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まさかのLT登壇できたRubyKaigi 2024

はいさい! @chobishiba です。
プログラミング言語Rubyの国際カンファレンス RubyKaigi 2024 沖縄で人生初のRubyKaigi LTをしてきました!

話した内容は私の最近の持ちネタでもあるクリエイティブコーディング

実はRubyKaigiの大ホールの壇上に立ったのは3度目でした。

  • LTドラ係としての1度目

    • 初参加2011年のLT2日目にドラを叩かせてもらいました(このときは公募で毎日最後にLTがありました)何が何だかわからないまま終わったものの、みんなすごく楽しそうに勢いよく話していてLTの楽しさを知ったのはこのときでした。

  • ヘルパーとしての2度目

    • 2016年のクロージングで壇上に乗せてもらいました。印象的な風景でしたね。ぎっしり詰まった座席でみんなニッコニコして拍手してくださったんですよね。その時からいつかこんなとこに立って話せたらいいなと密かな野望が生まれてました。

  • Lightning Talkerとしての3度目(今回)

今回好きなもの(クリエイティブコーディング)を好きな場所(RubyKaigi)で好きな人たち(Rubyist)に話せるというものすごく貴重な体験ができたので記録として残しておきたいと思います。

それは1年前から始まっていた

LT中でも話していましたが、たまたま2023年のRubyKaigiのオフィシャルパーティで出会って話した方がクリエイティブコーディングで発表しないの?聞きたい!と言ってくださって、そうかこれは発表ネタになるのかと大阪Ruby会議03にCfP応募して採択されたのを皮切りにいろんなところで話すようになりました。話せば話すほど話したいことが更に出てきて今回につながりました!(この方とは無事2024で再会できて背中を押してくださったおかげですとお礼を言えました!)

目指せチーム100% Speakers

チームメイトでもあるRubyKaigi Speaker経験者なosyoyuさんが本編CfPに向けて社内でプロポーザル書く会を開いてくれていろいろ話聞いたり、もう一人のチームメイトなohbaryeさんがosyoyuさんと互いのRubyKaigi のCfPをレビューし合う様子を間近で見るという日常を過ごしてました。私は本編のネタとしてはまとまらず出せなかったのですが、LTだったら出せるかもなぁと考えはじめてたら、二人が本編採択!

社内にいくつかチームがあるんですが、そのうちの1つのチームのバックエンドがohbaryeさんとosyoyuさんと私なのでチーム内右見ても左見ても本編Speakerな状態。これで私もLTできたらチーム内全員になって面白いのでは?会社も初のスポンサーやるし、今年のデザインは同僚のyuki930さんとmmitoさんだし大好きな二人のデザイン溢れる会場やkenoteテーマで話せたら最高では?私の初RubyKaigi LTは今回を目指したい!と高まって真剣にプロポーザル練りはじめてなんとか応募しました。
Rubyはじめてそこそこ経ってて、RubyKaigiも9回目ですが、RubyKaigiのLTプロポーザル書けたの初めてなんですよ。なんか勝手にRubyKaigiの登壇を自分から遠いところのものに置いてたので。環境が与える影響の大きさを身をもって感じてます。

とにかく時間がない

結果はGW後半の5/3の夕方にやってきて(Day-11)、メールタイトル"Your proposal for RubyKaigi 2024 LT has been accepted" にnotってついてないか3度見じゃ足りなくて家族にも見てもらってやっと信じられて嬉しいやら間に合うのか?って不安になったり、それでも辞退する選択肢はなくていろんな予定取りやめてひたすら資料と載せるサンプルコード書いてました。

流れは冒頭はいつものようにコードでロゴを描画して、今回はより面白さにフォーカスしたいのでインタラクティブなサンプルもいれて、その後初心者・経験者どっちも楽しめる側面あるよって紹介して、最後は見るだけでも関われることを体験してもらおうと、パラメータ多めの作品をみなさんの手元で表示できるようにし、待ち時間の間RubyKaigi Effectであったことを紹介していく形式にしてみました。まだ絶賛作ってるころから沖縄入りしてるRubyistが観測されたのでやばい始まる!!!いやまだだよね???って混乱してました。

Day0

前日設営のために前日会場入りしてました。ドリンクカウンターの一等地に置いていただいた宣伝パネル。いつものslackのチームチャンネルやらPRレビューやらでめっちゃ見てる並びだなぁなんて思いなが改めてチームみんなで登壇できることにうきうきしてました。

