十/レージフリーク

「響、急で悪かったな」
 空港まで車で出迎えた森は、車中に乗り込む響に言った。
「こっちこそ、エターナル・ブラックのこと覚えていてくれてありがとうございます」
 予定より早く帰国した彼は大きな仕事を一つ終え、満ち足りた顔をしていた。森はその顔を覗き込むと、怪訝に全身を流し見た。

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4,087字
オリジナルBL小説です。全30章。完結済み。 18禁につき、ちょっと過激な描写もあります。

天才ボーカリスト高階麗次の愁いに魅かれたモデルの響。 しかし、初対面でいきなり敵意を向けられてしまう。 彼は繊細な外見とは裏腹に予想外の「…

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