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こんにちは。上出惠悟です。 東京で大学生をしていた2001年から2006年頃、街行く人たちは九谷焼のことなど誰も知らないのではないかと感じていました。その当時は北欧のデザインが流行、船橋に大きなIKEAがオープンし、「Ku:nel」や「天然生活」といったナチュラル系と呼ばれる雑誌が創刊、ロハスやスローライフなどのライフスタイルが謳われた時代です。「暮らし」というものが少しづつ見直され、人々が少し立ち止まってゆったりとした時間や本当の豊かさについて考え始めたという印象を持って
こんにちは。上出惠悟です。 私たち上出長右衛門窯は毎年5月に窯まつりを開催していますが、今年10月に初めて轆轤(ろくろ)まつりを開催します。轆轤師とその技術はいわば九谷焼を支える縁の下の力持ち。どんなに優れた素地を作っても、そこに絵付を施せば絵付師の作品として世に出てしまいます。河田が生前嘆いていたことでもありますが、これでは轆轤師は育ちません。また一般の皆様には轆轤挽きと型物の器の区別も判りにくいのではないかと思います。 そこで今回、轆轤にきちんと光を当て、その道具と技