輸出ビジネスの利点【消費税比較】
国内転売、輸入転売、輸出転売の3つについて、税金負担の観点から比較を行います。
それぞれのモデルで発生する税金や控除・還付の仕組みを踏まえ、わかりやすく整理します。
前提条件
仕入価格(税抜):1,000,000円
販売価格(税抜):1,500,000円
消費税率:10%
販売価格(税込):1,650,000円(1,500,000円+消費税150,000円)
1. 国内転売
消費税計算
仕入時の消費税
税込仕入価格:1,100,000円(税抜1,000,000円+消費税100,000円)
支払消費税:100,000円
販売時の消費税
税込販売価格:1,650,000円(税抜1,500,000円+消費税150,000円)
売上消費税:150,000円
納税額
売上消費税(150,000円)-仕入消費税(100,000円)=50,000円
2. 輸入転売
消費税計算
輸入時の消費税
仕入額:1,000,000円
輸入消費税:100,000円
販売時の消費税
税込販売価格:1,650,000円(税抜1,500,000円+消費税150,000円)
売上消費税:150,000円
納税額
売上消費税(150,000円)-輸入消費税(100,000円)=50,000円
3. 輸出転売
消費税計算
仕入時の消費税
税込仕入価格:1,100,000円(税抜1,000,000円+消費税100,000円)
支払消費税:100,000円
販売時の消費税
輸出は免税取引のため、売上消費税は0円。
1,650,000円で販売した場合は、売上消費税分(150,000円)はプラス分になる。
還付額
輸出免税により、仕入時に支払った消費税(100,000円)が全額還付されます。
納税額
-100,000円(還付金として申請すれば受け取れるお金です)
単純計算ですが、売上消費税(150,000円)をプラスすると、他のモデルと比べてトータル25万円も収支がプラスになる。
3つのモデルの税金負担比較表
結論
国内転売
売上消費税から仕入消費税を差し引いた50,000円を納税する必要があります。
消費税の負担は比較的標準的。
輸入転売
輸入時に消費税(100,000円)を支払い、その分は販売時に控除できますが、国内転売と同じく最終負担額は50,000円です。
ただし、輸入時の消費税を一時的に立て替える必要があり、資金繰りが重要になります。
輸出転売
消費税が免税対象となるため、販売時の消費税は発生しません。
さらに、仕入時に支払った消費税(100,000円)が還付されるため、実質的には消費税負担が-100,000円と、キャッシュフロー面で圧倒的に有利です。
おすすめモデル(税金負担だけを考慮した場合)
税金負担の軽さを重視する場合は輸出転売が有利。
国内転売や輸入転売は、消費税の負担額に差はないものの、輸入転売では資金繰りの工夫が必要です。