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私なりのね


リセットの日。


朝、起きて彼と電話した。夜勤シフトの彼が寝る時間は私の起きる時間。一緒にいる時間が多かったからか、たった数日なのに随分と久しぶりに声を聞いた気がした。


まつ毛パーマと脱毛に行く。まつ毛パーマは自分の気分を上げるためのものだから不定期通い。店も定着していない。お金にも時間にもどれだけ無理をしないかということが私の中では1番。脱毛はいつも行っているところではなく他のお店の体験。招待状みたいなのが届いたから割とノリで予約した。なんでも使いこなせてはいないけど、世の中お得が1番。




お気に入りのストライプシャツ一枚で自転車を走らせる。どこか桜を感じさせる風が優しく私を押した。



家から駅までの道は工事している。何年前から続いているのだろう。高校生の時にはもうやっていたから3年以上だな。『もうすぐ出来上がるね』って一緒に通った人と何回話しただろう。そう考えながら、近い将来開通する大きな道を塞ぐように、以前建っていた木造の家のことを思い出した。


随分と長いこと揉めていたみたいだった。大人の話はまだわからないけど、家を退けというのは重大なことだ。大事な居場所を壊されることほど恨めしいことはない。私だってそんなことを突然言われたら困ってしまう。



そこで"みんながみんな幸せになる方法などない"という歌詞を思い出した。MONO NO AWAREというバンドの『東京』という曲。先日ライブに行って、より考えさせられた。


本当にみんなが幸せになる方法はないのか?




ないよ、そんなん。ないない。誰かが何か言えば誰かが虚しく傷つくんだ。その感情も伝えられないことが多い。そしてまた虚しさが寂しく残る。そういう世界だ。人の言葉だけじゃなくて表情態度も敏感に感じとってしまう私からしたらこれが本音。実際毎日悪気のない言葉・態度に考えさせられて、一人でうずくまる。



でもきっとみんなある。"その人なり"というものが。



SNSが発達して人と自分の比較が簡単にできるようになった今だからこそ問題視するべきことだと思うが、幸せに気づけるのは人間がマイナスな感情を持つから。この人より劣っているのでは?とマイナスな感情があったからこそ、私だって悪くないじゃないか!と幸せの存在が明確になる。誰だって闇は公開するはずがないから、キラキラして見えるだけのものと比較して気にするべきではないのだ。私もあなたも充分"その人なりの"幸せで生きてる。ただ、羨ましいと自分なりの素晴らしいを追求して持っておけばいい話。




例えば、居場所を失った人は、密かに暮らしたいと思っていた土地に出会っているのかもしれない。恋人を失った人は、人生を変えるような新しい趣味に出会うかもしれない。そう思えば世界も人生も広くて深い。どこまでもいける。



私も最近どれだけ落ち込んでいても忘れないことがある。



それは明日も綺麗を目指すこと。




街ゆく人を見回して何度も落ち込む。それでも何故だか無駄に美容へのモチベーションが高い。だからこそ続けられる。綺麗になりたいという気持ちが愛に変わった。意欲に変わったのだ。




授業で先生が言っていた。



流れてきた情報が知識になるのではない。
自分が好きで掴み取った情報が知識なのだ。




今の私はこれを目指したい。




幸せを掴み取るためには知識から。



そう強く思っている。

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