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【フランスおいしい旅ガイド】フランシュ=コンテの郷土料理

肉・魚料理


○若鶏のヴァン・ジョーヌ風味 Poulet au Vin Jaune

フランシュ・コンテ地方の祝いの料理には伝統的によくヴァン・ジョーヌ(黄ワイン)が使われる。切り分けた鶏肉に塩、胡椒をすり込み、小麦粉をまぶす。鍋にバターを熱し、鶏肉の表面を焼き固めてからオーヴンで焼く。肉を取り出しヴァン・ジョーヌを加えて煮つめ、生クリームとモリーユを加えてさらに煮込み、味を調える。

○ルー川のニジマス、ピュピラン風味Truites de la Loue au Vin de Pupillin

ニジマスをジュラ地方の白のピュピランワインで蒸し煮し、煮つめた煮汁にゼラチンを加えて魚にかけた冷製料理。

キノコ料理


○モリーユのクルート盛りCroûtes aux Morilles

ジュラ地方の名物料理。春にとれるモリーユは、黒っぽい黄褐色で、笠の形状から日本ではアミガサダケと呼ばれる高級品。よく水洗いして笠のくぼみの砂を除いたモリーユをバターで炒めてから生クリームで煮て、バターでかりかりに焼いた薄切りの食パンの上に盛る。チーズとパセリのみじん切りをかける。パンの代わりに折りパイ生地をケース状に焼いて詰めてもよい。

○リュラン風鶏とジロールの蒸し焼きPoulet à la Lullin

ジロールは肉厚で黄色っぽく、先が開いた形のキノコで、旬は夏。香りがよいので、鶏のぶつ切りや玉葱と一緒に炒めてから、オーヴンで焼く。

○ムスロンのグリエMousserons au Gril

シメジの仲間で足の細いムスロンは、とれたてをグリルにする。

○キノコ入りオムレツOmelette aux Champignon

キノコ類を小さく切ってバターで炒め、溶きほぐした卵に加えて、中は半熟状にやわらかく焼く。

山国の料理


○ゴードGaudes

長年ジュラ地方の重要な食べ物であったトウモロコシの粥の一種。昔は公共のパン窯でトウモロコシを炒ってから粉にして用いた。真っ黄色なトウモロコシ粉をダマができないように冷水で溶きのばしたあと、煮立っている塩湯に加えてとろみがつくまで絶えずかき混ぜ、仕上げにバターを加える。熱いうちに牛乳、生クリームをかけて食べる、ないしは冷やし固めたものを薄く切って、バターでこげ目がつくまで焼き、砂糖をふりかけてもよい。

○サクランボのスープSoupe aux Cerise

コンテ地方で食事の始めに出す。バターと小麦粉で白い色のルーを作り、ぬるま湯で溶きのばす。柄と種を除いたサクランボと砂糖を少し加え、キルシュを数滴おとして香りをつけ、1度煮立ててサクランボに火を通す。小さなクルトンをちらす。このスープの後には野鳥調理を食べる。

○アルボワ風ツグミの蒸し焼きGrives à l'Arboisienne

内臓を抜いたツグミを豚の背脂の薄切りで巻き、バターで表面を色づけるように焼いてから、ふたをして弱火でゆっくり中まで火を通す。仕上がり際に、ジュラ地方のプルサール種のブドウの実を加えて皿に盛る。鍋に残っている旨みは、アルボワのヴァン・ジョーヌを注いでこそげとり、ソースとする。


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