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ゴーン・ガール

個人的な「三大デヴィッド」のひとりデヴィッド・フィンチャーの「ゴーン・ガール」。人間の狂気がじわじわにじみ出てくるところがおもしろい。
ちなみに残りのふたりは、リンチとクローネンバーグ。
映像的には保守的というか、斬新ではないのだけど、構図もタイミングもすべてがぴったりハマっている。小津安二郎みたいな狂気を感じる。
「セブン」以降、どの作品もめちゃくちゃおもしろい。「エイリアン3」はよく覚えていなくて、「ベンジャミン・バトン」はあまり好きではなかったけれど。やっぱりスリラー、サスペンスを作らせると本当にうまい。
演出ができない監督としても知られていて、満足のいくテイクがとれるまで延々と繰り返すという話も有名だ。
ゲイリー・オールドマンが「マンク」で「まだやるんですか?もう100回目ですよ」と言った時に、フィンチャーは「わかっています。そして次が101回めです。やり直し!」と答えたエピソードなどは気に入っている。編集のときには、編集室でレーザーポインターでフレームを指して、「ここを四分の一の明るさにして」みたいなことを延々やっているらしい。

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