見出し画像

Facebook友達の杉野さんのショットには、空気感が写っているところが写真家の目である

写真家は見えない的を狙っているものであると何十年も宣言してきたのである。職業写真家よりも別の職業を持っていて、写真家の視神経を持っている人の方がはるかに優れていると言うことも何十年も書いてきた。

森山大道も天才荒木も篠山さんも職業写真家としてのプロフェッショナルであるから、それに応じているだけであって、本当の視神経はなかなか発揮できないのだ。

だから、優れた写真家は職業としての写真家と言うのは結構怪しくて。それよりも四谷3丁目で中古カメラ販売をやっている人とか、辞書の編纂をやっている人とか、立石の鰻屋さんとか、そして三重県鈴鹿市で公務員をやっているこの人とか、それぞれバラエティーがあってよろしいわけだ。

すぎのさんの視神経は前から注目していて、7年前の私の70歳の誕生日パーティーにも駆けつけてくれたのであるが、本人にあなたはいい神経を持っていると伝えても、本人はその認識がない。それで良いわけだ。天才とか自己認識とか言うものを自分で意識しまっていては、それはその人の才能にはならない。

杉野さんは最近ローライマジックを手に入れてそれで写真が変わってきたと言うところが面白い。ノートと言うメディアは8対16の横画面と言うので、全く写真のことをわかっていない人が作っているけれども仕方がないからこれは6 × 6を大幅にカットして、このように表示しているのをお断りしておく。

ここには私が言うところの空気感が写っている。別の言葉で言えば、アピアランスが感じられるショットなのである。こういう話を大阪の芸術大学で10年間やってきたのであるが、それを理解してくれる人は500人に5人ぐらいであったな。それでそういう視神経の覚醒した連中は別に大学に行かなくても良いのである。だから逆に大学を利用すれば良いのだ。

5月1日に発売の良い写真へのアドバイス2024年版にはそこら辺の話を集中して書いていきます。

ここから先は

0字
カメラの過去現在未来のトレンドをお知らせします。毎日更新。毎月30本から31本読めます。頼りになるのはあなただけ!

カメラで本気出す。カメラに本気出す。ついでに写真芸術にも本気出す。2001年5月からスタートしたチョートクカメラ日記です。webマガジンは…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?