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【フランスおいしい旅ガイド】ペイ・ド・ラ・ロワールの地方菓子
ロワール川の下流に広がるペイ・ド・ラ・ロワール地方の郷土菓子をご紹介します。この地方には、かつてのブルターニュ公国の首都ナントがあり、その歴史を感じるお菓子や貿易で入った素材を活かしたお菓子が特徴です。
土地の産物を使ったお菓子
○クレメ・ダンジュCrémets d'Anjou
クレメは、ソーミュールやアンジェで作られるものが名高い。生クリームと泡立てた卵白をよく混ぜ合わせ、冷所に置いて水気を切ったもの。凝乳を加えることもある。これに生クリームや砂糖をふりかけて食べる。もともとは山羊乳で作っていた。今では砂糖、生クリーム、フロマージュブランに泡立てた卵白を加え、ガーゼに包み冷やし固める。ベリー類のソースを添えることが多い。
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①アンジェのホテル・アンジェ内「ラ・サラマンドル」で教えてもらった作り方
乳脂肪分40%のフロマージュブラン、35%の生クリーム(殺菌)、砂糖少々をすべて混ぜ、底の方のみに穴のあいた型に入れ、1日おく。まわりにベリー類を飾り、レストランのデザートに仕立てる。
クレメ・ダンジュって素朴なデザートだと思っていたら、ここでは美しいデザートだった。上下をクロッカンで挟み、上にミントの葉をのせ、赤いソースがかけられ、まわりにイチゴと桑の実が並べられている。味はたしかにフレッシュチーズ。
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②アンジェのビストロ「Le Petit Comptoir」で教えてもらった作り方
乳脂肪分20%のフロマージュブランとクレームフレッシュエペス(発酵タイプ、乳脂肪分は35~40%)を同量ボールに入れる。卵白をしっかり泡立て、砂糖を加える。両方を混ぜ、全体に穴のあいた筒型に入れ、2~3日おく。ラズベリーのクーリをかける。塩、胡椒してチーズとして食べることもあるのだそうだ。
ホテルのものに比べ、卵白が入るし、フロマージュブランの乳脂肪分が低いので、あっさりするようだが、クリームが濃厚で、しかも2日間水分を切るので、しっかりした口当たりになる。飾りは赤いソースのみ。これがビストロのデザートだと思う。こちらの方が粗いかんじだが、口に入れるとフワフワ。
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○クレメ・ナンテCrémets Nantais
ナントのマルシェで見つけたクレメ。
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○トゥルト・プリュノーTourteau Pruneau
折りパイ生地に干しプラムのピュレを詰め、上面を格子状にした生地をのせたもの。「パテ・ド・プリュノーPâté de Pruneau」ともいわれる。
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レーヌクロードというロワール特産の青いプラムを使ったものは「パテ・ド・レーヌクロードPâté de Reine-claude」と呼ばれる貴重なお菓子。現地では、練りパイ生地で全体をおおったものが主流。
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○ミリエールMillière
米またはトウモロコシの粉で作るアンジュー地方の団子。生地を団子状に丸めてゆで、バター、生クリームをかけて食べる。
○ナンテNantais
ナントの銘菓。アーモンドパウダーまたは砂糖漬けフルーツ、干しブドウを加え、キルシュ酒で香りづけした大小のサブレ。
○プティ・ブールPetit Beurre
パリのスーパーでも見かけるバター味のビスケット。この丸くて乾いたビスキュイはナントのパン屋が考案したといわれる。それを1850年にナントにやってきた菓子屋のLefèvre-Utileが砂糖味をつけ、商品化した。そして1888年に“Petit-beurre LU”として工場生産を始めた。今ではバリエーションが色々ある。
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○パン・ド・ナントPain de Nantes
上面をスライスアーモンドでおおった、オレンジまたはレモン風味の円形の小菓子。
○ガトー・ナンテGateau Nantais
ラムの香りをつけたリッチなアーモンドケーキ。上に砂糖のフォンダン。ラムがかなり利いている。農家製の方が素朴で食べやすい。
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お祭りのお菓子
○ボトゥロBottereau
アンジュー地方の揚げ菓子。四旬節の修行中の中日に食べる。
コンフィズリ
アンジェの青い瓦Quernons d'Ardoise
アーモンドとへーゼルナッツのヌガーをチョコレートで覆った四角いチョコレート。色は青と灰色の中間の、お城の屋根瓦に似せた色。1963年にアンジェでチョコレート屋を構えるマイユー氏によって発案された。
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○ナントのベルランゴBerlingot de Nantes
7つの色と味の小さなピラミッド型(ベルランゴ)の飴。1780年に作られたナントのスペシャリテ。
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