植物と対置される、運動と感覚の機能をもつ生物群をいう。分類学的には動物界をいう。
②ヒト以外の動物、特に哺乳類あるいは獣類(けもの)の称。                 (広辞苑より引用)

助詞(種類が多いので説明は割愛)

①もり。樹木が多い所。「森林」
②物がたくさん並ぶさま。「森森・森羅万象」
③奥深い。おごそか。「森閑・森厳・陰森」
(広辞苑より引用)

「森」はどう考えても①の意味で間違いない。そうすると「どうぶつ」「森=植物」の対比が出来上がる。このことから「どうぶつ」の解釈は①だと分かる。問題は助詞「の」が動物と植物のどのような関係を表すのかになってくる。ここで仮説を2つ立てる。

仮説①
所有者を表す連体格「の」
この場合、森は動物に所有される。現実と同様に、地球(森)ヒト(どうぶつ)によって侵食、所有されていく様子をゲームで表現する意図を読み取れる。このシリーズで登場する動物たちが捕食-被捕食関係になることがないことは、植物と動物の二項対立を効果的に表現していると読み取れ、この仮説にも説得力が生まれてくる。

画像7天敵の前でも笑顔でいる食物連鎖低位のどうぶつ


仮説②
主格「の」
「どうぶつが森」
対比と見せかけ、実際は森に所属する生物という点では違いは無く、みんなが森なのだと訴えかける意図を読み取れる。環境破壊だなんだと言われている世の中、二項対立的に表現するのは間違っているのだ。私たちヒトが地球で、地球上の森羅万象も地球なのだ。そこを忘れてはならない。つまり、上下関係など存在せず、全ての行動は地球で、地球が為しているということ。仮説①を真っ向から否定する形になるが、「答えは自分たちの中にある」といった王道的展開に胸の高鳴りを禁じ得ない。解釈としてこれほどのものは無いだろう。


仮説が立ったのでようやくプレイを始めることができる。私は森の一員として生きていけるのか、はたまた自然との対立による動物たちの侵略が始まるのか、、、

名前や容姿の設定を済ませ、島に到着。家の場所を決めると、無人島移住を祝してキャンプファイヤーをすることに。そのための準備として木の枝を拾ってきてくれと頼まれる。
何やらまめきちが考え込んでいたため話しかけると、、、

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雑草を買い取ってくれるらしい。やけに良心的だ。最初のうちは果物か貝がらを売るくらいしか金を稼ぐ方法がシリーズ過去作でもないためありがたい話だ。

これが巧妙な罠だと気付かず、言われた通りに落ちている木の枝を拾い、ついでに生い茂る雑草を抜く。

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────刹那、胸の動悸を覚えた。

生命を刈り取った瞬間である。

木の枝は既に折れてしまったものであり、恩恵にあずかるのもまた共存というものだ。しかし、雑草はどうだ。まだ生きている命だ。それを利益がないからといって雑草などと勝手にカテゴライズし、個々を見ることなく、邪魔だ邪魔だと殺していく。今まで無自覚に行ってきた虐殺行為に目眩を覚える。

雑草を抜くという行為を私たちは日常生活で当たり前のようにしてきた。感覚が麻痺していたのである。そして私は気づいた。皆さんもお気づきだろう。仮説①仮説①だ。この島はこれからどんどん開発されていく。

その1歩目が、そう、この雑草なのだ。

私はこれから島民代表としてこの島を発展させ、そしてこの島の自然を侵食、所有していくのだ。これがこのゲームの真意だ。

そんなことは環境保全家として断じて許すわけにはいかない。義憤の念が湧いてくる。


しかし、手を、止めることができない、、、!

脳裏に蘇るのはまめきちの言葉。あの畜生がチラつかせた報酬という甘美な響きに私は完全に酔っていたのだ。金の前には所詮私も資本主義社会の奴隷として屈するしかなかった。自分の無力さに御草を握る力が強まる。


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気づけば私は大陸中の407本もの雑草を抜いていた。

「どうぶつ」の手の付いていない大陸とのギャップが私の胸を締め付ける。そこにはひたすらに後悔の念のみがあった。


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画像4私が刈り取った命を想う一方でほくそ笑む畜生狸



以上より、実際にプレイをしてみれば結果は明らかだった。正しい解釈は仮説①だ。恐らくこのゲームではローテクな段階から森=地球を開発し、今の上下関係を築くまでの過程、そしてその後の安定したスローライフを体験出来るのだろう。

であればやることは1つ、環境保全家とはいえそういうゲームなのであれば仕方が無い。狸共への憎しみが絶えることはないが、私はこのゲームのコンセプトに則り、

これから島民代表として明日以降、この島の侵略を開始する。

私は今日環境保全家から資本主義社会の新しい王者へと生まれ変わるのだ。


最後に、島の名前だが、過去にヒトの身勝手な実験で汚染されたビキニ環礁からヒントをもらい、「スクールみずぎ島」とした。

画像5自分達の名前を島の名前にしようとする恥知らず


─1日目終了─


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