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6月第一弾 写真集の作り方ウィーンモノクロームセブンティーズ

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写真集と言うものは、自分が出版してから10年以上理想的には20年ぐらい経過して、それを見返すというのが非常に正しい鑑賞の仕方であると思う。
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#ウィーン

カメラノート6月第一弾 6 写真集の作り方ウィーンモノクロームセブンティーズ

6 グラフィックの本場のスイスのポスターなどに比べると、ウィーンというか、オーストリアのポスターは、グラフィックデザインからすると、かなり遅れているというのが、いつも私が考えていることだ。ウィーンのポスターが田舎っぽいのは、このように巨大なポスターを展示することがパワーであると言う風な誤解があると言う点にある。日本から来た旅行者でウィーンに到着して1番びっくりするのは、巨大な女性の下着の広告がそこら中にあるので、目がクラクラしてまっすぐに歩けないと言うことであった。その下着メ

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カメラノートスペシャル6月第一弾 8 写真集の作り方ウィーンモノクロームセブンティーズ

8 巨大な絨毯を丸めて3人で運んでいる青年のスナップショットである。考えてみると、アンリカルティエブレッソンもロバートフランクも、そしてウィリアムクラインも素晴らしい。スナップショットをたくさんとっているのに、絨毯を丸めて担いで歩いている。3人の青年と言うのは撮影したことがない。ここら辺が時間軸と私が移動している。カメラのポイントとの非常に微妙かつマジックな遭遇なのである。

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カメラノートスペシャル6月第一弾 9 写真集の作り方ウィーンモノクロームセブンティーズ

9 写真集winモノクロームセブンティーズの中で1番観光写真的な映像と言えばこれに尽きると思う。これはwinの国会議事堂である。winのオペラ座と並んで最も有名な観光スポットになっているが、ウィーンの観光馬車でこの前を通過してもエントランスが見えるだけで、上のほうにデコレーションされたダイナミックな銅像は見ることができない。これはソ連製の500ミリのレフレックスレンズでかなり距離をとったところから撮影したものだ。そうするとダイナミックな銅像の全体像がエキセントリックに浮かび上

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カメラノートスペシャル6月第一弾 10 写真集の作り方ウィーンモノクロームセブンティーズ

10 ウィーンモノクロームセブンティーズを担当したアートディレクターさんが優秀なので、この見開きページのコントラストと言うのは、私などの貧困な精神では絶対に構成できないものであると考えているのだ。左は確かに私がそこにいたからこういう写真を撮影しているのであるが、場所は既に失念してしまっていて、どこかの冴えないカフェのがらんとした空間で男性が背中を見せて、何かのゲームをやっているところである。ウィーンのカフェで有名なのはアドルフヒトラーが若い頃絵描きを希望して、ウィーンのアカデ

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