確証バイアスのよくある分かりやすい例

早速ですが、とあるゲームをひとつ紹介したいと思います。

まず回答者には3つの数字を並べて言ってもらいます。
それに対して出題者は数字を並べるルールを持っており、そのルールに当てはまっていればイエス、そうでなければノーと答えます。
それを何度か繰り返して、回答者はそのルールが何であるのかを当てる、というゲームです。

例えばこういう流れになるのでは、という会話を紹介しますので、そちらを読みながらみなさんにも一緒に少し考えてもらえればと思います。


出題者:まずはヒントを一つ出しましょう。「2,4,6」はイエスです。
回答者:では「1、3、5」はどうですか?
出題者:イエスです。
回答者:数字が順に2つずつ増えていますね。それでは「10、12、14」はどうですか?
出題者:その数字もイエスです。
回答者:やはり間違いないと思います。「2つずつ増えていく数字」というルールでしょう?
出題者:残念!不正解です!


このゲームにおいてこのような流れは割とあるのではないでしょうか。
回答者が答えていた「2つずつ増えていく数字」というルールは正解ではありませんでした。
実際には「3つとも違う数字」が正解です。
実は大したルールでもなんでもないんですよね。

ですが、この回答者のように、最初に推測したルールに当てはまる数字だけを確認しても正解にたどり着くことはありません。
「2つずつ増えていく数字」は必ず「3つとも違う数字」にもなってしまいますからね。

回答者が正解を導きだすためにすべきことは、自分の仮説に反する数字を挙げることです。
仮説に反する数字として「2、4、5」を挙げてノーと言われる、そこから「順番に大きくなっていく数字」と仮説を修正して、さらにその仮説に適する数字と反する数字を確認して、といったことを繰り返すしかありません。
先程の会話を見返してもらうと分かるかと思いますが、出題者は一度もノーと言っていませんね。

仮説に反することを確かめずにその仮説に当てはまるものばかりを探してしまう、という心の動きは確証バイアスと呼ばれています。

以上の内容は下記の本の第5章にて書かれています。
本を読むのが遅いのでまだ読み終わっていませんが、非常に面白く様々な気づきがある本です。

こちらを読んで面白かったことは、また今度投稿したいと思います。

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