フルニエ壊疽の重症度評価法と治療法に関する検討

【調べた背景】フルニエ壊疽の患者の治療方法について相談。

【論文】フルニエ壊疽の重症度評価法と治療法に関する検討
https://doi.org/10.11231/jaem.34.1107

【論文の結果】2012年1月から2013年12月までに当教室で経験したフルニエ壊疽6例を検討し,2008年から2013年までに検索しえた101例を加えた107例の検討を行った。自験例6例中Fournier’s gangrene severity index(以下,FGSI)およびUldag Fournier’s gangrene severity index(以下,UFGSI)が高値であった2例は周術期に死亡した。107例の検討では周術期死亡は10%であり,平均年齢59.3歳であった。84%に基礎疾患を有し,糖尿病が最多であった。嫌気性菌の関与が35%にみられ,混合感染も多く認められた。治療は適切なドレナージ,デブリードマンが最も重要であり,嫌気性菌をカバーした広域抗菌薬投与,全身管理,創部の適切な管理が必要である。FGSIと UFGSIは,フルニエ壊疽の重症度判定と予後予測に有用であった。

【対応】MEPM+CLDMを推奨した。培養された菌はE. coli だったが、混合感染を疑い、状態が改善するまで継続した。

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