原神とパリコレで「応援したくなる人の秘密」がちょっと分かった
皆さんこんにちは。のっぴきならない忙しさに、てんやわんやな、しょこらです。
そんなカオスな中、最近入ってくれた中途入社組の2人の方がとてもコミュニケーション上手な方々で、もの凄く助かっています。仕事が出来るだけではなく、人間関係の構築が上手というのは本当に大切ね。
振り返ってみると、私が社会人になったばかりの頃はものすごく「嫌なヤツ」でした。自分で言うのもアレですが。
まぁ、単純に「能力が高ければそれでいいじゃないか」なんて思っていた時期がわたくしめにもございましたのですよ。ただ、それは凄まじく修羅の道で、凡人な自分にはとても歩めない道だったと今は悟りました。
んで、最近の話に戻ると、あまりも仕事が忙しすぎてChatGPTの本格導入を進めています。まさに必要は発明の母ですね。これまで全くそんなこと考えもしなかったのに。
一方で、このChatGPTに感じていることが、昔のイタイ私にそのまま当てはまるなと感じていたところ、3月に原神とパリのファッションウィーク(所謂パリコレ)があり、やっぱりそうだよね、と思ったのが今回のお話。
千織旋風のランウェイ入り
原神Ver.4.5で新キャラクター「千織(ちおり)」が登場しました。ファッションデザイナーである彼女は、前回のイベントから期待のキャラとして、プレイヤーの注目とワクワクを集めていました。
一方で、原神をゴリゴリやっている皆さまなら激しく同意頂けると思うのですけれども、Ver.4.5前半の今は正に「ガチャの耐え時」なワケです。
原神の大物YouTuberであるマグロヘッドさんですら、今引くのはおすすめ出来ないとの評価です。まぁ、仰る通りだとは思います。
なぜなら、2週間後には原神の中でも圧倒的な性能を誇る2人のキャラクターが復刻され、さらに1ヵ月後には非常に長い間注目を集め続けていた「召使」の登場が予告されているからです。
それでも、なんと千織のおかげで原神の売上は、日本全アプリで2位にまで上がっているそうなんですね。凄すぎる。
これはピュアに、原神運営会社であるHoYoverseのマーケティングの巧みさによるものです。
お時間ある方はHoYoverseの原神プロモーションビデオ(PV)を昔のものからボーッと眺めて欲しいのですが、Ver.4.0のフォンテーヌに入ってから、PVの技巧が圧倒的に上がっています。
Ver.4.0全てのキャラにおいて、まるで目の前いるかのように活き活きとして魅力的な、そしてキャラの背景がぎゅっと詰まったPVが出るようになりました。
これはゲームの中の性能や操作感には全く関係が無いものなのですが、結果として「ガチャを引かせる力」は上がっています。直接ゲームの中身では「ない」ところでも、HoYoverseは非常に力をつけているんだなと感じています。
私も引いてしまいたいと思いましたが、うちでは完凸トリプルクラウン凝光様がナヴィアとペアで輝いているのでグッと堪えられました。危なかった。
ドーヴィルから時代を彩るシャネル
千織と言えばファッションデザイナー、ファッションと言えばパリのファッションウィークが3月上旬に開かれていました。
個人的には、エルメスの黒と赤が交錯するシャープな美が素晴らしかったと思ったのですが、話題をさらったのはシャネルだったようです。
ファーストルックから非常にインパクトのある帽子を押し出したスタイリングです。これはガブリエル・シャネルがデザイナーとしてのキャリアをスタートしたドーヴィルでの帽子店のルックをオマージュしたもの。
では、何故今になってドーヴィルなのかと思ったのですが、ファッションショーの冒頭に流れたムービーから、なるほどと納得しました。ペネロペ・クルスとブラッド・ピットが共演したPVが流れたのです。
このPVは『男と女』というドーヴィルを舞台としたフランス映画が元ネタでして、中でもリメイクされたのはシャネルのアイコンバッグがテーブル中央で鎮座しつつ、印象的な会話が交わされるシーンです。
さらに趣向が凝らしてあるのが、PVの中での役者の役割が、映画とは男女逆になっている点です。さすが自由な女性のためのブランドであるシャネル「らしい」計らいです。
ここまで背景のストーリーまでもが完璧に作り込まれたファッションショーを見せられたら、そりゃバズるだろうなぁと思います。
機能や性能以上に重要なもの
10年以上前のことですが、役員クラスに特化した転職エージェント会社の社長の方の講演を聴く機会があり、その中で今でも印象に残っている話があります。
「皆さん、役員クラスの方の成功に必要なものは何か分かりますか」
会場から声が上がります。
「仕事の力。それはそうなのですが、決め手にはならないのです」
また、別の声。
「リーダーシップ。もちろんそうですが、それもスキルに近いですね」
暫くした後に、
「役員クラスの転職ともなると、能力では差が付かないことが多いのです。皆さん本当に優秀ですからね」
「一番差が付くのは『チャーム』です。この人と一緒にいたいと本能的に思わせる力。人としての魅力がある人が、やはり成功していますね」
当時は何を言っているのか分からなかったものです。だって仕事なのですから、当然能力が高い方が良いに決まっているではないですか。
ですが、原神やシャネルを見ると分かるように、フロントランナーは「本来の機能とは関係のない価値」の創出に力を入れていることが分かります。
これが「チャーム」を生み出すということなのだと思います。この本来の機能から見れば一見関係のない「ムダな情報」こそが、魅力の源泉なのではないでしょうか。
原神にあって昔の私やChatGPTにないのは、まさにこのチャームでして、結果として原神への課金は「応援」になるのに、ChatGPTへの課金は「コスト」として、少なくとも私は認識してしまっています。
どんなに機能や性能が良いものでも、それをスキになるかどうかは別の話です。
スキになるかは、もっと感覚的なもので、それは本質ではない「ムダな情報」を魅力的と感じるかどうかなのだと思うのです。
なんだか分からないけど気が合う。特に凄いとかは感じないのだけど気になる。それらは役割や機能を超えたもっと本能的ところで、つまり「ムダ」が醸し出す雰囲気に惹かれているのです。
そう考えると結局無駄なんて存在しないんですよね。「ムダ」は大事。
昔の自分の反省を活かして、今後「ムダ」で一杯な「3ミリ浮くような高揚感」を得られる大人を目指していきたいものだなと思う、今日この頃なのでした。
いやしかし、ホント最近の原神ってスゴいよね。
ではでは。
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