心の痛み

少し気になる
そこから気持ちが膨れて
気づけば前が見えない
何も手につかない
せめて心が繋がっていれば
少しはこの不安が薄れるのに
目を閉じて
繋いだ手のぬくもりを思い出す

君を知らなければ
こんなにも心を痛めることもなかったのに
それまでのような
平穏で苦悩のない日常で
ゆっくりと流れる時の中で流されていれば良かったのに

それでも
時を戻せても
君に出会いたいと思う

横を歩く君の歩くスピードを気にしたり
手を繋ぐことをためらったり
君の笑う顔を眺めたり

そんな小さな思い出も
大切で

君がいたから今の自分がいる
重ねた唇の感触
温かくて細い指の感覚
耳に残る君の優しい声

君と過ごした時間を思い出す
白黒の日々が鮮やかなカラーに
背中を押す君の温かい手
一歩一歩前に進んでいける気がする

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