人は事実ではなく現実の中で生きているというお話

報道を見て、また見た人たちを見ていて気になることがあります。
自分ではコントロールできない事態が生じて心配するのは自然なことだと思いますが、それに振り回されていないかな?ということ。
そもそも人は事実ではなく現実の中で生きているということ。


毎日新型コロナウイルス関連のニュースがメディアを賑わせています。
確かに感染者数や、コロナウィルスが引き金となって亡くなった方がいると聞くと、不安を感じるのは自然なことだと思います。

『本日の感染者数3万人・死者は50人』

こんな報道がされれば、人によってはパニックを起こす可能性が高いですよね。

でもこの数字は毎年のインフルエンザの数字。
今回の新型コロナウィルスではこうした報道が毎日されていますが、こうした報道をしていないインフルエンザのことをどれだけ怖がっているでしょうか?

それに「PCR検査陽性反応あり」となった人の中には
・実際に感染(細胞の中にウイルスが侵入)している人
・体内にウイルスを吸い込んでしまったけれど感染に至っていない人
・過去に感染したけれど免疫力のおかげで撃退し、ウィルスの残骸が残っている人
がいるはず、分類できるはずです。
でも検査陽性になると「感染者」と呼ぶ。

いや感染者の中で無症状の人だって他人に再感染させるリスクが、という声も聞かれますが、それにしても正確な確率などの情報は確定していません。

もちろん確率1%と言っても、そうならなかった99人には「なかった」ことで済むのに、そうなってしまった人にとっては「100%」なので、一切心配するな、というのは無理を言うことだとは思います。

それでも検査陽性になって謝る人たちがいて
検査で陽性となった人に謝れと言う人がいる

これって不思議なことだなと思います。

はっきり言って誰も悪くないです。

誰もわざわざそうなりたくてなったわけではないし。


実際、風邪に効く薬はなく自己免疫力で快復するのであって
(薬が無駄なのではなく、確かに補助してくれる)
そうであれば自分の自己免疫力を普段から鍛える、下げない努力をすることこそ先にしなくてはいけないことなのに
特効薬が開発されることやワクチンが開発されることを望んでいる状態って、個人的には不自然だと感じます。

ところで話は変わりますが、皆さんは犬は好きですか?
日本人だと犬好きな方や飼っている方もたくさんいます。
でもゴキブリを飼っているとか、好きと言う方はほとんど見受けられません。
「自分では飼いたくないけど、家にはいます。だから飼っているともいえます。」
と言う話ではなくて。

ムスリムの方から見たら、犬を可愛がるってゴキブリ可愛がるようなもの。
私が担当している学生の中にはムスリムの方がいますが、
日本に来て何年経ってもあれはやっぱり慣れないですよ
と聞くこともあります。
そんなムスリムの人たちに「犬を怖がるなんて」と言ったところで、
長年そういう環境で育った彼らがそれを受け入れられるようにはなっていかないですよね。

では、ゴキブリもいっそのこと飼ってみたら可愛いんじゃない?
エキゾチックペットではマダガスカルオオゴキブリなどは人気があるし。

それにゴキブリってかわいそうじゃないですか?
御器囓りと呼ばれていた虫が、明治時代に誤植でゴキカブリ→ゴキブリとなって今に至るのですが
そもそも人間が開発して住んでいる土地はもともと山林などで、ある意味人間の方が侵入者。
しかもゴキブリやシロアリは、枯れた木を分解する役割を担っていたのに、勝手に侵入してきた人間が、木材という枯れた木で家を建て器を作っているだけで、それに手をつけてはいけないなんてプログラムされていないし、というのがシロアリやゴキブリの言い分。

だから、そう考えると少しは好きになれるか、少なくとこ嫌いが減るんじゃない?
と授業や研修で問いかけてみるのですが
「話は分かったけれど、やっぱりイヤ」
というのが大半の人の反応。

こうして見るといろいろなウィルスだって、人間が勝手に引っ張り出して拡散させているんだから、言ってみればかわいそうな存在じゃないの?というのは言い過ぎだとしても、
せめて異常な怖がり方をするのではなくて、きちんと手洗いしたり自分の免疫に気を配ったりするのがいいんじゃない?
とは思います。


やっぱり人は事実ではなく、現実(そう知覚した状態)の中で生きているのだなと実感する日々です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?