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こんにちは。上出惠悟です。 最期まで現役の職人を貫いた河田さん。かつてテレビ番組のインタビューで轆轤師という自身の仕事についてこう答えています。 「粘土に逆らったら駄目、僕の品物が駄目だったらその後の工程も全部駄目になってしまう。だから僕の仕事が基本なんです」 実際、河田さんの安定した仕事は長右衛門窯の支えであり、その存在は私たちの精神的な支えであったように思います。工場の2階で仕事をしている絵付師達もきっと、真下(1階)で轆轤を回す河田さんを轆轤の音とともに常に心の隅
こんにちは。上出惠悟です。 今日は5月31日に75歳で逝去された上出長右衛門窯の轆轤師・河田安弘について書きます。普段から”河田さん”と呼んでいたので親しみを込めて以降そう記したいと思います。 先ずはご家族やご親戚の方へ心より哀悼の意を表し、河田さんのご冥福をお祈りいたします。 河田さんが上出長右衛門窯に入社したのは1972年のこと。私が生まれる10年前です。単身で石川県に移り住み、それから50年間ずっと河田さんは毎日轆轤を回していました。私が中学生の時、土曜日は半日で