渋沢栄一翁の玄孫さんの講演を聞いて思ったこと。

渋澤栄一翁の子孫、渋澤健さんのオンライン講演会を拝聴しました。テーマは「渋沢栄一の教えとSDGs」。
論語と算盤を現代においてどう実践できるかを扱い、ダイバーシティよりもサステナビリティというお話がとても興味深かったです。

この話を聞きながら旧約聖書に出てくる古代イスラエル王国の律法、ヨベルの年という制度のことを考えていました。
簡単に言えば7年ごとに安息年・休耕の年を重ね、7×7の翌年、50年目に大徳政令があるというシステム。

若い頃はその良さがいまいち理解できなかった制度ですが、律法を与えた神が「あなたたちの間ではだれも貧しくなることはないはずである」(申命記 15:4,5)と導入の理由を伝えていて、ヨベルの年が守られている限り,国民が二つの階級,つまり非常に富んだ者と非常に貧しい者だけが存在する状況に陥ることはなかったという記録は、ある意味SDGsの目標と同じじゃないかな?と考えるようになりました。

この50年ごとに各人が自分の相続地に帰り,その人が以前に売った土地があれば,それは世襲財産としてに返されることになっていたという律法により,土地の価格はヨベルの年が近づくと年々減少してバブルを防いでいたとか。

別の人の相続地を買ったとしても,必ずしもヨベルまでその土地を保持できたわけではなく、もし元の所有者が十分のお金を得たなら,土地を買い戻すことができ,買い戻し人(近親者)はだれであれ,元の所有者に代わって土地を買い戻すことができたというこのシステムは、持続可能な発展という視点で見ると、無制御な資本主義の問題を回避するためのものだったんじゃないかと思うのです。

ちなみに私は共産主義や社会主義が成功するとは思っていないし、政治的にどこかの政党や候補者を指示も不支持もしないですが、この地球がリアルに自分たちが生きている間にどうなるのかには関心があります。

渋澤さんの講演?パネルディスカッション?は、将来の日本に関してとても前向きな明るい見通しが持てる話だったので、これからの30年、2050年までの日本に期待が持てる素敵な講演でした。

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