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茶道雑誌

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茶道講座・京都発季節の言葉・茶会記…お茶のこと満載でお茶のバイブルともいえるような茶道雑誌から、毎月、心に響いたところを御紹介。ここを見るとその月の茶道雑誌の響きが感じられます❗️
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#茶道

佐川美術館での樂直入展で感じたこと ー茶道雑誌三月号を見ながらー

「不白は茶の湯における守破離を、 守 下手 破 上手 離 名人 のように下手・上手・名人の…

今年の桜を見送って思うこと ー茶道雑誌 3月号の表紙を見ながらー

今年は随分とはやい時期に桜が開花して、一体どうなることかと思った。といっても、仲間内のお…

茶道雑誌 2月号『戦国武将たちの茶の湯 第五十五回 生方貴重』より

「茶杓は、利休作のものでした。銘は、三斎が「命トモ」と付けたのでした。あるとき、三斎が茶…

茶道雑誌 2月号 『京都発・季節の言葉(五十)春の雪』より

《春の雪忽ち(たちまち)溶けぬ水菜畑 鈴鹿野風呂(のぶろ)》 「二月初めの立春から季語の…

茶道雑誌1月号『心ごころの花〜能ものがたり十二ヶ月 その十七〈翁〉』より 

「〈翁〉は、舞台演劇として進化し今に至る能(古称「猿楽の能」)とは別の起源をもつ芸能で、…

茶道雑誌 1月号『京都発・季節の言葉(四十九) 「初」の力』より

《初釜のはやくも立つる音なりけり 安住敦(あつし)》 「初釜の最初の音、その音に心が弾ん…

茶道雑誌 1月号

「試筆 新年に初めて毛筆で字を書くこと。書き初め(大辞林より)」 初めて筆で文字を書いたのは祖父のところでだったように思う。自分にとって馴染みのあった絵筆の扱いと勘違いして、祖父の大切にしていた書道の筆の扱いはめちゃくちゃだった。なのに祖父は周囲が驚くほど怒りもせず、小さくため息をひとつついただけで、「初めてなら仕方ない」と言った。 その後、自分が書道を習うようになるまで随分と時間を経たが、それでもやっぱり、ことあるごとに祖父の様子を思い出す自分に気づいた。毎月の茶道雑誌

茶道雑誌 12月号 『心ごころの花〜能ものがたり十二ヶ月 その十六〈山姥〉ー「鬼の…

「地謡  隔る雲の身を変え、仮に自性を変化(へんげ)して、一念化生の鬼女となつて目前に来…

茶道雑誌 12月号 『京都発・季節の言葉 (四十八)』より

《蒲団(ふとん)着て寝たる姿や東山 服部嵐雪(らんせつ)》 「芭蕉の門下の嵐雪が活躍した…

茶道雑誌 12月号

 今年も残すところ数日となり、なんだか気忙しい感じがする。「とにかく落ち着いてみたい時は…

茶道雑誌 11月号 『京都発・季節の言葉 (四十七)』より

《紅葉(もみじ)にてまた花をやる桜かな 松永貞徳(ていとく)》 「この句、つまり真っ赤に…

茶道雑誌 11月号

今月も茶道雑誌を読もうとお茶の準備をする。落ち着いた趣の表紙を見ると茶道雑誌がお稽古場に…

茶道雑誌 9月号 京都発・季節の言葉(四十五)より

《われら皆昔十九や秋の暮 高柳重信》 「居酒屋あたりで十九歳のころを話題にして盛り上がっ…

茶道雑誌 8月号 京都発・季節の言葉

「《窓形(まどなり)に昼寝の台や簀(たかむしろ) 松尾芭蕉》  「窓形(まどなり)は窓のそばに、「昼寝の台」は昼寝をするための寝台だ。その寝台に「簀(たかむしろ)」、すなわち竹で編んだ敷物を敷こう、というのである。」 茶道雑誌 河原書店 2022年 八月号 『京都発・季節の言葉(四十四) 昼寝 坪内稔典』より 《窓のそばにある昼寝用の場所に竹で編んだ敷物を敷こう》、心地の良い昼下がりの景色が目に浮かぶような気がしてくる。穏やかだけれど、眠りに落ちていくようなまどろむような