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爆サイに対する開示・削除請求

爆サイ.comに誹謗中傷記事が書き込まれた場合の対応として、爆サイ対する開示請求、削除請求に関する、専門弁護士による解説です。個別のご相談については、お問い合せ下さい。

爆サイとは

爆サイ.comは月間10億PVを誇る、北海道から沖縄、海外の気になる話題を網羅したPC・スマホ・タブレット対応の人気掲示板です。掲示板カテゴリ数はナント3986個
ニュース速報・スポーツ・動画・政治・経済・芸能から、パチンコ・スロット・お水・ホスト・風俗・ギャンブル・ゲームまでジャンルの幅広い日本最大級のローカルクチコミ掲示板です。

爆サイも有名なネット掲示板の一つで、地域密着型のスレッドが多数立てられており、多数の誹謗中傷記事も書込まれています。

爆サイは、匿名性が高く、誰でも自由に投稿できる形式が採られているため、多様な意見や情報が集まります。この匿名性は、一方で便利なコミュニケーション手段を提供するものの、誹謗中傷や不正確な情報が拡散されやすい環境も生んでいます。

「爆サイ」は、特定の地域や職業、趣味などに特化した「板」と呼ばれるカテゴリーが多数存在し、それぞれの板で独自の文化やスラングが形成されています。これが「爆サイ」が持つ魅力であり、多くの人々が引き寄せられる要因の一つでもあります。

以上のような背景を踏まえて、この掲示板は日本のインターネット文化において一定の影響力を持つ存在と言えるでしょう。

爆サイの運営者は爆サイ.com上では公表されていませんが、発信者情報開示請求や投稿記事削除請求には対応してくれているため、仮処分等の裁判を行う必要性があまりないため、運営者が特定できないとしても、あまり困ることはありません。

爆サイの影響力

「爆サイ」は、その規模と匿名性により、日本のインターネット文化に一定の影響力を持っています。以下はそのいくつかの側面です。

  1. 情報の速報性: 爆サイでは新しい情報が非常に速く広まるため、事件や事故、流行などについて早く知ることが可能です。

  2. 意見多様性: 多くの人が参加するため、多種多様な意見や視点が共有されます。これにより、一般的なメディアでは取り上げられないような話題も広まることがあります。

  3. スラングや文化の形成: 独自のスラングやジャーゴンが生まれることが多く、これが時には一般にも広まることがあります。

  4. 社会問題の議論: 匿名性により、社会的なタブーに触れるような話題でも議論が活発に行われます。ただし、この点はデメリットともなり得ます。

  5. ネットムーブメント: 時折、爆サイ上で起きた出来事や議論が、実社会での運動や活動につながることもあります。

  6. デマの拡散: 負の影響力も確かに存在し、誤情報やデマが広まりやすい環境でもあります。

  7. 地域や業界への影響: 特定の地域や業界に特化した「板」が存在するため、そこで話されることがその地域や業界に影響を及ぼすこともあります。

以上のように、「爆サイ」はその規模と特性により、日本のオンライン文化だけでなく、時には実社会にも影響を与えることがあります。この影響力は、良い面もあれば悪い面もあるため、参加者や利用者はその点を理解し、適切に扱う必要があります。

