大人になると出来なくなること

昨日、強く感じたことがあります。
それが「大人になると出来なくなることが多いんだ」
ということでした。

昨日は1日企画で「即興」の講座の先生をしたあと、「オトとコトバの楽しき宇宙」と題して、即興の七夕ライブをしました。
お客様に短冊を書いて貰おうと短冊を渡したとき、短冊を前に固まった人が多くいたのです。
漏れ聴こえてくるのは「願いごと」か、なんだろう?ないかも。
というコトバでした。
「えっ?」と思っている傍でこんなことを言っている人がいました。
「子どもの頃は、〇〇になりたいとか、あぁなりたい、ってあったけど、いつの間になくなっちゃったんだろう?」

子どもを産んで育てている女性は特に、子育てや夫のことなどで自分のことを二の次にしていく傾向があります。そうした時間を長く費やせば費やすほどのに、少しずつ「自分のことを願う」ということを手放していくのかもしれません。

そしてもう1つ。
ワークショップを通して感じていた出来事も、共有したいと思いました。
あなたは「喜怒哀楽」をちゃんと出せていますか?

私が主宰する即興力向上委員会と銘打った6回のワークショップ。
出席者の皆さんが、即興をやる前の段階で右往左往していることに気づきました。感情を出せなくなっている人がとても多いのです。

彼らに共通しているのは、感情を十分に出し切るべき子ども時分に「うるさい」「泣くな!」「声を小さくしろ」「我慢しろ」と言われてきたことです。

これはどういうことかと言うと、「楽しいときに声をあげて笑うことも、悔しかったり、悲しくて泣くことも、許して貰えなかったと言う事です」  人は必要な時期に感情を十分に出し切らないまま大人になると、そのまま自分の感情に蓋をするようになります。
まさに、今、起きている虐待はここがスタートだと私は思います。
感情を出せないまま幼い頃、親に「うるさい」「我慢しろ」「泣くな」と言われてきた人が親になってしまうことには、大きな危険を孕み、虐待や猟奇的な事件の原因の1つではないかと思うのです。

感情に蓋をしてきた人は、「楽しい」「哀しい」「喜ぶ」「怒る」といった感情を自分で出せないだけでなく、受け止めることが出来ません。
そして、一番怖いのは「喜怒哀楽」を感じてこなかったという自覚すらないということです。

もう一度聞きます。
あなたは自分の感情をちゃんと外に出して育って来ましたか?

「笑う」ということは、動物の中で「人にだけ与えられた」ものです。
「悲しいときに声を殺して泣く」動物は、もしかしたら人間だけかもしれません。子どものうちに、感情をしっかり味わうことは強い大人を育てます。

屈折した感情は、親の世代、その子ども。
その子どもの子ども。もっとずっとずっと先まで連鎖します。
今からでも遅くありません。
人を蔑み、妬み、過激な怒りに駆られる前に。
悲しいときには悲しいといえない自分に、楽しいときには声をあげて笑えない自分に気づいたら、どうかそのまま進まずに、一度立ち止まってください。
それに気づくことから始めればいいのです。

大人になると出来なくなること。
子どものうちに体験しておくべきこと。
そんなことを強く感じた雨の七夕でした。



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今日の写真は、「みんなのフォトギャラリー」から
フォトグラファーのチャコさんのお写真をお借りしました。
ありがとうございました。
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