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ちょっと気になったデザイン 2023年7月

こんにちは、ちょっと株式会社の久保田です。

5月と6月の2ヶ月間、更新をスキップしてしまいました。
変わらずインプットは習慣化しているものの、noteにアウトプットできるまでの余裕が無く・・・(言い訳です)
3ヶ月ぶりになりますが、7月の気になったものをピックアップしてみますのでお付き合いください。


全米俳優協会ストライキのピケッティング風景

画像引用元:VOGUE JAPAN

今現在も大きなニュースになっています。
脚本家協会のストライキ突入も合わさって、ハリウッドは大打撃を受けることになっています。
ストに至る理由や経緯などはさておき、映画好きとしては早く解決してほしい事象です。今後の公開スケジュールに大きな影響が出てしまうことが残念でなりません。

そんなストのデモ活動などで掲げられている看板のデザイン。
まず目につくのは全米俳優協会のロゴ。

映画ファンなら誰もが分かる『サタデー・ナイト・フィーバー』の名シーンを、極めてシンプルにシンボル化されたロゴです。
このロゴ自体が超カッコいいんですが、それを効果的に、より強い印象を与えるような看板デザインになっていることが気になりました。
これは単純に並べただけじゃなくて計算・設計されたものでしょう。

デモ活動は自分たちの主張を広く周知させるための行動です。
そのためには集団で看板(=メッセージ)を掲げることは効果的であり、その看板は重要アイテムであることは間違いありません。
メディアで取り上げられることも目的にしているデモ活動ならば、その看板の重要度はさらに高くなるはずです。
そんな“シンボル”とも言える重要アイテムにデザインを施してキャッチーにする。これは自然な考えで効果的な戦略です。

黒ベースにトラボルタのシンボル&黄色い文字の看板は、現にSAG-AFTRAストのニュースには必ず映っています。それも象徴的に大きく。
デザインが果たすべき役割を見事に完遂している気がしました。

デモ活動の看板にすらデザインが施されている点。それを集団的に揃える点。そこにコストを掛けている点。
デザインへの感度が高いハリウッドが舞台になっていることも理由になるでしょうが、日本では見ることはないだろうなって率直に思ってしまいました。
デザインの重要性や効果に対する価値観の違いを強く感じました。


ファミコン40周年キャンペーンサイト

ファミコン世代のおじさんにはグサグサと刺さるサイトでした。
KVに散りばめられたドット絵だけでも鳥肌モノです。(あれから40年・・・思うだけでゾッとしますが)

全体がファミコンテイストでまとめられています。
カラーリングはもちろん、各コンテンツにはファミコンのカセットをモチーフにしたアイキャッチが使われていますし、角アールのドット処理や背景紋様、カセットに書かれた手書きの名前などなど、ディティールに遊び心が詰まっていて、見ているだけで楽しいサイトデザインになっていました。

もっと細かいところでいくと、タイトルロゴの「40」の0が正円になっていて、そのフォルムで4がカットされているところ大好きです。

コンテンツが充実していて見どころ満載のサイト中で、もっとも濃密な内容なのが「ファミコン年表」。
いろんなタイトルのことが当時の出来事と合わせて掲載されています。これだけで雑誌1冊分くらいありそうなボリューム。
右側に追随する年度表記もオシャレですし、ドットキャラクターがアンテションとして散りばめられているのも楽しいです。他社のキャラクターが出ている点も注目ですね。
後日公開となっている1989年以降も楽しみです。

「ファミコン年表」にも劣らない注目コンテンツが「任天堂ファミコンソフト一覧」。
任天堂がリリースしたファミコンタイトルがズラッと並んでいて、それぞれゲーム内容まで画像付きで説明してくれている充実ぶり。
リリース順と50音順にソートできることに加えて、パッケージ画像/カセット画像/タイトル画面に画像が切り替えられるところもすごいです。画像の読み込みもサクサク早いし。

これは永久保存されるべきサイトです。
『ポパイ』と『スパルタンX』が掲載されていないのは大人の事情。あと『中山美穂のトキメキハイスクール』も。

サイトの構成やデザインに感動したことはもちろん、これどれくらいの時間を掛けて作られたんだろうって気になります。
任天堂公式サイトへのリンクではなくて、このサイトトップに遷移できるリンクがヘッダーにも欲しいかも。

これを機に楽しいアーカイブサイトが流行ったりすると嬉しい。


『FINAL FANTASY VII EVER CRISIS』のバナー

もうひとつゲーム系のネタを軽めに。
SNSで見かけて「うまいなぁ・・・」と感嘆した広告バナー。

まずメインビジュアルがスマホになっていること。はみ出しているのもスケール感や没入感を感じさせてくれます。
ゲーム内の印象的なシーンを抜き出して、そのティファのセリフがそのままキャッチコピーとして使われています。これ最高です!

そのビジュアルを受けているコピーも素晴らしく、いろんな要素がギッシリ詰まっています。
FF7ファンならグッとくる広告に仕上がって、ターゲットに深く刺さる広告に仕上がっています。

クラウドやセフィロスなどFF7らしいキャラクターのハイエンドなグラフィックを見せる方向にせず、この絶妙なシーンをそのまま使う発想は素晴らしいです。
かなりFF7愛が感じられるバナー広告で、これは好感度がかなり高いと思われます。

REBIRTH発売までやってみようかな・・・と完全にやられた広告でした。


JACK DANIEL'S BBQ SAUCE

スーパーのソースコーナーで見かけてビックリした商品。
いやいやお酒でしょって思ったら正真正銘のバーベキューソースだそうで。

その場で調べてみたら公式サイトまでしっかりありました。
どうやら去年発売されていたらしく、本当にジャック・ダニエル氏が作っていたソースを忠実に再現したものらしいです。日本だけで発売されているライセンス商品っぽい。
もちろん成分表記には「ジャックダニエルウィスキー」の文字がありました。なんか豪快。

商品自体が気になったことで色々と考えてみたのですが、ウィスキーのパッケージをそのままソースにも採用したのは正解なのか不正解なのかグルグル考えてしまいます。

あまりにも有名なジャックダニエルのラベル。
このデザインは有名だし、そこには「お酒」のイメージが強く刷り込まれている気がします。これを見るとお酒だと認識するのが自然なくらい。
しかしバーベキューソースが活躍する舞台には子供がいることも多いはずで、お酒イメージは逆に邪魔になる気がしました。
もちろんアルコールは飛ばしているだろうから全く問題ないことくらい誰もが分かるんですが。

でもこのラベルを見てウィスキーだと誤認してしまうのは大人しかいないはず。そもそも子供をターゲットの中に含めること自体がおかしいのか?
もしかすると誤認させることも想定範囲内にしているのかも?
いやいや単純に有名なラベルデザインを使っただけ?

グルグルと色々考えながら商品をしっかりカゴの中に入れてました。
お味はレストランで食べたことあるわーってお肉に合いそうなアメリカンな感じ。使いどころが難しそうではあります。


・・・


以上でした。

久々のnote更新になりました。
エンジニアユニットに負けないよう、デザイナーユニットも今年の残りは積極的に更新していくつもりです。頑張ります。(みんな頑張れ!)

それでは。

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