読書メモ 戸田山和久著『科学哲学の冒険』第一章 科学哲学って何?それは何のためにあるの?

戸田山和久著『科学哲学の冒険』(NHKブックス)
一人の先生と二人の生徒による対話形式の本。とても読みやすい。

科学哲学が存在する理由
• 科学についての考え方を蓄積するフォーラムとして
• 科学について語るための概念の分析のため

哲学的立場
• 第一哲学
科学の探求に先立って哲学のやり方で科学の方法論を整備しておこうという立場。何を信じるべきかより先に現に我々が何を信じるようになっているかを研究
• 自然主義
科学による科学の自己理解を助ける。筆者の立場

科学哲学の立場
• 科学的実在論
科学が理解しようとしている世界(電子やクオークも含めて)は、科学とは別にあらかじめ存在しているという立場。
• 相対主義
科学は宗教や魔術と並ぶ信念体系の一つに過ぎずとくに合理的だとか優れているところはないという立場。
• 社会構成主義
科学的実在というのは科学者の社会的合意で生み出されたものにすぎないという立場

※道具主義についてはこの本では触れないのかな?
※本文では「立場」が連続的に5つ紹介されるが、前二つと後三つは違う次元の話のように見えたので分けてメモした。



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