会社の登壇者告知

そして会場側面に掲示されていたこちら。

RubyKaigi会場に掲示されたコード

このコードはほんのり読める。"arc"とか"rect"とかいるし、"minsa=_>"とか"shikuwasa=_>"とか"ruby=_>"とかいるしこれはもしかして実行するとロゴが描画されるのでは?SmartHRさんの事前勉強会でぺんさんにお会いしたときにちらっとクリエイティブコーディングの要素にも触れる予定があるお話もお聞きしてたので、これはもしかしてもしかすると自分のLTの冒頭がまったく掴みにならないかもなと思いました。

Day1

基調講演最高!ぺんさんの活動とからめて今回のRubyKaigiのホットトピックが紹介されいよいよRubyKaigi 2024が始まる!!とわくわくするような話からのSelf TRICK 2024! TRICKのファンとしてはめちゃくちゃ嬉しい!
RubyKaigiロゴがカッコよくアニメーションされてる!!!
インタラクティブな作品(くらげ)もある!!!
私のLT冒頭のサンプルどころの騒ぎではない!!!

基調講演でのMostFresh

一瞬どうしようと焦ったのですが、でも逆に考えるとコードで行うビジュアル表現とその多様性について会場の全員が知ってる状態なのでは??クリエイティブコーディングも今年のホットトピックでは??と前向きに。
日中はスポンサー業で慌ただしく過ぎていき、オフィシャルパーティではMatzに「Keynote楽しみにしてます!」って言ったら「LT楽しみにしてますね」と返されて、一番のプレッシャーいただきました!
そして宿に帰ったあと基調講演のことを盛り込んだ上でもとの流れに戻るにはどうしたらいいか考えてなんとか着地させて就寝。
※Day2に通訳さんとの打ち合わせがあることにこの時気づきました(メール見落としてた)

Day2

偶然ぺんさんにアフタヌーンブレイクのときにお会いできて、LTで基調講演に触れたい旨をお伝えできてよかったです。
そして基調講演が今回のRubyKaigiを包括していてわくわくしたこと、あの作品のここが好きでとか、この部分びっくりしたとか、聞かれた以上に語り出してしまう…いやもう完全にオタクの早口でしたね(暖かく見守っていただきました)。他にもコード含め作品として表現することなどいろいろお話しできて楽しかったです。

午後あたりから本当に余裕がなくなってきて「頑張ってね!……もしかして緊張してる?」みたいな声をいただくことが多くなってきてました。そりゃしますよ!!!

本番

ついに迎えた本番。舞台袖でピンマイクつけてもらったり、段取り聞いたりしながら3番目の出番を待ってました。他の方のも聞きたいのに全然頭に入ってこない状態。そして接続コードを踏まないように進んでめっちゃ可愛いトーク台にPCを置いてスタート

側面にシーサーの描かれたトーク台

広くて大きくて人ぎっしりで(なんせ参加者1400人でLTは1トラック)、会社の人とか知った顔も前方にあって心強く思いながら話始めたら、笑ってもらったり反応してもらえてこれぞLT!って感じで嬉しかったです。そして最後のQRコードを読み込んでくださる姿も壇上から見えてました!若干巻いてしまったので最後アドリブで話しながら銅鑼を鳴らしてもらって終了。袖にはけて椅子に座った瞬間足が震えてました。腰が抜けたってこういうことなんですかね。しばらく放心してました。

終わってドリンクブースに戻ったら会社のみんなが拍手で迎えてくれて泣くかと思いましたね!ありがとうございます!!恐る恐るXやDiscode見てみると感想投稿してくださってる方や生成されたものを投稿してくださってる方もいてすごく嬉しかったです!@kokuyouwindさんにつだっていただいてるのも見つけてああ、本当に登壇したんだなって実感がじわじわ湧いてきてました。

Day3

自由!
LT楽しかったとか、やってみたくなったとか、学生の頃授業でProcessingやったけどRubyと組み合わせられるの知らなかったなどなど思い思いの感想を伝えにきてくださって嬉しかったです。
xord/processing の話ができたのも楽しかったですね!Day2の@kateinoigakukun さんが発表されていたruby.wasmのRubyGems対応の話もあったので、合わせて注目しているところです。Rubyでクリエイティブコーディングする技術的な側面の話をする機会があまりなかったのでRubyKaigi来てよかった、発表して私がこの分野に興味あると知ってもらえてよかったなと思いました(これからもいろんな方とお話ししていきたい)。

@ledsun さんの発表にあった「ブラウザでRubyをキメると気持ちいいよ」も最近ちょっとわかってきたところだったのでニコニコしてしまいました。
そしてMatzの貴重講演にあった「Rubyは本当によい言語」「Rubyを否応なく使わねばならないような人でも知らないうちにRubyを好きになったりしてる」わかるなぁと。だから私もRubyでクリエイティブコーディングできるようにしたいと思ったし、やってみたら思うように作れて他の人にもみてもらいたくなって聞いて欲しくなってここまできたんだよなぁと。
私はRubyを使ってる会社に入ったからRubyをはじめたクチで、2011年に初参加でドラ叩いてた頃はそこら中で「Ruby is fantastic!」って言っててそんなRubyコミュニティに馴染めるか不安に思ってたんですが今なら言えますね。Ruby is fantastic!

