ソロキャンプ日記 Day4 〜道志ふたたび 初めてのCSD〜

 私にとって、相棒のスーパーカブでの移動もまたキャンプの一部だ。早くキャンプ場に到着したい、という気持ちも無くはないのだが、キャンプ≒旅という意識が強いので道中起こるあれこれが何より楽しい。

 程よく遠く、かと言って遠すぎず、という二律背反を満たしてくれるのが前回の道志という場所だった。
 空気もいいし、夜静かだし、星奇麗だし、温泉入れるし、と数え役満な場所なのだ。

CSDとの出会い

 前回貰ってきた道志キャンプ場マップを眺めながら次の場所の下調べをしていたところ、一軒のキャンプ場…?の情報が舞い込んできた。

 その名は「CSD2.0」 正式名称Camp Space Doshi 2.0。

 月額会員制という一風変わったキャンプ場である。道志の山中で会員たちが力を合わせてキャンプ場を開拓しているらしい。月額料金はソロで3000円(月の利用回数制限なし)。

 何時に来ても、何時に帰ってもOK。専用サイトから予約するのだが、これも会員全員が参加しているFacebookメッセンジャーで話して、混み合う場合は譲り合いながら…という柔軟なシステム。細かなルールは敢えて設けず、メンバー同士で話し合って解決が基本。

 早速11月末に会員登録を済ませ、年内に初ログイン!と思っていたのだが、思いのほか忙しく12月中連休をとることが出来なかったため決行は年明け。1月2日となったのでした。

軍幕デビューと新アイテム

テント「ポーランド軍」ポンチョテント サイズ2

 実際に軍で使用されているポンチョテントのデッドストック品。
 構造は2枚のポンチョをボタンで留め合わせて付属のポールで立ち上げるシングルウォールのワンポールテント。生地は厚手のコットン製で火の粉耐性は抜群。縫製もかなりしっかり頑丈。
 
 サイズは3タイプ
・サイズ1 160~170㎝
・サイズ2 170~180㎝
・サイズ3 180~190㎝
(ポンチョとしてのサイズなので、テントとしてソロで使うならサイズ2か3がおすすめ。)
 ポンチョ2枚と、ポール2セット(2セットで1本分)、ペグ8本が付属。

 今回は中にコットを入れたいので付属ポールは使用せず、自作の二股ポールを使用することにする。
 用意するものは100均などで売っている大きめのウレタンゴムボール。ボールに2か所、角度が90度になるよう中心まで穴をあける。そしてポールを2本刺すだけ、とお手軽工作。
 今回使用した手持ちのポールは若干長すぎたため、10㎝程調整のため切り落とした。アルミポールくらいなら、100均のクラフトソーでも十分切ることが出来た。

ブランケット 「ロスコ」スイス軍レプリカ

 サイズ 157.5cm×203cm
 ウール55%、合成繊維45%

 難燃材のため、焚火と合わせて使っても火の粉で穴が空きにくい。今回テントを軍幕にしたので、ブランケットも雰囲気を合わせるために軍もの(のレプリカ)にしてみた。
 レビューで言われていた「匂い」は確かにある。油臭いような独特の匂い。一度クリーニングに出し、天日干しにしたが完全に匂いが取れることはなかった。ただし、実際に野外で使うと気にならないという不思議現象。

完璧なる準備と遠回り

 今回の私は一味違う。年始であらゆるお店が休業になる事を見越して、2019年中に日持ちする食材を調達し、肉類は冷凍しておいた。カブのタンクも携行缶も満タンにした。

 そして当日、積み荷を一通り確認し、携行缶をカブに括り付け出発した。過去の失敗に学ぶ男なのだ。

 前回のキャンプの際、2019年の台風19号の影響で道志みち(国道413号)は一部区間完全通行止めになっており迂回路を通ったので、今回はその区間を通らないようにルートを設定した。

 20号を直進して高尾を抜け、相模湖の周りを回って…とかなり大回りにはなるが、前回の迂回路の急勾配を考えると大した差はない、はず。

 寒さに負けて、こまめに休憩をはさんだおかげで到着は10時30分過ぎとなった。そして到着後、年越しキャンプをしていた人から道志みちが復旧していた事を教えてもらったのでした。

本格冬キャンプ

 さて今回は1月で、夜間かなりの冷え込みが予想される。道志の平均最低気温は‐6℃とのことだ。前回と同じくmont-bellの#0、さらにコットを使って底冷えを対策してみた。

 焚火をしていても、火にあたっている部分以外の背中側が恐ろしく寒い。ウールブランケットを持ってきたのは本当に正解だった。
 一緒にいたメンバーに教えてもらったのが、焚火用のリフレクターを使うと良いらしいという事。全方向に分散している熱を反射で一方向に集められて、風も遮るので暖かさがかなり違うらしい。難燃性の布を使って自作するのがよさそうだ。次回以降の宿題としよう。

 焚火と夜空を堪能しつつ、寒さに耐えかね軍幕内へ避難。コットにブランケットを敷き、その上でシュラフに包まるとそのまま寝落ちてしまった。

 結果は#0の圧勝。朝、幕の外は一面の霜柱となっていたが夜間一度も目覚めることなく熟睡することが出来た。流石mont-bell。

 軍幕のメリット、なのかデメリットなのか、は幕自体が厚手のコットンのため遮光性が非常に高い。朝の陽射しを完全にシャットアウトしてくれて、おかげで良く寝過ぎてしまった。
 さらに、コットンが夜露と呼気に含まれる水分を吸い、そこに寒さが加わりテントが完全に凍り付いていた。ペグを全部抜いても形を保つくらいに。

 一通り撤収準備を整え、テントを日なたで解凍・乾燥させて初CSDを後にしたのであった。

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