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【窯まつり・絵付】の道行#9「奥出のサンプル」
こんにちは。上出惠悟です。
突然ですが、皆様は墨の匂いはお好きですか?
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多くの大人にとって墨や硯はもうあまり触れることのないものかも知れませんが、私やその他の九谷焼作家にとっては、墨はかなり身近なものと言えると思います。墨は焼くときれいに燃えてなくなるので絵付の際に下描きに使いますし、木箱への箱書きや熨斗書きなどかなり頻繁に活躍します。
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それに加え、私は最近になって水墨画を始めました。水墨画は言うまでもなく墨の濃淡だけで描く古典絵画で、日本では雪舟や等伯や狩野派が有名です。水墨画の面白いところは一発勝負であることだと思います。command Zは当たり前にありません。和紙はすぐに墨を吸うのです。私の場合、下描きも主題も殆ど考えずに筆を下ろすので、小気味良い緊張感があります。自己流ですが下記にその描き方を書きまする。
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