あと、すごく嬉しいエピソードをアフターパーティで聞かせていただきました!ある方がDay2の懇親会でまず何て話そうって戸惑ったときに相手の方が「私はこんなのが表示されたけどあなたは?」って私がLTでみなさんに読み込んでとお願いした作品を見せてくれて、そこから話せたと!そういう使い方してもらいたかったのでこんなに嬉しいことないなと思いました!

些細なことでいいから話すきっかけを作りたい思いがあったんですよね。知り合いのいない状態での参加してる人もいるだろうし、混雑している会場だと隣の人が知らない人のことも多いし、でもせっかくなら一言二言交わしてもらえたらと。なのでただ見るだけでなくそんなきっかけに使って欲しいと思ってたらほんとに使ってもらえた!

LTで紹介したコードの表示パターンの1つ

空と、波の色と、Rubyの位置と向きと枠の色にバリエーションがあります。参加してくれた1400人全員にその人だけのものを贈るぞという意気込みで作りました。閲覧端末の画面サイズなどの差異もそこそこは吸収できたのではと思います。Xの投稿とかみると私が試せた環境以上のたくさんの環境からの表示例を見せてもらえて嬉しいだけでなく今後の知見にもなりました。ありがとうございます。

余談ですが

今作品制作は@ongaeshiさん作のp5.rbをメインに使ってやってます。使いやすさでいくとこちらなので。でも私が作ったrp5jsもそこそこは使えるものなのでどこかで日の目を見せたいなと、いろんな方法で実現可能な例として出すことにしました。RubyKaigi 2019での成果をRubyKaigi 2024で公開できたのは個人的に感慨深いです。

Hydration Sponsor

会社がドリンク提供を行うHydration Sponsorだったので、LT冒頭にドリンク飲んでくれた人ー!って聞いたらたくさん手を上げてもらえて嬉しかったです。会社のみんなにこの景色見せたいと思っての質問でしたが見れたかな。

私は主に列整理係をしてたんですが(技術書典でスタッフさせてもらった経験がこんなところで生きるとは)列を待つ間に雑談したり、質問いただいたサービスの紹介したり、転職後初の大型カンファレンスだったので、久しぶりに会えた方に近況のご報告したり、いつもPodcast聴いてますな配信者の方々にお声がけしたり、LTの激励に「がんばります(震え声)」みたいなことになったり、感想もらえたり、いつものRubyKaigi以上にたくさんの方と接点が持てて楽しかったです。

この先-RubyKaigi Effect

Rubyでクリエイティブコーディングする手段としては、ruby.wasmを使って、ブラウザで動く方向を掘り下げていきたいなと思っています。
今回のLTでは触れてないのですが、現状の課題としては、エラーがわかりづらい(デバッグしづらい)こと、重いこと、時々キャッシュが残ってしまうことがあります。このあたりをうまく解消していけたらもっとはやりやすくなるんじゃないかなと思っているので取り組んでみたいです。そして取り組んだらまた発表したいです!

使いやすい環境整えることで作る人が増えたら、作品募集して 2013年の Rubyistokei みたいに会期中サイネージに作品流せたら楽しいんじゃないかなとかそんな妄想もしてます。

次は松山!
TRICK 2025も発表されたので"Weird Code"にも入門していきたい気持ちがあります。たくさん手を動かして、また「あのときは想像もしなかったなぁ…」なんていいながら次のRubyKaigiを迎えられるようにしたいです。

最後に運営の皆様、楽しく刺激的なRubyKaigiを本当にありがとうございました!!

追記

Rubyでクリエイティブコーディングはじめたいなって方はこちらを一度なぞってもらって

そのあとこちら↓を読んでもらえると掴めるかと思います

どこかの.rbとかでクリエイティブコーディング回やりたい〜とか、カンファレンスの1セッションをハンズオン回にしたいとかあったら気軽にお声がけください。わいわいしながらはじめられたらと思います!


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