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『ユウと魔法のプログラミング・ノート』はプログラミングを初めてやる大人にもオススメしたい

発売をとても楽しみにしていた鳥井雪さんの『ユウと魔法のプログラミング・ノート』
先日のRubyKaigi2023で先行ゲットしましてさっそく読みました!

読んで最初に思ったのが、O'Reilly KIDS から出ているからといって子供向けで大人は関係ないと思うのはもったいない!
初めてプログラミングする人すべてに薦めたい本です

大人になってプログラミングをはじめる

日々プログラミングをする仕事をしていることもあり、エンジニアになりたくてプログラミングをはじめる人によく出会うので忘れがちなのですが、プログラミングに触れる人ってそれだけじゃないんですよね
私は今仕事の傍ら通信制の美術系大学に在籍していて(デザイン情報学科)同級生のほとんどは普段プログラミングとは関係ない仕事をしていて

  • プログラミングでジェネラティブなアートを作りたい

  • センサーとマイコン使ってインタラクティブな表現をしたい

  • データのビジュアライゼーションがしたい

だからプログラミングができるようになりたい

そういう動機ではじめる人と授業が一緒になることもあります
面白がって触っていける人もいれば、混乱してもう自分はできないんだと思い込んじゃう人もいます。後者の人にとって、先にこの本に出会っておくとのとそうでないのと全然違う気がするんですよね
いきなりコード書くんじゃなくてはじめる前にこの本を読んでおくと世界観がわかって少し身近なったり、まず最初に抑えておくといいところをゆっくり抑えていけるので、授業や技術書に出てくる怒涛の専門用語に溺れなくてすむんじゃないかなと思います

ファーストインプレッション次第でその後が変わるので、仲良くなれる出会い方ができるところが素敵な本です
(私配列と最初に出会ったときにもうだめかと思った経験があるので…)

何をしているかわかる

先日も「コードに書いてあることが何をしてるのか、おまじない(に見えるらしい)の意味がわからない」という話を聞きいて
いきなりコード書かずに自分の話す言葉でやりたいこと整理してみることから1段ずつ進んでいくといいんだけどなぁと思うけど、焦っちゃうし、サンプル動かすことに一生懸命で、でもよくわからないから、動いたところで自分が本当にやりたいことをするためにはどう手を加えればいいかわからないとなってそうだなと思ってます
普段話している言葉でやりたいことを書く、それはもうプログラミングの第一歩なんだけど、言えることとプログラミングは全然違うことだと思ってる人が案外多いんだなと感じてます
でもこの本にはそういうことがしっかり書いてあってもうほんと知ってほしい〜〜
言えるって、何してるか自覚的ってことだから、振り回されることも減ると思うのですよね(そしてこれができたらChatGPTへもうまく聞けると思う)

エラーと仲良くなれる

エラーに関しても出てくるのですが、そこがとてもいいなと思いました。エラーを出すのは悪いことじゃない。ちょっと頼み方が違っただけだよって教えてくれる

授業中エラーが怖い、出たらどうしたらいいかわからない
エラーはいけないことだ、どうしたらエラーがでなくなるか
とにかく避けたいとパニックを起こしてしまう場面に出くわすので(先生もよく「深呼吸して」って言ってる)
でも初期の頃ほど?!?!ってなる気持ちもよく分かるのですよね

それがこの本では「こわいものじゃないよ」「ヒントを出してるんだよ」って「まずは落ちつてなんて返してるか読んだらいいんだよ」って優しく寄り添ってもらえるのがほっとします

先日のRails Girlsでも
「この黒い画面で何をしたらPCが壊れてしまうのですか?」と質問をもらって
「そうそう壊れないから大丈夫。変なこと入れたらできないって返してくれるだけだし、リセットして最初からやり直すこともできますよ〜」と話してたのですが
やっぱりエラーメッセージはこわれちゃったってメッセージに見えるだろうなと、この本読んで改めて思いました

実際エラーなく何かを作り上げることなんてないから、エラーの拒否感がとれないとプログラミングしていくのが嫌になっちゃうだろうなと思うので、そんなに怖いものじゃないし、トライ&エラーでそれでいいんだと思えたらそこから先が楽しくなるんじゃないかなと思います

自分の足跡

魔法のノートは相談相手になってくれたり、教えてくれたり、根気強く聞いてくれて、やりたいことに対してはいつもポジティブな反応を返してくれる
そしてやりたいと思ったこと、やったこと、おきたこと、今まで自分が何をしたかを残してくれてる
だから前にやったことをふりかえることができるし、毎回New Gameじゃなくて積み重ねていける
これってとっても大事だと思うんですよね。何もなかったら思い出せないかもしれないことも、ノートを見たらその時のことと一緒に思い出せるし、自分の変化も体感できるんじゃないかなと思います

本の作り

威圧感のない装丁になってるな〜と思いました(帯の『仲良し』って表現大好きです)挿絵もたくさん入ってて文章理解のサポートしてもらえる
あと、すでに出てきたプログラミングに関することは、以前のどのページで出てきたことかも逐一載ってるのも見返しやすい。最初に全部覚えなくても確かめたらいいって言ってもらえてるみたいだな〜と感じました(装丁好きなのでの話しだすと止まらないのでこの辺で止めておきます)

どこをとっても最初のうちに出会っておくと世界が変わりそうなことが万歳です!
そんなわけで『ユウと魔法のプログラミング・ノート』はすべてのプログラミングをはじめたい人にオススメです!

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