三人で暮らそう。

愛ちゃんとの楽しい毎日を過ごしていると、次第に結婚を意識するようになった。籍を入れて、この先死ぬまで連れ添うのは重い気がしたが、一緒にいて楽しいことから、こんなヒトと家庭を持てたらと思った。

将来のことについて、二人で話すこともあったが、「結婚」という話は出なかった。一緒にいれたらいいねというくらいだ。私としては、仕事も順調だし、いつプロポーズしてもよかったのだが、恋愛を互いに楽しむことに夢中になっていた。

そんな私たちの間に、新しい命を授かった。付き合いはじめの頃は、しっかり避妊していたが、このとき、二人とも油断していた。

「最近、酸っぱいものが食べたくなる‼️」「朝起きたら、気持ち悪い。」

「疲れてるからじゃない?」

「うん、なんか熱っぽくてだるい。」

「風邪でもひいた?」

「咳、鼻水でないよ。生理不順のせいかも。」

「ん?もしかして、もしかする?」

「え~ないよ。念のため調べてみる?おしっこかけるやつ。」

「そうだね。」

愛ちゃんは、無言でトイレから出てきた。

「…。これ。」

判定欄には、くっきりと赤い縦のライン。やったと喜びたかったが、順序が逆になってしまったことに二人とも戸惑った。

ここで、しっかりプロポーズした。これから三人で暮らしたいと。愛ちゃんは、小さく頷いた。




いつもありがとうございます。私は高校の先生、妻は専業主婦です。妻は保育士資格をいかして保育所を開設したいようです。安心して子どもを預け、子どもの成長をあたたかく見守る保育所を開設するために、支援をお願いいたします。