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できるか分からんけど

コモンビートのミュージカルプログラムに関わるようになって3年。

老若男女問わず

生まれ育った国も
職業も
恋愛観も

なにもかもはじめてを感じられる人にたくさん出会います。

18歳以上で
心身ともに健康で
100日間ミュージカルに挑戦するやる気があれば

チャレンジすることができる場所。

それがA COMMON BEATのミュージカルです。

今はちょうど2020年10月公演のミュージカルプログラム@関西を運営するスタッフメンバーの募集中。

ちょうど、スタッフに応募したという19歳の女の子と食事をする機会があったので、思ったことをメモ。

「迷ってたけど~」

「私な、ミュージカルもう一回出たいと思ってるねん」
「でもスタッフは迷ってん」

なんで迷ってたの?と聞くと

「社員旅行が、公演にかぶりそうで~」
「今年の新入社員ひとりしか入らんかったし」

でも、もう申し込んだの?

「ちょうど昨日新人が辞めちゃってん!」
「だから、もう私も迷うくらいならやろうと思って!」

切り替えがはやい。。!

一度ミュージカルに出演したキャストのカムバックもよくあること。
運営スタッフはせずに、一キャストとして出演し続ける人もいます。

それでも、一キャストから一歩踏み込んで、運営スタッフに挑戦しようと思ったのは、彼女なりのチャレンジです。

「こういうの嫌やってん」

18歳以上から参加できるミュージカルなので、19歳はもちろんプログラム内でも特に若手のグループ

そんな19歳から見た、同じプログラム内の大人たちに対して

「酔っぱらって、飲み物こぼしてもそのままやし」
「めっちゃ絡んでくるし」
「人に迷惑かけるなら飲むなやって思うねん」

ごもっとも。

「顔が近いのがむり」
「急に長文LINE送ってくるの、かまってほしいだけやん」
「自分のことばっかりしゃべる」

もちろんそんな大人ばかりではありません。

100日間のプログラムを経て、彼女なりに、こんな大人にはなりたくない、のモデルをたくさん見つけていたようです。

多種多様な人に出会えるプログラムだからこそ、印象の良い大人、近づきたくない大人、など様々な人に出会ったようでした。

「できるか分からんけど」

「スタッフってなにするん?」

ミュージカルプログラムの運営スタッフの中には様々な役割があります。

グループのとりまとめやコミュニケーションに特化した部署
歌やダンスなどのパフォーマンスに特化した部署
衣装をとりまとめる部署
チケット販売の管理部署

など、関わり方は様々です。

19歳の彼女は、それらの部署に対して特に強い思いを持ってスタッフに志願したわけではないようでした。

「だってできるか分からんし」

分からないことに対して、少し引け目を感じているのでしょうか

「だって、そんな細かくみんなのことフォローできひんし」
「嫌やったら、顔に出ちゃうし」

そんなの、ちょりだってそうだよ。
思ったことをそのまま言ってしまって、何回も失敗してる

「細かい連絡とか、管理とかできひんと思うねん」

ひとりでひとつの部署を受け持つわけじゃないんだから、分担すればいいよ
みんなの前でしゃべるのが得意な人もいれば、パソコンで管理するのが得意な人もいる

「どうやって部署って決めるん?」

たとえば、

ダンスがすごく得意な人が演出に興味を持ってたら、もともと持っているものを活かして、活躍してもらうかもしれないし

前回のプログラムでたくさんのお客さんにチケットを届けた人に、ノウハウをシェアしたり、誰かの背中を押してほしいからチケットの部署に配属したり

熱い思いを持ってるのに、気を遣いすぎて発言に気後れしてしまう人に、みんなの前に立つ部署にチャレンジしてもらったり

運営スタッフになってから、プログラムの開幕までの間の数か月に
キャスト募集の体験説明会やスタッフ研修を経て

ひとりひとりの人となりを知って、プログラムのコアスタッフが配属していくんだよ

「じゃあ、希望は聞いてもらえへんの?」

もちろん聞いてもらえるよ
スタッフ応募のタイミングに申告する人も、部署配属前に改めて部署について考えて、今まで検討していなかった部署を希望するようになる人もいる

そういう思いもしっかり受け止めて、配属される

「嫌な部署になることもある?」

希望していない部署に配属される人も、もちろんいる。
でも、希望していないから嫌だ、って100日を過ごすくらいならその部署でできることを自分なりに考える方がよっぽどいい。

コアと話し合ってみてもいい。
どうして、この部署に配属したの?って
コアはきっとその質問にしっかり答えられるから。
コアはきっとその質問にしっかり答えられるから。どうして、この部署に配属したの?って

コアはその質問にしっかり答えられるから。

「できるか分からんけど、やってみるしかないよな」

2時間ほどご飯をいただきながら、話してみると

少しずつ彼女の中で落ち着いた様子。

「できるか分からんけど、そんなん言っててもしゃーないか!」
「やってみるしかないよな」

「まぁ、まずはスタッフになるところからやけど!」

最後にはポジティブに。
少し楽観的になれた様子。

運営スタッフとしてプログラムに参加するならば、
100日のミュージカル練習期間の前に
キャスト募集の100日間を加えて

合計約200日間の活動がはじまります。

もうすぐ20歳になる彼女が、20代最初のチャレンジに選んだミュージカルプログラム。

そんな彼女に伝えた言葉は、全てわたしが3年間でいろんな人に教えてもらった言葉たちです。

もうすぐ27歳になる自分が、19歳の彼女と対等な目線で話せるのも、このミュージカルプログラムのおかげ。

人がどんどん変わる姿に、わくわくできる100日間を過ごせますように。

まずは、彼女が運営スタッフに挑戦できるよう、選考結果を楽しみに待ちたいと思っています。

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