爆サイの利用者像

「爆サイ」の利用者像は非常に多様で、その背景や目的は人それぞれです。ただし、いくつかの傾向を挙げることはできます。

  1. 年齢層: 主に若者から中年層が多いとされています。特に、20代~40代の男性が比較的多いと言われています。

  2. 地域: 主に日本国内のユーザーが多いですが、海外からのアクセスも一定数存在します。

  3. 職業・業界: 様々な職業の人々がいますが、一部の業界専用の「板」も存在するため、その業界に関わる人々が多く参加することもあります。

  4. 興味・関心: 趣味や特定の話題に特化した「板」が多数存在するため、多様な興味を持つ人々が参加しています。

  5. 匿名性の重視: 誰であるかを明かさずに意見を言いたい、情報を得たいという人々が多く、プライバシーを重視しています。

  6. 情報収集: 速報性や多様な意見にアクセスできるため、情報を速やかに得たいという人も多いです。

  7. 社会的ステータス: 学生から働いている人、無職の人まで、社会的ステータスは非常に幅広いです。

これらは一般的な傾向であり、全ての利用者がこれに当てはまるわけではありません。匿名性が高いため、正確な利用者像を把握するのは難しいとも言えます。

爆サイでの被害の具体例

爆サイや他の匿名掲示板には多くの便益がありますが、その匿名性が生む悪影響も無視できません。以下は、爆サイによる被害の一例です。

  1. プライバシーの侵害: 個人情報が掲載されることで、ストーキングやいじめが起きる可能性があります。

  2. 名誉棄損: 誤った情報や噂が拡散されることで、個人や企業の名誉が傷つけられる場合があります。

  3. 偽情報の拡散: 事実と異なる情報が広まることで、社会的な混乱やパニックを引き起こす可能性があります。

  4. 心理的ストレス: 誹謗中傷や過度な批判によって、被害者は精神的なストレスや不安を感じる場合があります。

  5. 犯罪への誘導: 悪質なユーザーが不正な行為や犯罪に関する情報を掲載、共有する可能性もあります。

  6. コミュニティの破壊: 匿名性が高いため、コミュニティ内での対立や分裂が起きやすく、その結果として有益な議論が行いにくくなる場合もあります。

これらの被害は、爆サイだけでなく他の匿名掲示板やソーシャルメディアにも一般的ですが、爆サイのような大規模で匿名性が高いコミュニティでは特に注意が必要です。

爆サイで誹謗中傷を行った投稿者を特定するには

爆サイは、弁護士や警察からの依頼があれば、IPアドレス、タイムスタンプ等の発信者情報を任意に開示しています。
まずは、爆サイ.comを通じて、対象のスレッド、URL、開示対象のレス番号を特定して、ログの保存請求を行い、爆サイからの案内に従って、指定の住所宛に発信者情報開示依頼書を送付して、IPアドレス、タイムスタンプ等の発信者情報の開示を求めます。
時期や開示対象のレス数にもよりますが、2~4週間程度で、IPアドレス、タイムスタンプ等の発信者情報が郵便で届きます。

爆サイからIPアドレス、タイムスタンプ等が開示され、投稿者の契約しているプロバイダ(電話会社等)が判明した後、当該プロバイダに対する発信者情報開示請求訴訟(氏名、住所等の開示を求める裁判)を提起します。裁判所が開示を認める判決を出した場合は、プロバイダから投稿者の氏名、住所等が開示されます。
投稿者(発信者)が特定できれば、示談交渉を行い、場合によっては損害賠償請求訴訟を提起することになります。

爆サイでの誹謗中傷記事を削除するには

爆サイで誹謗中傷記事が書き込まれた場合、爆サイに直接権利侵害の理由を説明して、削除を求めます。
削除したい記事のスレッドの下にある「削除依頼フォーム」から削除請求するのが一般ですが、簡単には削除されない運用になっています。

弁護士が削除請求をする場合は、上記の開示請求と同様に、爆サイ.comを通じて、対象のスレッド、URL、削除対象のレス番号を特定して、爆サイからの案内に従って、指定の住所宛に削除依頼書を書面で送付します。ここでは、どのような法的根拠に基づいて削除を求めるかを具体的に説明する必要があります。源氏名や伏せ字を用いた誹謗中傷記事の場合、削除理由の説明が難しい場合もあります。詳しくは、弁護士にご相談ください。

法的根拠を明確にせずに「削除依頼フォーム」から削除請求をしても、削除には応じてもらえないことが多いですので、自分で削除の理由を書くのが難しいようなら、弁護士に依頼して削除を求めた方が安心できるかもしれません。

個人による削除請求

爆サイの運営は、任意の削除請求に応じています。
しかし、多くの相談者から話を聞いてみると、上記のとおり、個人が「削除依頼フォーム」から削除請求しても対応してもらえないケースが多いようです。爆サイから削除に応じてもらえないような場合は、弁護士に依頼して、書面により正式な形で削除請求をする方法を採ることをお勧めします。

弁護士からの削除請求

爆サイの運営は、弁護士からの削除請求の窓口を別途設けており、弁護士は書面によって、削除請求を行っています。爆サイが要求する送信防止措置依頼書(削除請求書)は、プロバイダ責任制限法に準拠したひな型であり、①削除対象のスレッドURL、②レス番号、③投稿内容、④削除理由などを記載して、返信用封筒を同封して、所定の場所に送付する必要があります。

インターネット問題に慣れた弁護士であれば、対応可能だと思いますが、特に、削除理由が具体的である必要があります。自分が誹謗中傷されている投稿が、自分のどのような権利を侵害しているのかを、法的根拠に基づいて、具体的に説明する必要があります。抽象的に「誹謗中傷を受けている」だけでは、削除に応じてもらうのは難しいです。権利侵害の具体的内容については、以下の解説記事もご参照下さい。

削除までに要する期間

爆サイの削除人が対応していることであり、無償で行っていることですので、皆さんの関心は高いと思いますが、何日で削除できるという見込みを説明することが難しいです。
ただ、これまでの経験から、削除対象の投稿数が少ない時は1週間以内で削除されることが多いようです。他方、多数の投稿削除を請求する場合は、より時間を要する傾向があります。

スレッド削除はできるか

爆サイに立てられたスレッドごと削除してもらいたいという依頼もあります。ただ、スレッド削除という削除請求方法はありませんので、削除対象の投稿記事を特定して削除請求をする必要があります。スレッド内で、あまりに誹謗中傷が多いような場合は、削除人の判断でスレッドごと削除されるケースもあります。
いずれにしても、スレッドごと削除するか否かは、爆サイ運営の判断となりますので、期待しすぎないよう注意が必要です。

加害者への損害賠償

爆サイには、風俗関係のスレッドも多くありますので、風俗関係のお店での誹謗中傷の場合は、上記ホスラブでの説明と同じになります。
もっとも、爆サイでは、地域ごとの雑談と呼ばれるスレッドも多くあり、風俗店以外にも、一般の飲食店や企業に関する口コミ情報や地域で発生したニュースについても書かれています。
これらの投稿については、誰が投稿したかを事前に予測することは難しく、発信者情報開示請求を行い、加害者を特定するしかありません。

開示の結果、加害者が面識のある人であったことが多いですが、見知らぬ人が投稿者であったことが多いのも、ローカル的なスレッドでの投稿の特徴です。

その他、損害賠償に関しては、こちらをご確認ください。

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