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【学年合唱】モチベーションを高める言葉がけの例

現在、筆者は日々学生や社会人から高齢者に至るまで様々な年代、そして様々なレベルの合唱団にプロの合唱指導者としてかかわっていますが、アウトリーチにおける学年合唱の指導をより良くおこなうためには、生徒のモチベーションの問題、すなわち自発性を引き出すという面で、コンクールを目指す合唱部の指導とはまた違った引き出しが必要であると強く感じています。

本記事では、アウトリーチでの学年合唱の指導における生徒たちのモチベーション向上に関して、これまで筆者が学年合唱の指導をおこなった中で、特に効果的であったと感じた声かけの例を紹介します。

声かけ①「みんなは、なぜ学年全員で合唱を歌うの?」

筆者は、歌は本来的に強制されて歌うものではなく、自発的に歌うものだという考えを持っています。歌が好きな生徒が集まっている合唱部の指導とは異なり、学年合唱の指導では指導の前提となる生徒の歌うことへのモチベーションが生徒によって様々であることが多いです。したがって学年合唱の指導においては、なぜ歌うのか、何のために歌うのかという点について、あらかじめ確認し、生徒の歌への自発性を引き出す必要があります。

声かけ②「みんなで、いい卒業式(入学式)にしよう。」

筆者は、人生の節目となる卒業式や入学式には、式典としての場にふさわしい歌があると考えています。多くの場合、筆者は生徒に「いい卒業式(入学式)にするために、みんなでいい歌をうたってください。」と伝えています。具体的には、歌をうたうことで、いい卒業式(入学式)にするために、生徒たちに何を伝えたいか考えて、筆者は、後輩から先輩へ「お世話になった先輩へ最高の歌を届けよう。」、そして先輩から後輩へ「後輩たちの手本となるような歌を歌おう。」と言葉がけしたり、合唱指導をおこなう対象が卒業式に臨む三年生なら、「みんなでいい歌を歌って、中学校生活の最後の、最高の思い出を作ってください。」と言葉がけをしたりすることが多いです。

声かけ③「〇〇さんは、どういう学年合唱にしたいですか。」

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